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椎名林檎の「年女の逆襲」コンサートに行く。 [ロック音楽]

椎名林檎の「年女の逆襲」コンサートを見るために埼玉スーパーアリーナに行く。コンサートだと、最大36500人収容と言われるだけあって巨大なホールである。席はアリーナ席ではないが、ほぼ真正面であり、ミキサーの後ろなので音のバランスもいい。さて、一曲目は「今」。会場の中心からゆっくりとレーザーライトの海の中を動く船に乗っているかのような演出で、椎名林檎がステージへと移動する。決めでガクッと彼女も落ちる。私は、これまで何百回とコンサートを観てきているが、こんなにも感動的なオープニングの演出は初めてだ。凄い!そしてステージに立って、何を歌うのかと期待していると「葬列」。バックの演奏は、ホーン・セクションやストリングスも揃え、超豪華である。凄い迫力。また、ステージのライティングのクオリティが傑出している。これは、本当に素場らしいものを観に来ることができたと感動する。次は「赤道を越えたら」。なんとコーラスは浮雲。ちょっと違和感は覚えるが、この時点ではゲスト出演かなとまだ思っていた。そして「都合のいい身体」でハリウッド的な気分になったあと、なんと「やっつけ仕事」。きたーという感じだ。これだけで、このコンサートに来た甲斐があったというものだ。そして「走れわナンバー」。ここまでは完璧に近かったのだが、次が「渦中の男」。TOKIOへの提供曲で、あまり椎名林檎っぽくない。ううむ。と思っていたら「遭難」。東京事変の曲をやりますか。もっと、林檎責めを期待していたので、作詞・作曲が林檎であるとはいえ、また、この曲は個人的にも好きではあるのだが、ちょっとううむ。次は「JL005便で」。ジャジーないい感じの曲。そして「私の愛するひと」。名曲ではあるが、「カーネーション」のB面の曲だ。ちょっとマイナーではある。さらに「禁じられた遊び」。これも東京事変の曲だ。浮雲も出てくる。浮雲、好きだが、東京事変をなぜ解散したのか、ちょっと不思議な気分になる。林檎ワールドを勝手に期待していたので、ちょっと残念な気持ちにはなる。そして「暗夜の心中立て」「Between Today and Tomorrow」「決定的三分間」という、相当コアな林檎ファンでないと知らないような曲を続ける。ううむ、今日の林檎はもしかして意地悪な気分なのかもしれない。次は「能動的三分間」で私も大好きな曲だが、これも東京事変。そして「ちちんぷいぷい」と「密偵物語」。さらには「殺しや危機一髪」「望遠鏡の外の景色」「最果てが見たい」と、ここらへんもコアな林檎ファンでないと親しみが薄い曲が続く。これらの曲も、とっつきよければいいが、そんなに聞きやすい曲ではない。これはきついな、と思っているとNIPPON が始まる。これは強烈に格好よく、これまでの不満が解消される。ちょっとパフォーマンスが氣志團のようで、また歌詞が右翼色が強すぎるが、まあ名曲であることは間違いない。国歌にしたいぐらいだ。そして、間髪入れずに「自由へ道連れ」。凄いテンションだ。これは格好いい。林檎は、また会場の真ん中まで移動する。なんか、この動きがとても様になっているのだ。そして「流行」。デュエット相手は浮雲。林檎はゴージャスなボディを前面に出していて、相当、セクシーだ。「主演の女」を経て、最後は「静かなる逆襲」。

アンコールで何曲をやるか、この時点では分からなかったが、「孤独のあかつき」、「いろはにほへと」、「カーネーション」、「ありあまる富」、「ありきたりな女」をやっていないので、ちょっと不安になる。私は、さらに「本能」、「すべりだい」、「幸福論」、「丸の内サディスティックス」あたりは二曲ぐらい聴きたい気分でいたし、「茜さす・・・」、「ここでキスして」、「浴室」、「ギブス」あたりも演奏してくれるかもしれないと期待していたので、え?え?え?という気分になってしまう。

あと気になるのは、周辺が全然、アンコールの拍手、声を出していないことだ。あまりにもアンコールが出来レースになっているので、全然、盛り上がっていないのだろうか。私が林檎だったら、この白け気分に腹が立ってアンコールをしないであろう。ということで、周りの部分も補うように拍手をする。

さて、まあしかし、出来レースということで、アンコールには出てくる。大いに期待していたのだが、演奏したのは「マヤカシ優男」。え、なんでこの曲。そして、林檎はあと一曲ほど聴いて下さい、と言って「ありきたりな女」。この曲は涙が出るほど素場らしいが、一方で、演奏を期待していたのに聴けなかった膨大なる曲にがっかり。林檎は「逆襲」ということで、サディスティックな気分になっているとMCで言っていたのだが、もしかしたら、これも新しいサディスティックなプレイかもしれない。ううむ、このプレイはちょっと辛い。近いうちに、この不満を晴らしてもらいたいなと切実に思う。こういう思いをするのは、林檎のコンサートでは初めてだ。5年前の林檎エキスポでは、もう持ってけ泥棒的に、在庫大処分セールのようにヒット曲をほとんどもれずに演奏してくれたのとは極めて対照的であった。

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