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オーストラリアのパーマカルチャー村にいると、中川財務省の失態や成長率が1割減などどうでもいい気分になる [サステイナブルな問題]

オーストラリアのパーマカルチャー村であるクリスタル・ウォーターに学生を引率して来ている。クリスタル・ウォーターはこのブログでたびたび書いているが、ブリスベンから車で2時間ほど行ったサンシャイン・コーストの山を越えたところにあるエコ・ビレッジである。

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(カンガルーと共生する生活をクリスタル・ウォーターでは実践している)

この場所は携帯電話も届かないので、結構、世間と隔絶感を味わえるのだが、なんと宿泊先に無線LANが敷かれたので、インターネットが出来るようになった。まあ、便利ではあるが、仕事が追いかけてきそうでちょっと嫌な気分もする。とはいえ、こうやってブログを更新できることは悪いことではないかもしれない。

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(畑で採れた野菜を主体としたサラダとスパゲッティ、そしてワインの夕食)

さて、こちらに来ている間に、日本では中川財務省の酩酊記者会見、そしてそれを次いでの引責辞任と、昨年第4四半期の実質国内総生産(GDP)成長率がマイナス3.3%を記録したというニュースが報じられた。年率に換算すると12.7%のマイナスで、減少幅は第1次オイルショック直後の1974年以降で最も大きいそうだ。なんか、大変なのか大変でないのか分からないが、こちらのオーストラリア人が日本は大変なことになったね、と言ってくるので、もしかしたら大変なのかもしれない。このように、日本への危機感が低いのは、オーストラリアにいることと、パーマカルチャーという市場経済から相当、離れたところにいるからだと思われる。ここクリスタル・ウォーターでは、株価の上下、経済成長の縮小などとはあまり関係ない生活が送られている。しっかりと自分が食べるものをオーガニックで無農薬でつくっている生活をしていれば、特に困ることはない。晴耕雨読の生活をしていれば、生きていくことができる。こちらに来る前に、テレビで首を切られた派遣社員が、オレオレ詐欺集団にリクルートされ、オレオレ詐欺をやらされるといったルポルタージュ番組を観た。オレオレ詐欺をするくらいであれば、パーマカルチャーをすればいいのである。人口が減って困っている自治体であれば、格安でそういう機会を提供してくれる筈である。経済が成長して、産業が高度化していた時は、地方から都市へと人口が移動した。経済が成熟、むしろ縮小していく時は、都市から地方へと人が戻るべきなのである。都市には、もはやオレオレ詐欺くらいしか雇用を創出できなくなっているからだ。経済が破綻して大変だ、といっているが、時計を逆回りにさせればいいのである。これが、無理だ、とか経済が分かっていないという人達こそ、世の中のことが分かっていないのではないか、とクリスタル・ウォーターにいると思ってしまう。

クリスタル・ウォーターで今日で3日目であるが、3日間とも違う日本人と出会った。1日目は女性1人であったが、2日目は女性1人と男性2人組、3日目は男性2人組と3日間で合計6人の日本人に出会った。クリスタル・ウォーターのような、オルターナティブな価値観を有している集落は、経済優先主義の日本社会について行けない日本人が、何かを求めて来るようなメッカのような場所になってしまっている。日本をなぜ、彼らが捨てたのか、ということは日本社会の狭量さと関係があると思う。優秀な日本人を世界に追いやるような状況をなぜつくりあげてしまったのであろうか。経済が衰退し、自民党も崩壊し(たとえ、次回の選挙で勝てたとしても、もう組織としては崩壊している)、今こそ、新たな価値観を創造する大きなチャンスであると思うのである。そして、そのような価値観はこれまで日本が追随してきたアメリカ的なものではなく、もっと日本の伝統的な価値観に立脚したものになると思われる。ここクリスタル・ウォーターも、そのような日本の伝統的な環境共生的な価値観に大きな影響を受けているのである。クリスタル・ウォーターに住んでいる訳でもないし、ただ滞在しているだけでしかないのだが、本当、オレオレ詐欺をするほど追い込まれているなら、ちょっとクリスタル・ウォーターとかにウーファーで来て、1年ほどワーキング・ホリデーで働けば、違った見方で世の中を捉えることができるのじゃないか、と思う。
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