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「ザ・ウォール・オブ・ヴァジャイナ」は猥褻なのか [グローバルな問題]

「週刊現代」と「週刊ポスト」に掲載された、女性器をかたどったアート作品の写真が、わいせつ図画公然陳列罪などにあたる可能性があるとして、警視庁が両誌に対し今後の掲載をやめるよう口頭で警告していたようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121121-00000064-mai-soci

この芸術作品は、イギリスはブライトンの彫刻家Jamie McCartneyの作品で、「ザ・ウォール・オブ・ヴァジャイナ」(ヴァギナの壁)と呼ばれるもので、450の女性器の型を石こうで象ったものを9メートルの幅に展示したものである。

彼のホームページは結構、しっかりとつくられたもので、彼のテレビ取材などもユーチューブなどで見ることができる。
http://www.jamiemccartney.com

この作品自体を直に見たわけではないが、そこにポルノ的な要素はほとんどない。というか、むしろ、この作品を見て猥褻なものを感じる方こそが変態であるといった挑発的な内容とも捉えることができる。芸術には多少なりともエロチックな要素はあるかもしれないが、これが猥褻であると捉えてしまうのは、あまりにも性器に対して意識過剰なのではないだろうか。

とはいえ、私は「週刊現代」も「週間ポスト」も見ていないが、おそらく、この両誌は猥褻的なことを期待した読者サービス的な紹介をしていると推測する。したがって、警視庁の警告もそういう点からは、ある程度の妥当性を持っているかとも思われるのだが、なんか私は無性に情けない気分になってしまった。警告した警視庁もそうだが、卑猥な妄想を刺激させて読者に雑誌を買わせようとしている親爺系週刊誌の編集姿勢にもだ。まあ、しかし、話は飛ぶが、伊勢神宮に行って、その本殿を見せない、というチラリズム的な展示手法に感心をした私は、まあ、ここまで明け透けにするイギリス人も、そんなにも感心はできないかなと思ったりもする。とはいえ、フェミニズム的な観点からすれば、所詮、こんなもんよ、といった開き直りをするいい機会をこの芸術家は提供したとも言えるかもしれない。実際、モデルになった女性はテレビ取材でそのような発言をしていた。
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