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石原伸晃自民党幹事長が反原発の動きを「集団ヒステリー状態」と指摘 [原発問題]

 石原伸晃自民党幹事長が反原発の動きを「集団ヒステリー状態」と指摘した。いわき市に私の数少ない友人が住んでいる。彼はとても頭脳明晰な男なのだが、いわき市で生活していると、残留放射能は日常的な問題となる。「風評被害なんてないから。本当に危ないんだから」と彼はいう。極めてクールに、しかし現実から目を逸らさずに原発の事故後の状況に対応している。
 石原幹事長は「集団ヒステリー」と指摘しているが、私からすると、これだけ危ない状況になって、なぜ人々が平気なのかが本当に不安で薄ら寒い思いをしている。友人のように残留放射能の危険を知って冷静に対応しているのではなく、状況をほとんど理解していないのだ。
 全然、事故後でも動揺せず、平気な学生に「どうして平気なの」と尋ねると、「お母さんが福島の人のことを考えたら、福島の農産物を食べないなんて申し訳なくてできないでしょう、と言ったから」などと答える。私は「お母さんは平気でも君は危ないよ」と言ったら、ちょっとだけ慌てた感じだった。まったく集団ヒステリー状態から遠い。むしろ、ドイツやイタリアなどの脱原発を決めた国民こそ、はるかに集団ヒステリー状態なのではないだろうか。
 しかし、意外にこういう一言、二言で考えを変える人もいるからなあ。ああ、恐ろしや、恐ろしや。
 さて、社民党の福島瑞穂党首は15日の常任幹事会で、この発言を「自民党は命を大事にしたい人々の気持ちを全く理解できない利権政党だ。生身の生き物の感覚から本当に遠くなっているのが自民党政治だ」と批判した。至極真っ当な意見である。
 それにしても、石原幹事長は、自民党の若手グループの動きを、既存勢力の長老達の機嫌を取って潰しにかかったりして、国民や民主党だけでなく、自民党の足をも引っ張る存在になりつつある。彼は結局、どんな国を描こうとしているのだろうか。

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