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上岡直見の『高速無料化が日本を壊す』 [書評]

『脱・道路の時代』の著者である上岡直見氏が2010年2月に上梓した『高速無料化が日本を壊す』。データ分析に卓越する著者の現況分析は説得力に富み、低炭素社会を展望する一方で、高速無料化といった逆行する施策を進める民主党政権の矛盾を丁寧に説明している。民主党が掲げる人々の「移動の権利」を保証するという政策指針は、高速無料化を進めることでむしろ遠ざけることが、数々の事例やデータから論証されており、しっかりと論理的に政策を立てていくことがいかに重要であるかを思い知らされる。感情論や短期的な視点で「高速無料化」を支持すると、とんでもないしっぺ返しを食らうことが本書からは理解できる。「日本を壊す」ことを回避させるためにも、選挙権を有する人はみな読んでもらいたい本である。


高速無料化が日本を壊す

高速無料化が日本を壊す

  • 作者: 上岡 直見
  • 出版社/メーカー: コモンズ
  • 発売日: 2010/02
  • メディア: 単行本



タグ:上岡直見
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