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テキサスのアウトレット・モールを訪れ、その価値を考察する [地球探訪記]

テキサスのサンマルコというオースティンとサンアントニオの中間の都市にいる。さて、サンアントニオに戻ろうとすると、こちらの大学の人が、「ショッピングが好きならアウトレット・モールに行くといい。うちのメキシコ人の親戚達も連休時には喜んで車で来る」と言う。

私はショッピングが好きではないが、都市研究をしている身であるので、「チェック・イット・アウト」しに行った。さて、このサンマルコとのアウトレット・モールは、恐ろしいほど広くて、大きさだけでいえばテキサス級であった。テナントもコーチ、ギャップ、ナイキ、アン・テイラー、コール・ハーンなど、ちょっとしたアウトレット・モールなら揃えているブランドはもとより、あまり見かけないようなものまでが入っている。

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(広大な駐車場を擁している)

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(店舗数は多く、なんでも揃っているという印象)

ふうん、とコーチの店に入ってみる。そもそもアウトレットなので安いのだが、さらに50%引き、60%引きとかで販売している。私は、そういえば出張中に家内が誕生日を迎えたことを思い出し、滅多にしないブランドのバッグを買ってしまった。私は日頃から、家内にはブランドなどというのは記号に金を払っているようなもので馬鹿げていると言っていたので恐ろしい自己矛盾である。しかし、コーチの比較的、大きなバッグが1万5千円ぐらいで買えるのであれば安いものであろう。普通のバッグでも安いぐらいだ。というか、コーチって、基本的に大量生産しているから、原価は相当、安いということである。それを皆、有り難がって高いお金を出して買っているということだ。そのカラクリがばれてしまうという点で、アウトレットにテナントを出すことは間違いなのではないかとも思うが、しかし、それは私の読みが浅いだけであって、実際には、これでも相当、利益率が出せるくらい原価はさらに安いのかもしれない。

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(コーチはもしかしたら、相当安物なのではないだろうかとの疑惑も抱く)

さて、家内に金を使ったので、なんか自分のものも欲しくなったのでコール・ハーンに入る。私は、ほとんどの靴がコール・ハーンである。これは、もう20年近くそうであると思う。ブランドを買うのは馬鹿であると言っている私の自己矛盾がさらに顕在化されるが、コール・ハーンに関してはブランドへの信頼ということがある。少なくともナイキ・エアという画期的なコンセプトをビジネス・シューズに適応したということ、実際、それまでのビジネス・シューズとは当時は履き心地が革命的に違っていたことなどから、私はコール・ハーンをずっと履いているのだ。そのアウトレットということで、入ると、いやいや、大量の靴が結構、安く売っている。そもそも日本はアメリカよりも高いので、アメリカの値段、さらにアウトレットということで、割引率を2回かけたかのような割安感がする。とはいえ、トランクに入らないので2足だけ買うことにした。大体、1万2千円くらいか。日本だと3万円だから、安いといえば安い。

さてさて、まあ、私はたまたまサンマルコスにいて、そのついでに購入したので交通費はゼロであったが、ここにわざわざ来る価値があるのだろうか。私が節約したお金は靴で3万6千円、さらにバッグではまあ割引率だけを得したと考えると1万5千円で、まあ5万円くらいは浮いたかもしれないが、そもそも買わなくてもいいものを買ったという風に考えれば、損失である。さらに、ここに来るためのガソリン代、そして機会費用を考えると、なかなか馬鹿にならないであろう。サンアントニオからだと来るまで片道45分。往復で90分。ガソリン代は往復でも20ドルくらいで済む。機会費用をどのように換算するかにもよるが、まあどうしても買いたいものがあれば来る価値はあるだろう。しかし、これがメキシコだとしたら、どうだろうか。私は大いに疑問である。

ロスアンジェルスから車で3時間ぐらい走ったところのバーストーという町にロス周辺では最大のアウトレット・モールがあり、結構、ロスにきた観光客がわざわざ訪れたりするのだが、これだと往復6時間、ガソリン代も80ドルぐらいかかる。周辺にはろくな観光地もないことを考えると、このアウトレット・モールを最終目的地として行くことは、相当、無駄ではないかと思う。これは、ちょうどラスベガスからロスに帰る途中に位置しているので、ラスベガスで勝ったら寄るぐらいの位置づけのアウトレット・モールなのであろうが、結構、日本人観光客はわざわざここを目指して来るものもいるそうなので、それは間違っているのではないかと思ったりもする。

このように考えると、アウトレット・モールはあくまでも他に観光地とかに行く目的があって、たまたまそばに寄った時に訪れるぐらいの位置づけが正しいのではないかと、いい加減な考察をした次第である。行けば損をした気分にはならないかもしれないが、わざわざ行くほどの価値は有していないと思う。

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