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アメリカにそっくりな台湾の郊外開発? [都市デザイン]

私が担当している留学生対象の講義で、アメリカ人の留学生が台湾に関するプレゼンをした。なぜ、アメリカ人の留学生が日本の大学で台湾のプレゼンをするかといった点はさておき、彼は幾つかの台湾の写真を見せながら、台湾について彼が感じることを述べた。そこで、私の興味を惹いたのは、彼が台湾の郊外開発の都市景観がアメリカにそっくりだと言ったことである。確かに、彼がみせた写真はアメリカの郊外のエッジ・シティの景観と似ている。台湾の都市景観というと、アメリカより日本の方が似ていると思ったりするだろうが、その写真の場所はアメリカによりずっと似ている。日本は空間開発においてアメリカの多大なる影響を受けている。道路重視、自動車重視は、最近では脱自動車の動きを見せるようになっているアメリカの都市(マンハッタン、シアトルの都心、ポートランドの都心など)が散見されるようになった今、むしろ日本は本家アメリカよりも自動車重視であったりする。とはいえ、アメリカというか南カリフォルニアの郊外住宅地そのままをもってきた千葉のワンハンドレッド・ヒルズがうまくいかなかったなど、必ずしも日本においてアメリカはそのまま受け入れられているとは言い難い。それに比して、台湾はなかなかだ。台湾の国家アイデンティティは、もうメチャクチャな状況にあるが、それにしても、ここまでアメリカ志向であると他人事ながら心配である。いや、日本人に心配されるほど落ちぶれてはいないでしょうが。
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