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日本橋の首都高を地下化する必要はない。撤去すればいいだけの話だ! [都市デザイン]

日本橋を訪れる。日本橋の橋詰めでは、土日にトランペットを吹いて行く人々の関心を惹いているおじさんがいる。彼こそが、日本橋から首都高速道路を撤去したらどうなるかの検討を重ね、首都高なき日本橋のスケッチを描き、自費で絵はがきで印刷し、それに目をとめた石原都知事や当時の扇国交省大臣に、この実現性を検討せよ、と役人に言わしめた小沢尚氏である。小沢氏は建築事務所で建築をした後に、宮城大学事業構想学部にて教鞭を執っている。彼の案は首都高を地下化するというもの。彼の首都高なき日本橋のスケッチは富士山もみえ、まさに「水の都」東京を代表する景観になり得るなあ、と感心する。

しかし、私は彼の案には賛成できない。というのは、首都高を地下化する必要性はないと思うからだ。首都高速の中央環状線が整備され、将来的には外郭環状線も整備される中、都心への通過交通は大きく減るであろう。そして、それを処理するための首都高の都心環状線なども、もはや必要ないであろう。ロンドンでもベルリンでも、ミュンヘンでも都心には高速道路は走っていない。アメリカだってマンハッタンは端っこしか高速道路は走っていない。これまでは環状線がなかったので、都心に高速道路を整備することも致し方ないと思っていた。しかし、中央環状線が整備された時点でもう相当量の交通を都心部に入れる必要性はなくなっている。ということで、外郭環状線が整備されたら、日本橋を通る高速道路はもちろんのこと、中央環状線以内の首都高速道路は基本的に撤去すべきである。そうすれば事業費もかけずに、日本橋が復活できる。現在、首都高の地下化事業には、4000~5000億円の事業費がかかる見通しだが、そもそもこれだけ東京に高速道路の環状線が整備されている中、なんで都心部の高速道路を維持しなくてはならないのだ。この点はしっかりと考えるべきであろう。

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