SSブログ

キューバを訪れた [グローバルな問題]

キューバを訪れた。一番の理由はアメリカと国交が回復したことで、これは相当のスピードで変わってしまうだろうから、その前に見ておきたいというのがあったし、また、世界遺産のオールド・ハバナの建築などをどのように保全しているのか、色彩豊かな建築群のペンキの色とかにルールがあるかなどを調べたかったということもある。さらに、キューバは都市農業が随分と進んでいるので都市のサステイナビリティを考察するには多くの知見を提供してくれるだろうと期待したためである。
 さて、しかしアポを取ることに非常に難儀した。最初は、アメリカの知り合いでキューバ出身の先生がいたので、彼女にメイルを送った。彼女は親戚がキューバの都市デザイン業務のトップであり、すぐ連絡をする、と言ってくれたので大船に乗ったような気分でいた。しかし、彼女が連絡をしてくれたら、この親戚は重病に入院中であり、また、もう1人のその方面の専門家の知り合いは亡くなっていることが分かった。それでも、ちょっと彼女のコネに依存していたのだが、どうも亡命者の彼女に対して、キューバは全般的に冷たいことが判明した。彼女も随分と困惑しており、逆に悪いことをお願いしてしまったと悔やむようなことになってしまった。
 とはいえ、何もアポも取れずに行くのも不味い、ということで、どうにかハバナで留学生をしている人を探し出し、彼女を中心に捜してもらったり、キューバ大使館経由でもお願いしたりしたのだが、そこで判明したのは就労ビザを取得しないといけないということであった。その時は既にツーリスト・カードを申請していたのと、その時点から就労ビザを取得しても、私はキューバに行く前にブラジルやメキシコに行くので、これは日本を出国する日には到底間に合わなかった。
 それでツーリスト・カードでどうにか取材に応じてくれる組織を探そうとしたのだが、国家組織はすべてアウトで、NPOもパスポートのコピーなどを送ったりしたのだが、結局断られた。こういうところは、やはり社会主義の国家である。
 そのため、現地に行っていろいろと疑問は湧いたのだが、それらの答えは得られることは残念ながらできなかった。ということで非常に中途半端なキューバ訪問になったが、アメリカ人が多く来る前のハバナを体験できたことは価値があったと思われる。また、そのうち機会があったら、次回はしっかりと就労ピザを取得して行きたいものである。現地の人で知り合いができたのは、ちょっと今回の成果でもあろう。


タグ:キューバ
nice!(4) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 4