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トランプ政権のホワイトハウス報道官は大嘘つきである [トランプのアメリカ]

1月21日にトランプ政権のホワイトハウス報道官であるショーン・スパイサーは会見にて、トランプ政権の就任式の数をマスメディアが過小に報告したことで徹底的に抗議をした(https://www.youtube.com/watch?v=LPlagGOFGeY
)。そもそも、そんな数の大小について、それほど目くじらを立てて怒り、批判することにも問題があると思うが、スパイサーは史上最大の参加者がいたと主張している。スパイサーはそもそも、そんな数は正確には分からないとメディアを攻撃しているにも関わらず、なぜ史上最大の参加者がいたと言えるのであろうか。自己矛盾も甚だしい。
 ちなみに、2009年のオバマの就任式と2017年のトランプの就任式でのナショナル・モールの写真が公開されている。どうみても数が違うよね。しかも、オバマの就任式の時は氷点下7度の寒さであったが、トランプの時は5度であった。まあ、トランプの時はちょっと小雨が降ったので、それは同情すべきところもあるかもしれないが、スパイサーが言うように「史上最大の参加者」では決してない。ワシントンDCの地下鉄の乗降客数の数字でも大きな差があったようで、そのデータはこのモールでの数を反映していると考えられる。
 これらの情報を踏まえれば、トランプ大統領の就任式の参加者は少なかったことは間違いがない。そして、それがトランプ大統領という資質にそれほど重要であるとは思わない。しっかりと大統領としての仕事をしてくれればいいのだ。しかし、このトランプ大統領とかいう輩は、そういう人気投票の数字とかが気になる肝っ玉の小さい男なのである。しかも、そういう事実を受け入れることさえ拒否する。さらに、その「事実」をねじ曲げというか、新しい事実をでっち上げてしまうのである。
 流石にこの事実はアメリカ人も激怒し始めているようだ。NBCのニュース番組にトランプ大統領側近のケリアン・コンウェイが出演して、この発言を擁護しようとしたが(https://www.youtube.com/watch?v=VSrEEDQgFc8)そこで出た言葉が「オルタナティブ・ファクト」である。いや、思わず吹き出しましたね。嘘を「オルタナティブ・ファクト」と言うと、なんかファクト(真実)であるような印象を与える。完璧にロジックを壊している。また、ケリアン・コンウェイはいつも都合の悪い質問をされると、それと関係がないことをマシンガンのように主張し始める。普通は、こういう人は社会から抹消されられる。こういう人達が運営しているようなグループや企業はすぐ信用を失って、相手にされなくなると思うが、トランプ政権は無視をしたくても出来ない。これは、まさにアメリカ、そして我々が民主主義のまさに巨大な陥穽に陥ってしまっているということではないだろうか。
 なんと超右翼のフォックス・テレビまで、この件に関しては強く批判している(https://www.youtube.com/watch?v=M0ZmrpVyoTk)。まあ、クリス・ウォラスというフォックス・テレビの良心がホストであるので、多少、理解できなくもないが、流石にこれは酷すぎると超右翼メディアでさえ捉えたのであろう。
 トランプ大統領の最も大きな問題は、都合の悪い「真実」を受け入れられないことであると私は捉えている。そして、トランプにとって都合の悪い「真実」を報道するメディア、または都合の悪い意見を述べる個人を攻撃することである。その結果、「真実」の価値が失われていく。社会は「真実」に基づいて、政策や多くの決断をしていく。そして、その「真実」が重要な意味を持たない社会においては暴力、戦争などが幅をきかしていく。人間は「真実」に価値を見出したことで、このような暴力的な解決をしないで問題に対処する術を獲得してきたのである。トランプはそういうことが出来ない(トランプは訴訟で一度も和解をしたことがない。正確にいうと、大統領選に勝った後、トランプ大学の件では和解に応じた)。まあ、本当に恐ろしい世界に我々は突入しつつある。

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