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『ひまわり健一レジェンド』 [書評]

東村アキコのほぼ自伝である『ひまわり健一レジェンド』。超強烈な個性の持ち主である健一父は実父がモデル。奇天烈な行動のほとんどが、作者の創作ではなく、史実であるそうだ。同作品は、前半こそギャグがおとなしめであるが、徐々に加熱していき、話が続くにつれて、どんどんギャグの切れ味が鋭くなっていく。特に、関先生が出てきてから、作者のギャグの感性が全開されたかのようにリズミカルな流れになっていく。1巻から徐々に溜まっていったエネルギーは、最終巻の13巻ではスロットル全開という感じである。個人的にツボにはまっただけかもしれないが、笑いっぱなしである。つっこみ役の主人公以外は、もう奇人変人だらけで、目が離せない。特に、史上最悪キャラともいえるせつ子、BL漫画家関先生、副部長の猿渡の個性は強烈だ。その奇人変人の世界で、コミュニケーションが取れないゆえに生じる主人公を中心としたドタバタ劇。そして、ちょっとだけセンチメンタルなスパイスも入っている。

ひまわりっ ~健一レジェンド~(1) (モーニング KC)

ひまわりっ ~健一レジェンド~(1) (モーニング KC)

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/05/23
  • メディア: コミック



ひまわりっ ~健一レジェンド~(13) <完> (モーニング KC)

ひまわりっ ~健一レジェンド~(13) <完> (モーニング KC)

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/02/23
  • メディア: コミック



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