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北海道電力の「電力不足」やらせ疑惑 [原発問題]

 北海道電力は関西電力、九州電力とともに、今年の夏は電力が不足するそうだ。昨年までは余剰電力を東北電力などに送電していたことを考えると、随分の違いであるが、これは原発比率が40%と高いためである。
 さて、そのような大いなる電力不足が懸念されている北海道電力であるが、今日5月20日から、管内の火力発電所の中で最も規模の大きい苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)を10月22日まで定期検査で停止する。
 なんでこの時、と思わずにはいられない。関東などに比べてずっと夏が涼しく、冷房での電力使用量は4分の1で済む北海道ではあるが、それでも、夏における電力使用量の変動は大きい。そのような状況を考えれば10月とまでは言わないがせめて9月まで頑張って、この火力発電所を稼働させておけばいいと思うのである。川合社長は、18日の記者会見で「大変な不便とご迷惑をおかけすることになるが、節電への協力をお願いしたい」と述べ、計画停電については「極力そのような事態を招くことのないように務めたい」とまで述べているのだから、この火力発電所の検査を延長させることぐらいすればいいと思うのである。
 北電は「苫東4号機はボイラーの主蒸気管など重要部分を取り替えるため検査期間も長い。他にも老朽化で検査を延期できない発電所が多い」とするが、事態は急を要している。というか、こういう非常時には、それなりの対応が考えられるであろう。どうして、そういうことができないのか。
 また、北海道電力の発電量が今夏、少ないのは揚水発電所である新冠発電所1号機が昨年9月から故障したことも原因である。北電はこれに対して「この水車は一品もの。金型から作るので時間がかかる」と説明するが、本当に危機的事態であれば、緊急につくることが可能だろう。戦時中であると考えれば、こういう言い訳はしないと思うのである。というか、本当に電力不足を回避しようとするなら、この二つの発電所のような措置はしていない筈だ。こんなことはちょっと賢い小学生であれば分かることである。

 さて、このようにどうも筋が通っていない対応をしている理由は、北海道電力が馬鹿であるという訳では決してなく、他に理由があるからだ。それは、原発を停止させると電力が不足して、みんな迷惑を被るので、早く原発を再稼働させないと大変だよ、と思わせ、世論を原発再稼働に動かそうとしているからだ、と私は邪推している。まあ、我々としては、このような猿芝居に騙されないように、情報収集して、しっかりと真実を見極められるようにしなくてはならないと思う。
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