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オシム監督とマスコミのハネムーンは終わったのか? [スポーツ]

日本のサッカー代表が結構、苦戦している。そもそも、日本のサッカーは強かった試しがほとんどないんだから、当たり前の結果といえば当たり前である。引退が全国紙の一面を飾った、まだ年齢的にも選手として旬の某選手の所属先の監督は「引退宣言には全く驚かない。彼は将来を考える(補欠として暇をしていた)時間がたっぷりあり、靴を脱ぐのが彼のためにもベストだと考えたのだろう」と言った(BBC Sport 03/07/06)。こんなことを言われる程度の選手が、日本サッカーの象徴だったのだから、その国が強い訳がない。その証拠にワールドカップが終了しても、代表選手には小笠原とか少数を除けば、ほとんど外国のプロチームからの移籍の話が来ていない。要するにサッカー選手として世界的に通用する選手、すなわちイタリアのセリエAやスペイン・リーグなどで活躍できる選手を我が国はほとんど擁していないのである。しかも、ジーコ監督の4年間、若手育成をほとんどしてこなかったので、ワールドカップが終了したら、ほとんどゼロ地点からまたチームを創りあげなくてはいけない状況にもある。

オシム監督が特別な監督であるということは、そのコミュニケーション能力、今までの実績から間違いない。しかし、魔術師ではない。その成果が出るのには時間がかかるであろう。そもそもの与えられた素材がたいしたものではないのだから。しかし、最近のスポーツ新聞の見出しや記事では、「我那覇V弾!オシム救った」(日刊スポーツ)、ガーナとの対戦が決まった際には「強豪相手に指揮官の真価が問われる」(スポーツ報知)、など早くもオシムに試合の結果の責任を問うような記事も出始めている。ビールのコマーシャルにも出ている元Jリーグの監督だった元気なおじさんは、オシム批判をテレビで堂々としている。「すべての試合に全力で戦わなければ駄目ですよ!」って、彼は中村や海外でプレイする選手を招集しないオシムのやり方がどうも気に入らないようだ。こういう記事やコメントや対応をみるにつけ、もしかしたら、本当にスポーツ・マスコミは馬鹿なのではないか、と思わずにはいられない。こういうスポーツ・マスコミが成り立つこと自体、我々も随分と馬鹿にされているというか、馬鹿なのかもしれない。もちろん、何を言ってもいいのかもしれない。しかし、長期的に日本のサッカーを強くしようという気持ちがあるなら、今はじっと我慢をすることが必要であろう。ローマへの道は1日にして成らず。良質なワインだっていきなりは出来ない。寝かすことが重要である。学生だって急に優秀になる訳ではない。オシムが全日本の監督であるということに、私は本当に幸運と心の安寧を得られている。4年後が楽しみである。


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