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ギター・ヒーローで学生と勝負をして、見事勝利する [その他]

オーストラリアに引率した学生の一人が、ギター・ヒーローというゲームを持参してきた。このゲームは、サウス・パークのアニメーションで紹介していたこともあり、その存在は知っており、気にもなっていたのだが、する暇がないので我慢をしていた。しかし、「先生やりませんか」の一言で思わず手を出した。このギター・ヒーローというゲームは、ギターのフレットを模した画面がベルトコンベヤーのように流れているのだが、そのベルトコンベヤーに乗っかっている丸が、画面の一番下を通るタイミングに合わせて、もう一つの画面をギターでピッキングするようにコントローラーで擦るとポイントになるというものである。まあ、このようにただ書くと馬鹿のようだが、これを実際、音楽に合わせてやるとなかなか面白い。ということではまって多少やった。

さて、私が楽しそうにやっていると、他の学生も興味を持った。どうも、ゲームの達人の学生らしく、すぐこのゲームの要領を掴み、私のスコアを塗り替えて喜んでいた。それを私は内心、苦々しく思ってみていた。そのような中、翌日の昼をどうするかということを相談することになった。すると、このゲームの達人の学生が、マクドナルドに行きたい、と言ってきた。パーマカルチャーの村を去って、まだ2日しか経っていないのにマクドナルドはないでしょう、と思ったが、最近の学生はそう言ってもあまりこちらの真意を理解してくれない。ということで、マクドナルドに昼飯に行く権利を賭けて、この学生とギター・ヒーローのゲームで勝負をすることとした。勝負は二回戦、お互いが二つの曲を提示し、提示された側が曲を選んで、二人でその曲のスコアを競うこととした。一回戦は私が曲を提示した。スキッド・ローの曲とマルーン5の曲である。学生はスキッド・ローの曲を選んだ。これは私が勝った。内心、テレビ・ゲームはさすがに学生の方が年季の入り方が違うので、上手いだろうと思っていたので、この勝利は意外であると同時に嬉しかった。久しぶりに本気で勝負をした高揚感を覚える。二回戦は学生が曲を提示した。レッド・ホット・チリペッパーのノックミー・ダウンとインキュバスのアンナ・モリーである。学生はどうもレッチリが得意らしいので、アンナ・モリーで勝負したが、これは学生に負けた。一勝一敗で勝負がつかないので、二人ともまだしたことがない曲を第三者の学生(ゲームの持ち主)に選んでもらって勝負を決することにした。この学生が選んだのは、キッスのロックンロール・オールナイトのハード版であった(イージー、ミディアム、ハード、エキスパートと難易度によって分類されている)。典型的な8ビートのハード・ロックである。このようなハード・ロックのリズムは中学ぐらいから聴いているので、反射神経等は衰えていても勘で補うことができる。その結果、見事、私の勝利に終わった。とりあえず、ゲームの達人に対してギタリストとしての威厳が保ててよかった(学生達は私がギターを弾くことを知らない)。

マクドナルドを学生が納得できる理由で食べさせないようにし、パーマカルチャー村にも義理を立て、しかも、学生が教員に対して余裕を持って優位に立てると思ったゲームで負かせたことはなかなか気持ちがよかった。学生も多少は、私に対して敬意を持つようになったかもしれない。とはいえ僅差であり、なかなか勝負としても白熱していて面白かった。おそらく、このゲームで彼に勝利できるのは今日が最後であろう。というのは、学生はひたすらゲームを修行する時間があるからだ。私は残念ながら、そういう暇は皆無である。頭が柔らかく、勉強に最適な学生時代に勉強をせずにゲームをやり、もう大した将来への展望がない中年がゲームもできずに勉強をするというのは、メチャクチャ皮肉だな、と思ったりもする。学生はゲームではなくて勉強で私に勝つように、その負けん気を発揮してくれれば嬉しいのだが、実態は、ゲームで私に負けないようにそちらの方面にエネルギーを投入しそうな気がする。ああ、本当にもったいないことだ。


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