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小出裕章先生という存在によって、我々はまだ科学や科学者を信用することができる [原発問題]

福島第一原発の事故に関して、私は非常に不安になっている。それは、原発がなかなか収束しないことに対しての不安であるというよりかは、このような事故が起きても、その重要性をしっかりと理解していないと思われる人達が多いこと、この問題の背景をしっかりと捉えようとしないマスコミ、さらに未だに原発に依存しようとしている人達が多くいることに対して不安を抱いているのである。そして、自分がもう四捨五入をすれば50歳になるような年齢にもなったのに、これまでの勉強不足が祟って、この不合理な状況をしっかりと理解できないことに対しての不安である。なんでこんな馬鹿なことが、この世界的にみても立派な文明国であると思っていた母国で起きているのかを、自分でも説明できないという理解力の不足に対しての不安である。さて、そのような不安におののいている私が現在、勉強している情報ソースの一人として、小出裕章先生がいる。先生の考えが、現在、インターネットでいろいろとアクセスできて、とても嬉しい。ちょっと、そのソースを紹介させていただきたい。

まず、小出裕章先生の非公式まとめウェブサイトがある。これは素晴らしい。この管理者には感謝したい。
http://hiroakikoide.wordpress.com/about/

また、小出先生のエッセンスが理解できる講演のビデオは次のユーチューブのサイトで観ることができる。
http://www.youtube.com/watch?v=4gFxKiOGSDk&NR=1

ちょっと、個人的に印象に残ったコメントも紹介させていただく。
「チェルノブイリで放出された放射能は広島の原爆の800倍」
「ソ連が崩壊したので、本当は避難させなくてはいけないところに住んでいる人々を逃げ出させることができなくなってしまった」
「チェルノブイリでは山口県の1.5倍の地域の人が強制移住されて無人にさせられます」
「チェルノブイリで放射線管理区域に指定されるだけの汚染状況は15万キロ平米。ちなみに本州は23万キロ平米」
「チェルノブイリの事故が起きてから30日目に再び放射能が増えたのだが、それは地球を一周して放射能が再び来たからである」
「5年経って、10年経って癌になって死んでいくということを広島、長崎の原爆の被害者は教えてくれた」
「人体に影響のない被曝なんてない。学問上は当然のことであって、被爆をして影響がないなんてことはない」
「被曝のリスクは低線量にいたるまで直線的に存在し続け、閾値はない」
「ただちに影響はない、とか人体に影響がない被曝のレベルなどは、言ってはいけない」
「JCO事故の核分裂したウランの量は1ミリグラム。それが燃えたことで二人が亡くなった。広島原爆は800グラム。これは10万人が被爆者となってしまった。それでは福島の原発は一基で1トン」
「原子力推進派が取った対策は、電力会社の免責。1200億円で免責できるのなら原子力はやってもいいと電力会社は考える。逆にいえば、このように国が免責をしなければ、電力会社は原子力を経営面で手を出せない」
「一般水力発電に比べて、遙かに原子力発電の方が高い」
「原子力を即刻、廃止すべきです。それが出来なければあまりにも馬鹿な国」

まさに良心の科学者である。小出先生という存在によって、我々はまだ科学や科学者を信用することができる。そして、貴重な知識、情報を得ることができる。それによって、この恐ろしい状況に多少は前向きに対処できる。少なくとも、少しでもこのメチャクチャになってしまった日本という国をよくできるように何をすればいいかを考えることができる。私は恐ろしく無力で、もう若くもないし、ほとんど何も寄与することもできないが、限られた時間を有意義に過ごしていきたいという気持ちを与えてくれる。少なくとも、原発を推進させる巨大なる流れに、それがほとんど無力であっても棹を差すようにしたいと考えたりもする。

タグ:小出裕章
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