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新大阪駅の駅弁の悲惨な状況をみて、これはもはや大阪病ではないかと思ったりする [B級グルメ雑感]

 新大阪から朝8時台の新幹線に乗って東京へ向かう。早く起きられたら、新大阪駅で私の評価が高い「エスタシオン・カフェ」でモーニングを考えていたのだが、寝坊したので駅弁にすることにした。さて、しかし、新大阪駅の駅弁はほとんどJR東海パッセンジャースの商品が占有していた。新大阪駅は、むかしは水了軒の八角弁当など、結構、美味しい駅弁があったのだが、今は、もう駅弁が「不味い」駅へと堕落してしまっている。グルメ都市大阪のブランド戦略にも大きくマイナスになるような、この状況。まさに大阪がこれまで失墜してきた状況を象徴させるような現象である。それは、いいものを持っているのに、そのよさを手前味噌でしか理解しないで、そのよさを伝える努力もしないのに、よさが分からないと消費者を小馬鹿にして、結局は消費者からしっぺ返しを食らう、というような現象である。大阪シンドロームとでも名付けたいような現象だ。これは、大阪がオリンピックに立候補したとき、私が大阪市役所に「オリンピックを実現させるための戦略」といった内容の企画書を持って行き、その時に市役所の人との会話から痛切に感じたことだが、この新大阪の悲惨ともいえる駅弁の状況でも、この大阪病とでもいうべき悲しい事態を察することができる。ちなみに、この企画書は没にされています。
 さて、しかし、大阪のことより、気にしなくてはいけないのは目の前の朝食だ。「JR東海パッセンジャース」以外の駅弁はないか、新幹線出発の時間を気にしながら尋ね歩いて、みつけたのが柿千の『多幸の宝箱』という弁当であった。これは、ペットボトルのお茶と合わせて1040円。値段的には極めて妥当。さて、中身であるが「たこむす」が二つ、梅干しが二つ、蛸フライがたくさん、それにたこの姿煮ご飯などである。食べてみたらそんなには悪くはない。絶品という訳ではないが、そんなに悪くないなと比較的満足する。しかし、あとで、この駅弁をチェックするとJTBグループの子会社のJTBフーズというところがつくっているものであった。まあ、大企業による弁当で、JR東海パッセンジャースと大同小異のようなもので、地元の弁当会社がつくっているものではなかった。この事実を知って、ちょっとがっかりするが、それでも味覚面では、JR東海パッセンジャースのものよりは上であった。とはいえ、グルメ都市大阪の駅弁が、どうにか食べられるかな、というレベルのものにしかありつけなく、それも大企業がつくっているのは本当に残念なことだと思う。大阪がしっかりしないと東京も駄目になるし、日本も駄目になっていく。しっかりしてもらいたいな、と勝手ながら思いつつ、東京に戻る。

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