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フォントネーのシトー会修道院を訪れる [地球探訪記]

 世界遺産のフォントネーのシトー会修道院を訪れる。ここも自動車なしでは訪れることが極めて難しい場所にある。ということで、せっかくレンタカーを借りているのでディジョンから向かったのである。ディジョンからは1時間ちょっとくらいの距離にある。ただし、高速道路のインターチェンジから降りると結構走る。ちょっと足を延ばすというには厳しいかもしれない。
 フォントネー修道院は1118年に設立された。もう900年近い歴史を有している。中世の趣を現在に伝える貴重な建築空間である。その質素で、清廉なる空間は厳かな気分にさせられる。コンセプトは自給自足ということで、サステイナブル・コミュニティを研究テーマとする私にとっては大変興味深い。当時は周辺の鉱物を用いた製鉄業や冶金業などもここで行っていたそうで、鍛治場も設けられていた。そのエネルギーは水力に便り、高低差をうまく使い水車を巧みに利用していた。

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(入り口)
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(前面)
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(中庭)
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(参事会室)
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(付属教会)

 ここはフランス革命で製紙工場に転用され、20世紀になって銀行家の手に渡り、彼が製紙工場を解体し修復工事を行ったことで、昔の面影を伺い知ることが出来るようになったのである。改めて、フランス革命の凄さというか、ある意味では荒さを思い知る。
 さて、肝心なこの修道院の空間体験に関してだが、シンプル故の美を感じる素晴らしい空間であると感じた。こういう静謐なる空間は心が清められるような気がする。周りのランドスケープも素晴らしく、まさに俗世から隔離されている印象を受ける。

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