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アルバカーキーは不当に過小評価されていると思う [都市デザイン]

アルバカーキーに来ている。アルバカーキーに行くと言ったら、テキサスに住んでいる人が「可哀想」と言った。私は、アルバカーキーという都市は相当、好きである。インターステート・ハイウェイ40号で東へ向かい、リオグランデ川の丘を越えると、目の前に、ロッキー山脈のサンディア山を背景にしたアルバカーキーの都市が広がる。その手前にはリオグランデ川の谷が広がる。素晴らしい景観であると思う。テキサスの都市であるヒューストン、ダラス、サンアントニオの平らで変化のないランドスケープでは、足下にも及ばない感動的な光景である。そもそも、サンディア山という3200メートルクラスの山塊の懐に抱かれるというセッティングだけでも相当のものなのに、さらにリオグランデ川が流れ、その川沿いに柳の森が広がる。それだけでなく、リオグランデ川の西側にはペトログリフ国定公園があり、ちょっと行ったところにはインディアン居留地区があるなど、文化的にも独特のカラーがある。しかし、その基調はスペインの植民地である。それは、オールドタウンにも伺える。アルバカーキーのオールドタウンは、スペインが植民地を計画する時に遵守する「ロー・オブ・インディー」のルールに極めて忠実であり、この点は例えばタオスとは全然違う。原住民の影響が強いタオスでは広場の象徴的な場所に教会がつくられていない。これは、おそらく後付けでタオスの広場がつくられたからであろうと推察する。つまり、観光客向けの広場としてつくられたのではないだろうか。サンタフェはニューメキシコ州の州都であるだけあって、広場はなかなか格調があるが、あまりにも観光化されている。オーセンティックなイメージが強いサンタフェであるが、実際はコンクリートでつくられた建物の外側だけアドビ形式のようにつくられている建物が多いのだ。そういう点では、アルバカーキーの方が観光客に媚びていない分、むしろ私などはサンタフェよりオーセンティックなものを感じてしまうのである。アルバカーキーを訪れるのは、今回で6回目か。それでも、今回もわくわくするものを感じる。メキシコ料理を食べるので、アメリカの割には食事にもそれほど不満を抱くこともない。ということで、アルバカーキーに来ることが「可哀想」なことは、私にとっては全くないのだ。というか、積極的に来たいぐらいである。住んでもいいかもしれない。

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(広場の中心に建つ教会)

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(なんか通りの雰囲気も変に気張っていない自然体のところが好印象である)

しかし、なんかアルバカーキーはいい評価をされていない。これは不当な過小評価であると思う。まあ、綴りが難しすぎるので、これはちょっと嫌かも知れない。私は例えば、アルバカーキーの方がフェニックスよりずっと好きだし、それこそダラスやヒューストン、ワシントンDC、ラスベガスなんかよりも遙かにいいと思う。

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