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ビッグ・アイズ [映画批評]

 ティム・バートン監督の作品。主人公はビッグ・アイと呼ばれる目が大きな子供を描く若い女性の画家。娘を連れて、旦那と別れてサンフランシスコに出てくる。口が巧みでチャーミングな自称画家と出会い、再婚。主人公の描く絵が人々の注目を集め、売れ始めると、旦那は自分が描いたと自称する。絵が世間に受けいられれば、受けいられるほど、そして、自分が描いていることを実の娘にまで秘密にすることを旦那から強要される中、主人公は疎外感と孤独、そして何より自分の作品が自分のものであると理解されない空虚感を強く覚えることになる。
 ティム・バートンの作品には、異形ともいえる強烈な個性を持ったキャラクターが登場するが、主人公と結婚するウォルター・キーンも、その虚言癖や特異な行動などからして、まさにバートン的なキャラである。そのキャラに振り回される主人公が、しかし、対峙することを決意していく過程はなかなかスリリングである。そして、納得のエンディング。私は映画監督として、ティム・バートンを相当、信頼しているが、本作品もその期待に見事に応えてくれた。

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  • 出版社/メーカー: ギャガ
  • メディア: DVD



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