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ランドマークとしてのスペース・ニードルとスカイツリーとの違いを考える [都市デザイン]

 シアトルにいるのでスペース・ニードルを訪れた。シアトルを代表するランドマークで、ショーン・ケンプが在籍したNBAのチームのシアトル・スーパーソニックスのロゴにもなった塔である。このスペース・ニードルは1962年のシアトル万博の時につくられた。そこからのシアトルの高層ビル群、ピュージェット湾とその後ろにみえるオリンピック山系の展望は素晴らしい。晴れた日にはマウント・レーニア山までをも望むことができる。
 このスペース・ニードルというランドマークはとても素晴らしいと思う。まず、そのデザインがいい。つくられてから50年経ったが、今でもモダンな感じがする。スペース・ニードルはシアトルの都市アイデンティティを表出するような、シアトルのイコンのような存在であると思われる。
 翻って考えると、東京のスカイツリーはスペース・ニードルとはまったく違う。まず、意匠が悪すぎる。あの格子は見ているとむずむずさせられる。そして、このブログでも以前、書いたことがあるが、あのハエもしくは蚊を彷彿させる先端部のデザイン。スペース・ニードルのUFOを彷彿とさせるような曲線美とは偉い違いである。そして、あまりにも高すぎて暴力的ですらある。スカイツリーが東京のイコンになることは、東京という都市の偉大さを考えるとあり得ないと思うが、そういうものをつくれたかもしれないかと思うと、大変残念である。
 東京のタワーがスカイツリーではなく、スペース・ニードルのようなお洒落な意匠のタワーであったら、どんなによかっただろうにと思わずにはいられない。

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(ガス・ワークス・パークからみるスペース・ニードル)

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(スペース・ニードルを下から見上げる)

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(キャピトル・ヒルからライトアップされたスペース・ニードルを見る)
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