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『ゲゲゲの女房』で俄然、注目をあびる調布を歩く [都市デザイン]

 『ゲゲゲの女房』で注目されている調布をゼミ生と歩く。調布はほとんど来たことがない。いや、その昔、まだ高架駅でない時、なんか牧歌的な駅だなあとの印象を持ったことがあるので来たことはある筈だ。しかし、今では高架化されパルコまである。なんとゼミ生が商業統計を調べたところ、床面積あたりの販売額は吉祥寺をも上回っていた。駅前のミスター・ドーナッツは全国売り上げベスト5に入るらしい。ということで、凄まじいポテンシャルを有しているのだ。
 とりあえず天神通り商店街を歩き、鬼太郎の家があるといわれる布多天神社に行く。天神通り商店街は、鬼太郎関連のオブジェが結構、置かれていて、我々以外にも観光客がオブジェと一緒に記念撮影をしていた。個人的には、やはり「塗り壁」がもっとも気に入る。この「塗り壁」を破壊した輩が以前いたそうだが、そんなことしたら呪われるだろう。人ごとながら心配である。

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(天神通り商店街の入り口では、鬼太郎が出迎えてくれる)
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(塗り壁。個人的にはモスト・フェイバレット)

 天神通り商店街は歩行者専用といった感じで、なかなかいい感じの道であった。ただし、動線的には駅からだとクランクになっていて残念。この道を駅前まで通すことによる効果は大きいだろうに。
 さて、天神通り商店街と甲州街道との交差点にはなんと漫画「NANA」の主人公たちがよく集っていたジャクソン・ホールがあった。この店がモデルだったそうである。これは、「NANA」のファンにとっては聖地に近いだろう。私でさえ、ちょっと感動した。まあ、私はパリに行って映画「アメリ」の撮影をしたカフェをわざわざ見に行くくらいの中年男であるからして、「NANA」はあまり好きではないのだが、それでも多少胸が騒ぐ。

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(布多天神社)

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(ジャクソン・ホール)

 時間がそれほどなかったので北側を中心にしか歩けなかったのだが、その中で印象深かったのは調布銀座。まるで地方都市のようなレトロな空間がそこに現出していた。「三丁目の夕日」のロケに今すぐ使えるような映画セットのような空間だ。ちょっと前までなら、ただの薄汚い町の一画だったろうが、今では博物館的な空間になっている。そこにある店も結構、レトロ調だが、私が入った「丸高食堂」も壁にお品書きが貼られているなどおしゃれ感がゼロなところが、かえっておしゃれと思わせるようなノスタルジーを刺激する食堂であった。店の前に置かれた蝋でできたサンプルは汚く、埃がかぶっていて、今のレストランであればあり得ないだろうが、それでさえレトロ感を演出している。実際、入って定食セット(豚肉の味噌焼きと肉じゃがコロッケ)を注文した。味はB級グルメと形容するのも憚られるようなレベルではあったが、ファミレスよりは美味しい。私は結構、嫌いではない。
 ということで、なかなか調布は興味深く、楽しい街であった。また、何か機会をつくってもう少し探訪したい気にさせる、ちょっと魅力的な街であった。

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(丸高食堂のある路地)

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(調布銀座。このレトロ感はなかなかのものである)
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