SSブログ

ドイツの劣悪なサービス環境には慣れることはないかもしれない [ドイツ便り]

ドイツにはサービスがないと言われる。これは、フランス人はスケベ、ブラジル人は陽気、日本人はくそ真面目(最近はそうではないけどなあ)、などといった紋切り型の偏狭な見方であろうと思っていたのだが、ドイツ生活が1年近く経ち、本当にサービスは劣悪であると感じつつある。特にこの3日間ほどは酷い目に合っている。

まずはドイチェ・バーンことドイツ鉄道。遅れるのは当たり前のドイツ鉄道だが、デュッセルドルフからベルリンまで乗ったら、到着したのは時刻表より84分も後。しかも、中央駅には行かないで南駅に行くとのこと。馬鹿にするなよ、とも思ったがじたばたしないで、東京でいえば立川駅に当たるスパンダール駅で降りる。さて、早速、サービス・ポイントに行って、遅延証明書をもらうために並ぶ。興味深いことは、遅延証明書をもらうために並んでいる人は私しかいなかったことで、もらう際にはいろいろとコンピューターをいじくって時間を確認していた。しかも、いやいやと。とりあえず、しかし遅延証明書はもらい、その日はもう切符売り場の窓口が閉まっていたので、翌日、払い戻しを受け取りに中央駅に行き、10分くらい並んでキップ等をみせると、申請用紙を渡してきて、これを記入してから来なとおとといおいでのような対応を受ける。それなら、サービス・ポイントがくれればいいのに、と思ったが、まあこの二度三度と出直しをさせるのはドイツ鉄道の手であるから負けるものかと思う。たかだか25ユーロの話であるが、このドイツ鉄道のサービスの悪さを罰する必要があると思うからだ。

帰りのベルリンーデュッセルドルフの新幹線は滅茶苦茶混んでいて、座れなかった。仕方なくトランクを通路に置いて座っていたのだが、そこで車掌がやってきてどいてくれ、と行ったので通れるように横になったら、「立て」と言う。Aufstehen!って、ちょっとお前は何様かと驚く。流石に腹が立って、「Deutsche Bahn」と嫌な声でつぶやくと、周りの客がくすくすと笑う。すると、この女性車掌が私の方に、喧嘩をふっかけるような目つきで睨み付けたのである。別に私はただ企業名を言っただけである。本当に呆れる。サービス業の意識はゼロだね、この人達。

さて、その後、デュッセルドルフに戻り、大学へと向かう。なんとドルトムント駅から三駅離れている大学駅まで行く普通列車がキャンセルとなっていた。仕方なく、次の列車を待っていると、次の列車も案内板に表示が出ると同時にキャンセルになっている。最初からキャンセルになることが分かっているなら、予め伝えろよな、と呆れる。これには周りのドイツ人も大落胆である。その次の列車はキャンセルにはなってなかったのだが、とても信用できないというか、信用すると馬鹿を見そうなので、地下鉄で行く。地下鉄だと大学まで30分以上は歩くが、そちらの方がよほどましだ。生憎、天気はさほど悪くない。さて、大学にもっとも近い地下鉄駅を降りると、滅多に来ないバスがちょうど来たので飛び乗る。まあ、それでも通常1時間ちょっとで来られるのに2時間以上はかかった。ちきしょう、ドイツ鉄道。地下鉄代くらいは返せ!と思うが、同僚は無理だと思うとの一言。こんな思いをするなら、自動車に乗ろうと強く思う。例え、『道路整備事業の大罪』という本を書き、自動車を持たない贅沢などのコピーを考えた私であっても、ドイツでは自動車を持たなくドイツ鉄道を使う不愉快さが贅沢気分を台無しにする。少なくとも、旅行は飛行機かレンタカーをしようという気分に偏りつつある。

最近はドイツ鉄道だけではない。私の大好物ともいえるバームクーヘンの名店「ハイネマン」のウェイターも、料金の支払いに5分以上待たされたあげく、チップをあげたのに、お釣りを放り投げるように返されて、せっかくの食事を楽しんだ気分が台無しになった。私はハイネマンのファンだったが、さすがにこの態度を我慢するくらいなら二度と行かないと強く思った次第である(とはいえ、バームクーヘンを買いには来るだろうが)。

nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0