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人種差別発言をしたNBAオーナーが永久追放された事件が人種差別大国の日本人に示唆すること [グローバルな問題]

 NBAのチームであるロスアンジェルス・クリッパーズのオーナーであるダン・スターリングが人種差別発言によって、NBAから永久追放、そして250万ドル(約2.5億円)の罰金が課されることになった。この判断はNBAのコミッショナーであるアダム・シルバーによって為された。250万ドルは、このような罰金の連邦法が決められる最高額である。
 ダン・スターリングの人種差別発言は、ガールフレンドとのプライベートな会話が盗聴されたようなものなので、私はちょっと不公平な気もしないが、その内容が公開されてしまうと、流石にどうにもならない。
 ダン・スターリングの件に関して、私が興味を持つのは、彼がユダヤ系アメリカ人であることだ。両親ともユダヤ系だ。そのようなバックグランドを持つアメリカ人が差別的な考えを抱くというのは、ちょっと私にとっては驚きである。
 もう一つ、この事件が示唆するのは、アメリカという社会が本当に人種差別的発言、行動に対して厳しい姿勢を持つということである。これは、人種差別に寛容というか、何人かの政治家が人種差別者であるような国、日本にとっては注意をすべきことである。戦争をしてしまった背景には、私は日本に同情する余地はあるかもしれないが、その戦争で他国の人々を惨殺し、蹂躙したという歴史を肯定しようとする姿勢、考えは、犠牲となった国だけでなく、安全保障上の唯一のパートナーともいうべきアメリカも、まったく受け入れないということを十二分に自覚した方がいい。例えば、日本における従軍慰安婦を肯定するような意見、考えに関して、アメリカという社会が、少なくとも立前的には、絶対的に日本のした歴史的行為を受容することはあり得ないということだ。そもそも、私がこのような意見や考えを持つのは、何も私が自虐的な気持ちになりたがるということではなく、国際的に生き延びるためには、侵略した歴史を肯定するような考えを持つようなことがそもそも許されないことを学びとっているからである(私はアメリカで7年、ドイツで1年生活している)。
 反韓とか反中とか得意になって騒いでいる人達は、日本から出た時点で、まったく受け入れられない鼻つまみ者になることを覚悟した方がいい。そういうことを今回のダン・スターリングへのNBAの判断は示唆している。

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