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海士町はなぜIターンが多いのか、その理由をちょっと理解したような気がする [都市デザイン]

 島根県浜田市で開催された地域活性学会に参加したのだが、そこで島根県海士町の大江課長の話を聞いた。海士町はIターンが多い町として知られている。人口は約2400人であるが、Iターンの移住者はそのうちの1割にも及び、それらの人の多くが20代〜40代である。
 なぜ、このような状況をつくりだすことに成功したのであろうか。それは、まず町経営のコンセプトとして「ないものはない」ということを掲げたことであろう。これは、外発的な発展を期待するのではなく、内発的な発展をするしかない、という覚悟を示すうえで非常に効いたコンセプト、モットーであったと思われる。
 そして、さらに行政経営のサステイナビリティを高めるために、町長が自らの給与を5割カットするという英断に出た。この流れを受けて、町役場の職員も3割給与をカットする。このような行政による本気の取り組みが、現在の海士町の魅力を創造するのに繋がったのであろう。
 私は、サラリーマンは街づくりは出来ない、ということを主張しているもので、このサラリーマンには役人も含まれていたのだが、それはあくまでも精神性の問題であって、公務員でも海士町のような覚悟と責任感を持っていれば、町を再生し、元気にすることが可能であることを海士町は私に知らしめてくれた。大変、興味深い事例である。

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