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トランプの支持者 [トランプのアメリカ]

トランプ大統領の出鱈目さ加減、非情で自分(と家族と支持者)の利益しか考えない自己中心性、その圧倒的な無能ぶり(いや、嘘をつくのと責任逃れは極めて有能ですが)は、とても大国の大統領をするような器ではない。というか、アメリカを失墜させている大きな要因であると言えよう。そして、それはコロナ・ウィルス対策の無策ぶりや、人種対立を抑えるどころか逆に火に油を注ぐような対応ぶりからして、もう火を見るほど明らかな状況となっている。正直、本当、アメリカ人でなくてよかったと思うぐらいである。いや、私は長女をアメリカで産んだ(産んだのは奥さんだが)ぐらい、25年前には日本の将来を悲観視していたものなのだが、こんな国ではとても長女も国籍をアメリカにしたいとは思わないだろう。
 さて、しかし、このアメリカの悲惨な状況をトランプ大統領一人に帰する訳にはいかない。トランプが大統領になっているのは、そしてトランピズムと言われる出鱈目政治が行われているのは、トランプをしっかり支持するものがそれなりの数、アメリカにはいるからである。
 トランプ政権には極めて好都合なことに、このトランプ支持者の人達は、「トランプの言うことは絶対的に正しく」、マスコミは「フェイク・ニュース」で片付けてしまっている。トランプは「(マンハッタンの)五番街で人を撃っても私は許される」と嘯いたが、本当にこれら支持者は許しそうである。いやはや、失礼ながら、私からするとオウム真理教の信者のような頑強に真実から眼を背く人達と同様にみえる。しかし、そういう人達であるから、平気でサリンをまくようなこともしかねない(平気で戦争をすることも辞さない)人達なのではないかとゾッとしているところもある。
 このトランプ支持者であるが、「ミドル・アメリカン・ラディカル」と言われる層が中心である(社会学者のDonald Warrenの造語)。これらの人々は「伝統的な左派でもなく、右派でもないが、ミドル・クラスは上そして下からプレッシャーを受けている」と考えるものである。大まかに捉えると、白人大衆迎合主義、国粋主義者であり金持ちそして有色人種によって搾取されていると考えている人達である。トランプが自分と協調しない政治家(例え共和党であっても)、そしてそれと組んでいる(と吹聴する)マスコミ(なぜかトランプを支持するフォックス・ニュースは許されている)を攻撃し、また、人種差別的政策や堕胎などキリスト教エバンジェリストに受ける政策を積極的に進めているのは、彼に何かしら信念がある訳でなく(彼には信念はない。あるとしたら汗水を垂らさない金儲けだけである)、それが支持者に受けるからである。
 これらの人達は、宗教的にトランプを盲信しているところがあり、ニューヨーク・タイムスの記事によれば、2016年にトランプに投票した人達の86%がトランプに再投票するとアンケートに回答したそうである(https://www.nytimes.com/2020/07/01/upshot/poll-trump-defectors-2020-election.html)。これだけ、出鱈目をやって、まさにアメリカ合衆国という国家の瀬戸際的な危機が目前に迫っていても、まだ状況をしっかりと判断できていない。コロナウィルスの下手な対策によって17万近くが死んでしまっている現状を理解できないというのは、もはや民主主義を支える能力もないに等しい。つまり、トランプ大統領は、このような客観的に状況を分析することもできない「バカ」な人達がアメリカには多くいることを世界に露見したのである。それは事実ではあるのだが、悲しい気持ちにもさせられるし、そんな「バカ」な人達が多くを占める国が原爆を有しているのは人類の危機でもある。
 アメリカがバカであるのは、ある意味、日本の国益にもなるのかな(安倍政権のように、まったくの無用の長物を高い値段で買わされている状況だと不味いが)と思ったりするが、それにしても民主主義を含めて、人類は大変なピンチに晒される可能性を有している。
 ジョー・バイデンにはそれほど期待していなかったが、副大統領候補に指名したカマラ・ハリスはアメリカの可能性を体現したような素晴らしい政治家であると感じる。まさに第二のオバマ的である。バイデンが大統領になれればいいが、トランプが再選した場合は、アメリカでは内戦が起きるだろうが、それに他国も巻き込まれることになるであろう。特に、アメリカであればとりあえず追随しようという日本の政治家がその状況にしっかりと対応できるとは思えない。日本の政治家なのに、平気でMAGA帽子を得意気に被るバカもいるからな。英語の意味、分かっているのか?

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