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ドイツはフランスから電力を輸入していない [原発問題]

よく日本では、ドイツが脱原発でやっていけるのはフランスから電力を輸入しているからだ、と言われている。それは事実ではない。例えば、以下のテレグラフ誌に書かれているように、ドイツはエネルギーを輸出している。輸入などしていない。輸出先はオランダ、オーストリア、スイスだ。まあ、たまにフランスから安い電力ということで輸入することもあるそうだが、それは安いからであって必要に迫られているからではない。

http://www.telegraph.co.uk/finance/newsbysector/energy/9967564/German-energy-surplus-quadruples-despite-renewable-push.html

しかし、そういうことを伝えると、以下のような返答がかえってきたりする。この人は大学の教員である。

「私も調べてみましたが、年によっては輸入したり輸出したりしているようですね。日本との違いは、大陸のため他国と融通できる点だと思います。日本は島国のため、このような融通ができません。やはり、自国での電力確保をする必要があると思います。ロシア極東とこのような融通が可能であれば、原発もいらないかもしれません。」

これは一見、正しい主張であるように聞こえるが、論理的ではない。というのは、もし原発で電力を100%自立できれば、このような主張もできるかもしれないが、そうでなければ、必ず石油を電力源として輸入しているからだ。エネルギーの自給率100%を目指すという目標があり、そのために原発というのであればまだ分かるが、なぜ、大学の教員をやるほどのインテリでもこういう論理破綻の主張を平気でするのだろうか。本当、不思議である。ちなみに、原子力発電にはウランが必要であり、ウランは輸入しなくてはありません。そう言う意味では、太陽光エネルギーや風力エネルギーとは異なり、まったく自立的でもありません。

タグ:原子力発電
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