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ルツェルン市のバス運営会社に訪れる [都市デザイン]

 スイスはチューリッヒの南にあるルツェルン市のバス運営会社を訪れる。まず、最初にこの会社の事業紹介ビデオを見て、その後、コントロール・センター、車庫などを視察した。ルツェルン市は大都市圏だと人口が18万人規模である。しかし、スイスのこの規模の都市であるトラムはなく、ディーゼル・バスとトロリー・バスしか走っていない。トラムも1963年までは走っていた。しかし、60年代頃、車が急激に増えたので、トラムは邪魔ものとして排除され、そしてバスへと置き換わった。時代が変わり、現在ではトラムが注目されている。今だったらトラム導入へと判断したであろうと同社のヨセフ・ヴェクセラー氏はいう。

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(バスの車庫も見学させてもらった)

 ルツェルン市のバス運営会社は、ルツェルン市だけではなく、周辺の町と村などとも結んでいる。まわりの市町村からの補助金もある。そして収入の60%が営業から入る部分、40%が補助金ということになる。60%は比較的いい数字であろうとの私の質問に、そうだ、と回答する。本当、黒字になったら公共事業として公共交通サービスを提供する必要はないのだ。日本においての公共交通の事業採算性という考え方に改めて疑問を感じる。
 取材が終わった後、せっかくだからとルツェルン市の旧市街地をちょっと歩くと、それまで雲に被われていたピラトゥスが忽然と姿を現す。その荘厳なる姿に感銘を覚えると同時に、ルツェルン市に来てよかったと思わせられる。

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(ピラトゥスの雄大なる姿が眼前に現れる)
タグ:ルツェルン
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