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モンペリエを訪れる [都市デザイン]

 モンペリエを生まれて初めて訪れる。駅には乗り換えのために降りたことがある。乗り換え時間があったので、駅の周辺だけ写真を撮影したことがある。しかし、旧市街地などを訪れたのは初めてであった。モンペリエは人口が30万弱と決して大きくないが、ラングドック=ルシヨン地方の中心都市である。あまり、イメージがない。
 以前、モンペリエに留学をしていた人と対談をしたことがある。私はフランスが超絶、食わず嫌いなので、ライン川の対岸のコルマー(フランス)とフライブルク(ドイツ)を比較して、フランスはドイツに比べると旧市街地の教会の前に駐車場を設けたり、自動車を平気で乗り入れさせたりして、あまり人間のことを考えていない、などの発言をしたら、モンペリエを引き合いに出されて反論された。私は、モンペリエは駅前しか知らないので、そうなのですか、と言うしかなかったのだが、その自分の無知を克服するためにも来たのである。
 ちなみに今回の旅行は、私の無知の克服というのが結構、重要なテーマとなっている。それがベネチア、シエナ、モンペリエを訪れた大きな理由である。
 ただ、ホテルにチェックインした時間が遅く、また次の日も12時には飛行場に向かわなくてはいけなかったために、結局、観られたのは旧市街地の中心であるコメディ広場とその周りぐらいであった。
 何より驚いたのは、トラムが凄い頻度で走っていることである。ほぼ2分間隔ぐらいであろうか。これだけの頻度で走っていれば、そりゃ使う。金額は1ユーロ50セント。まあ、そこそこの値段だが一日券とかを買えば、使い勝手はいいかもしれない。トラムが走っている道路は、自動車が入れないかもしくは制限されているようであった。実際、走っているところはみなかったが、ちょっと分からない。旧市街地は、ボタンを押すとバーが下がり侵入はできる。しかし、侵入するのが相当、面倒くさい。これはボーヌやナンシーなどでも見たことがある。ドイツのように自動車をほぼシャットアウトする訳ではなく、その甘さというかいい加減さは、歩行者専用空間のよさを確実に低下させているが、妥協案としては悪くないかなと思う。日本もここらへんから導入することを検討した方がいいかもしれない。
 あと都市空間的には、コメディ広場はスケール感とか、そのファサードの統一感とか相当、いいと思われる。メリーゴーラウンドも置いてあったりして、広場におけるレクリエーション性をしっかりと理解した運営がされている。時間があれば、その歴史的経緯なども調べてみたい公共空間であった。

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