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シェアハウスで暮らすには、「共生の作法」のようなものが求められる [サステイナブルな問題]

シェアハウスのシンポジウムに出る。ミスキャストかとも思うが、パネル・ディスカッションのコーディネーターを務めた。『下流社会』の三浦展氏、『他人と暮らす若者達』の久保田裕之氏などの、その道の専門家をパネリストに迎えてのパネル・ディスカッションであったので、結構、大変であった。というか、そもそもコーディネーターや司会という仕事はそんなに得意ではない。結構、ひやひやものであった。

さて、それはともかく、内容的には結構、私が言うのはちょっとあれだが、面白かったと思う。現在、シェアハウスはワンルーム・マンションの市場の1%にも満たないがが、これから1割くらいにまでは増えるだろうとの話。『シェアハウスの恋人』というテレビドラマも今月、始まったことだし、ここしばらくは「シェアハウス」がトレンドになっていくであろう。

しかし、このシェアハウスで暮らすには、「共生の作法」のようなものが求められる。それは、他人と適当なる距離を置いて暮らす方法である。これから、圧倒的に単身世帯が増えていく。実は2005年から2010年の国勢調査をみると、25−29歳、30−34歳だと男女とも未婚率が減少しているので、若干、トレンドに変化がみえなくもないが、相変わらず35歳以上は、未婚率は上昇中である。そういう中、これからは単身世帯の高齢化も進んでいくであろう。高齢者で「看病してくれる人がいない」割合が高いのは、未婚高齢者である。これらの未婚高齢者は、健康に不安が生じたら、高齢者施設に入居することになるだろう。この高齢者施設は、いろいろと施設等を共有する。いわば、シェアハウス的な暮らしが求められるのである。そのような暮らしをするための作法は、シェアハウスでも求められていた「共生の作法」である。このような作法を習得しないまま、いきなり晩年期になって高齢者施設に入ろうとしても、相当の無理がある。施設サイドにとっても、そのような人が入居されると大変だ。

今後、高齢化が進み、高齢者施設の需要はますます高まっていく。そのような売り手市場の中、ほとんど家族と離れてからは単身世帯で生活してきた人は、なかなかこちらから要望しても、高齢者施設には住めなくなるような時代が来るかも知れない。そういうことを考えると、若い一時期において、シェアハウスで暮らす経験をしておくことは、老後に役立つようになるかもしれない。

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