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TOEIC高得点者が英語しゃべれないと今更、発見して驚く人事の間抜けぶり [英語関連]

TOEIC高得点者の英語力ギャップで企業の人事も驚いているようだ。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/business_hacks/?1365380672

最近、自民党がTOEFLを入試に導入しようとしたり、企業の採用時でTOEICの点数を重視する傾向が強くなっている。

このブログでもたびたび指摘してきたことだが、そんなことは無駄だ。そもそも英語力を何でみるかということだが、コミュニケーションを英語で出来るかどうか、という点ではTOEICというテストでは測ることは難しい。TOEICで重視されるのはリスニングと読解力。そして読解力も新聞や広告記事などである。これは何を意図しているかというと、英語しかしゃべれない上司の言うことを最低限、理解できる能力、すなわち上司がストレスをそれほど感じなく、事務的な仕事をこなす奴隷的人材の能力を測るためのテストである。

したがって日本企業が必要とする交渉力をも含む英語コミュニケーション能力などは、測定する必要性もはなからない。また、このような英語コミュニケーション能力はTOEICやTOEFLを勉強すれば習得できるものでもない。これは、実際、英語圏で生活して、英語圏の人達のビヘイビアー、価値観、事務交渉のあり方を理解して初めてできるもので、TOEICの得点が取れればいいなどという生やさしいものではない。

私が、驚いたのは、こういう基準で人を採用した後、その採用基準が間違ったことを今更気づいて唖然としているという人事の間抜けぶりである。私も先日、留学生相手に英語でスピーチをしたが、その後のイギリス人の先生のスピーチの素晴らしさにちょっとその差を痛切に感じた。でも、日本語でスピーチをしたら、おそらく私の方がいいスピーチができたかもしれない。それは、言語に対しての感受性の違いで、言葉や文章構築というのは、単なる英語の試験などではまったく測ることのできない奥深い能力であると思うのである。もちろん、TOEICの点数が悪ければ、そのようなことが出来る訳はないのだが、例えばTOEICが900点にも満たない場合は、そもそも英語を勉強する必然性もないのではないかとも思ったりもする。英語で仕事をするというのは、そうそう簡単なことではない。これは、日本語で仕事をしている外国人の方の苦労等を考えれば、すぐ理解できることだと思われる。TOEICは奴隷仕事をする能力は測ることはできるが、それを上回る主体的な仕事をしてもらう場合には、まったくもって頼りない指標となるのである。
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