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「命の問題」で苦しめられているのは、大飯原発関係者ではなく福島周辺の人々である [原発問題]

どうも大飯原発が再稼働しそうな気配だ。そのような世論を誘導しようと、民主党政府はいろいろと策を巡らそうとしている。まるで出来の悪い自民党のようだ。4月24日に藤村修官房長官は記者会見で関西電力の夏の電力不足に関して次のようの述べている(東奥日報4.24)。「20%近い節電が本当にできるのか。命の問題にかかわる」。

大飯原発が再稼働しないと、節電をしても7月の電力不足が最大19・3%に及ぶとの予測を引き合いに出し、再稼働要請の妥当性をあらためて訴えたのだが、本当、出来の悪いだだっ子のように、すぐ「命の問題」とか言うのは止めて欲しい。今、福島を中心に東日本で生きる人々がどれほど、「命の問題」に怯えつつも、この地で生きていこうと覚悟しているのかを理解すべきであろう。

福島の第一原発の事故で、我々はまさに「命の問題」に苦しめられている。しかも、第四号機が崩落したら、チェルノブイリ事故なども比べられないほどの被害が生じる。そうしたら、東日本はまさに崩壊だ。そのような綱渡りの状況が現在進行形で進んでいる。さらに、福島第一原発から30キロの沖合の海では、ストロンチウムの測定値は現在、依然として右肩上がりで増加しているのだ。というか、現時点でストロンチウムは原発から海に流されている(http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/6037813.html)。さらに、福島県でワラビなどがセシウムの蓄積量によって、「食べてはいけない」と報道されたのが、今月に入ってからだ。一部、山に降下したセシウムが雪解けで流れて、それをワラビなどの山菜が摂取してしまったのであろう。「命の問題」に脅かされているのは、依然、福島県をはじめとした東日本だ。そのような事態を起こした根源的な問題である原発の責任の検証、管理体制なども再構築できないで、「命の問題」を引き合いに出せる藤村官房長官の厚顔には唖然とさせられる。藤村修に福島のワラビを食べさせたいと思うのは私だけではあるまい。

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