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『タイタンズを忘れない』 [映画批評]

2000年に制作されたディズニー映画。泣き所をしっかりと理解しており、まんまと嵌められたという悔しさが残るぐらい文句がつけにくい良質な映画である。デンゼル・ワシントンが演じる黒人のコーチのエゴを、白人コーチが押さえるところなど、「黒人=正義、白人=非正義」といった紋切り型の人種差別をテーマにした映画とは違う視点で人種問題を切ってみせることで、よりリアリティをもたせることに成功している。ただし、実話にもとづくとはいえ、多少、ディズニー的誇張がなされていて、それは映画というメディアである以上致し方ないところではあり、所詮、映画はエンタテイメントであると割り切って観た方がいいところもある(例えば、ゲーリーとジュリアスの友情はあそこまで厚くなかったことなどや、白人の住民もあそこまで黒人に対して嫌悪感を有していなかったことなどが指摘されている)。とはいえ、エンタテイメントとして捉えれば、素晴らしい映画であり、ちょっと計算して感動させようという意図が鼻につくが、それでも感動してしまうだけのクオリティを有した映画であると思う。観て損はない。

タイタンズを忘れない 特別版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • メディア: DVD



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