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渋滞は本当に経済的損失なのか? [道路整備事業の大罪]

国土交通省の試算では、全国の道路渋滞による損失時間は全国で、一年間で約53億時間。これは一人当たりにすると一年間で約42時間になるそうだ。まあ、これはおそらく渋滞を解消するために道路整備することの経済効果を主張するために算出したものであるが、私はこのような数字の出し方に違和感を覚える。なぜなら、私的には自動車を運転している時間が、もう無駄であり機会費用の損失に繋がるからだ。それは渋滞しようがしていまいが無駄だ。

もちろん、自動車はドライブというレジャー的効用もある。例えば、今ではそういう機会もないが、デートでドライブというのはそれなりの効用が高いものだと考える。しかし、デートであれば渋滞の時間も損失時間にはならない。むしろ、高速で走行している方が、運転に気を遣うのでデート的な効用としては低いくらいである。だから渋滞で損失時間というのは、そんなに大きな問題とはならない。渋滞で待ち合わせ時間に間に合わない時はいらいらさせられるが、その程度である。

まあ、渋滞が損失に繋がる場合はある。バスなどの公共交通は渋滞による損失時間が経済的損失に繋がるであろうし、物流の移動なども渋滞は損失をもたらすであろう。しかし、バスであればバス専用レーンを整備すればいいことだし、物流に関しても、そのような輸送のみを可能とするような車輌規制をすることなどで対応することが可能である。しかし、多くの物流輸送は、営利を目的としているので、それらの企業のためだけに税金を使って道路整備というのも問題があるなとも思う。

ということで、道路渋滞による損失時間は約53億時間という計算結果は疑問である。自動車で運転しなくてはいけないような社会自体が、もう恐ろしく機会損失につながり、時間損失であることを理解すべきであろう。そのために必要となるのは公共交通の整備とサービスの拡充である。オーストラリアのパース、アデレードなどはそのような試みをしている。日本もちょっと考え直した方がいい時機に来ていると思う。

IMG_0007巣鴨交差点なんじゃこりゃ.jpeg
(そもそも自動車を運転している時間自体が多くの場合、無駄)

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