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東京でのトランプ支持者のデモ [トランプのアメリカ]

1月6日、太平洋の向こう側ではトランプ支持者が連邦国会議事堂に乱入して、内戦のような状態になってしまっている。このような状態をもたらしたのは、トランプの選挙に不正がったと嘘八百を言い始めたのが始まりだ。そういう意味では、本当、トランプも罪深い犯罪人だが、これを嘘だと分かっていた支持した共和党員も罪深い。そして、その嘘をそのまま真に受けた人々は罪深いとまでは言いにくいが愚かである。ただ、その愚かさゆえに連邦国会議事堂に乱入したのは罪だし、そこで警官を殺してしまったのはまさに重罪である。
 さて、しかし、そのような愚かな人達が日本にも結構、いることが分かった。いるだけでなく、自分達が愚かであることを世間に知らしめるために東京でデモまでしてしまった。1月6日、トランプ支持者達が連邦国会議事堂に乱入するちょっと前の時間帯である。一体全体、どんな人がデモをしているのか。早稲田大学で教鞭を執るジェフリー・ホール氏がいろいろと解説してくれている(ここにリンクを張ろうとしたら、四行にも渡るので止めた。Jeffrey Hallで検索してください)。
 さて、このデモの主催団体の中には統一教会や法輪功がいたようだ。「中国共産党を終焉させることができるのはトランプ大統領しかいない」などと演説もしていたそうだ。この演説をしていた人は、トランプ大統領が中国の銀行の口座も持っているし、アメリカより中国の方に税金を多く払っていることを知らないのだろうか。
(https://www.bbc.com/news/business-54625422)
 中国もロシアもバイデンが大統領になるより、はるかにトランプになって欲しいと思っている。トランプが中国共産党を終焉させることができる訳ないだろう。というか、「アメリカの民主主義を終焉させることができるのはトランプ大統領しかいない」と言った方が正解だ。素直にそう言えばいいのに。
 他にはなぜか幸福の科学の信者もデモに参加していたようだ。「アメリカ大統領選の不正選挙は民主主義の崩壊だ!」と言っていたようだが、正当に行われた選挙が不正であると主張する方が、よほど不正選挙であるし、そういう意味ではトランプこそが民主主義の崩壊を企んでいる。そんなことはアメリカ人のトランプ支持者は分からなくても、幸福の科学の信者は理解できているだろうから、そのような動きは気をつけないといけない。つまり、大川隆法が選挙で落ちたら、トランプと同じようなレトリックで不正だといって暴動を起こそうとしているのかもしれない。いや、そんなことはないだろうが、そう思われたくないのであれば「李下の冠を正さず」ではないが、こんなところでトランプ支持のデモをしない方がいいだろう。
 ふうむ、しかしアメリカの福音主義者もそうだが、宗教団体とトランプというのは相性がいいのは興味深い。事実や科学を否定し、自分の勝手な妄想でストーリーをつくり、事実をねじ曲げることに、宗教団体というのは抵抗がないのであろう。だから、一般の人に比べてもトランプの嘘八百に抵抗がないのかもしれない。これは、つまり、自分達も良心の呵責なく嘘を平気で述べられるし、述べてきたからであろう。まあ、宗教団体をすべて十把一絡げにするのは問題ではあるが、少なくとも、トランプを支持している宗教団体にはそういう傾向があることは覗える。ある意味で、トランプは危険な宗教団体を炙り出すリトマス紙でもあるのだな。

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リーダーとしての資質を欠く菅首相のもとでの緊急事態宣言発令はあまり効果は期待できない [サステイナブルな問題]

菅義偉首相は13日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜、福岡、栃木の7府県に緊急事態宣言を発令し、これで背実、発令された東京、神奈川、埼玉、千葉とあわせ11都府県になった。
首相は会見で「あらゆるリスクを予防的に取り除くため」と述べたが、あれだけ専門家だけでなく世論も反対をしていた「Go to Travel」や「Go to Eat」といった、コロナウイルス全国まき散らし政策を前倒しをしてまで実践してきて、どの口が言うか、というのが率直な私の反応である。
菅首相のような人間がバスケットボールの監督をしていたら、その一貫性のなさに選手は皆、言うことを聞かなくなるか、勝つために協働するようなことをしなくなるであろう。もし、会社の上司であったら、必要最低限のことをして、その部署の業績を上げるために頑張るようなこともしなくなるであろう。もちろん、そのように対応すれば、試合には勝てなくなるし、サラリーマンであればボーナスも減る。しかし、そのような自分にもマイナスが生じたとしても、大抵の人はそのようなチーム、組織では頑張れなくなる。有能なリーダーが求められるのは、そのような組織において人々を一つの方向に協働させ、力を出させるうえではそれが不可欠であるからだ。
菅首相をみると、まったくもって名監督が備えている資質を有していないことが分かる。半沢直樹のような人にやりがい甲斐を与えるような上司としての資質を、まったく有していないことも分かる。半沢直樹で菅首相をイメージさせるのは、緋田康人が演じた小木曽忠夫である。あの、人を問い詰めながら、机をかつかつ叩いて半沢の友人であった近藤を追い詰めた浅野支店長の腰巾着である。
ただ、流石に小木曽のようなタイプが首相にまで辿り着くだけの人望を得られるとは思えないから、第二部の再建タスクフォースリーダーの弁護士、乃原正太といったところだろうか。地方で子供の頃、親の事業が傾いたので苦労したという点とかも菅首相と共通している。いや、乃原弁護士のように頭の回転はよくないでしょう、という突っ込みもあるかもしれないが、テレビの画面には見えないところで、意外と乃原弁護士並みの嫌味などは言っていそうである。
逆に言うと、とても大和田常務のような悪人としての器の大きさも感じられないし、大阪西支店長であった浅野のような男の色気的なものも感じない。当然、箕部幹事長のようなカリスマ性はみじんも感じられない。まあ、そういう意味では部下に嫌なことを押しつけて飄々としているところは古田新太演じた三笠副頭取に似ている。彼は、乃原弁護士のように賢そうでもないし、カリスマも男の色気もないし、副頭取というポジショニングからも似ている。というか、三笠副頭取が頭取になったら、東京中央銀行の株とか下落しそう。副頭取なら務まるが頭取には向いていない。菅首相もまさにそんな感じである。
話は随分、横道に逸れたが、菅首相はリーダー的資質をあまりにも有していない。自民党といった二世・三世といった世間知らずのお坊ちゃん達がうごめく世界で、処世術を使って出生していくことは可能であったのかもしれないが、一般国民をリードするような術も持っていなければ、そのような気持ちもない。いや、あったとしてもその気持ちを伝えるコミュニケーション能力を有していない。
そういう意味で、このコロナ禍で菅氏のような人物を首相に祭り上げてしまった日本という国は悲惨である。ということを、改めて11県に緊急事態宣言の発令がされたことで認識する。

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トランプは今後、どう対応すべきなのか [トランプのアメリカ]

トランプの第二回目の弾劾訴追が目前だ。憲法修正25条を発動しての大統領罷免の可能性も現段階(日本時間で1月12日11:00)ではペンス副大統領は否定をしていない。憲法修正25条でのハードルは高いが、次善策である弾劾訴追は間違いないであろう。そのような状況下で、トランプはどうすればいいのか。
 三つ、選択肢がある。一つは繰り返しクーデターを試みることである。連邦国会議事堂に乱入して、国会議員を殺戮して、アメリカを乗っ取るという試みは失敗した。しかし、共和党支持者は、この事件を糾弾するどころか半数が支持している。もう一回、試みる価値はあるかもしれない。とはいえ、不意を突いた一回目と違って二回目は相当、厳しいだろう。それが成功する確率はおそらく相当低い。自爆テロのような形になるであろう。
 二つ目は辞任することである。憲法修正25条は発動されないかもしれないが、弾劾訴追はほぼ確実だ。弾劾訴追を受ければ、有罪となるだろう。そうでなくても叩けば、埃が出まくる。トランプが大嫌いな豚箱行きは免れないであろう。そうなる前に、辞任をしてしまえば、代わりに大統領になったペンスに大統領権限で赦免をしてもらえるかもしれない。連邦国会議事堂の乱入者は「ペンスの首を吊れ」と連呼していたので、それをけしかけたトランプ大統領には相当、嫌悪感を抱いているかもしれないが(それが、憲法修正25条の発動の可能性の含みを現在までも残している最大の理由であろう)、辞任をすれば赦免をしてやるという交渉カードを切る可能性はある。何しろ、現時点でトランプが大統領であることは、アメリカだけでなく、自分の身も危うくするからである。トランプを赦免すれば、狂気にかられたトランプ支持者達もペンスの見方を変えるかもしれない(しかし、赦免された後のトランプがどう出るかは不明なので、100%安全であるとはとてもいえない)。
 三つ目は何もしないことであるが、これだとただ弾劾訴追をされるに為すがままということになってしまい、2024年に大統領選に出ることだけでなく政治的生命をも失うし、豚箱行きだ。
 ということで、どう考えても「辞任をする」という選択肢が正しい。もちろん、辞任をしてもペンスには赦免してもらえるかどうか分からないが、「赦免をすると約束してくれたら辞任する」と交渉することは可能だ。しかし、その後、ペンスが額面通り、赦免するかは分からないので、これはこれでリスキーではあるが、他の選択肢よりは遙かにましである。
 ただ、トランプのこれまでの行動パターンをみると、クーデターを再び試みる、というのが最もそれらしい気もする。報道によれば、連邦国会議事堂の乱入をテレビで観ていたトランプは嬉々としていて、なぜ、周りの人間が同じように喜んでいなかったのかを訝しんでいたらしい。とはいえ、クーデターの首謀者であるトランプが、彼の兵隊達を出す指示ツールであるツィッターはもはや機能しない。不意を突いた一回目のようには行かないであろう。
 とはいえ、20日の大統領就任式は相当、危険だ。この危険な国と強固な同盟を結んでいる日本も真剣に考えなくてはいけないことがたくさんある。

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連邦国会議事堂の乱入を大悲劇から救った警官 [トランプのアメリカ]

6日に起きた連邦国会議事堂の乱入は、当初、想定されていたよりか遙かに危険であるということが明らかになりつつある。下記の動画はNBCのニュースであるが、暴徒が連邦国会議事堂に乱入し、それを一人で止めようとする警官が議事堂の二階まで追い立てられた後、国会議員がまだ避難中であった部屋と反対の方向に暴徒を導いたことが明らかになった。この警官の機転がなかったら、これら暴徒は国会議員を人質に取り、場合によっては殺害していたであろう。この警官こそ、まさに英雄だ。
https://www.youtube.com/watch?v=LvE-sbX8ZVU

しかし、トランプが大統領選に出馬した後は、究極のリアリティ・ショーのような4年間であったが、フィナーレに向けて凄い展開をみせている。どんなシナリオ・ライターでも、なかなかこれだけの筋書きは書けないであろう。それをフィクションではなく、本当にアメリカの政治、アメリカの民主主義を人質にとってやっている。まさに悪夢が現実化している。国家総動員法が出された日本、ナチスが台頭してきたドイツと比肩されるかのような悪夢である。

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トランプのツィッター・アカウントの使用禁止は、憲法修正1条(言論の自由)的には妥当である理由 [トランプのアメリカ]

トランプのツイッター・アカウントは12時間の一次停止後、再利用が可能となった後、トランプが二つのツイッター記事を上げた内容が社会的混乱をもたらすとツイッター社が考えたことで、永久的に使用禁止となった。これは、憲法修正1条(言論の自由)に反するのではないかといった疑問を持つ人もいるだろうが、ニューヨーク・タイムズ誌の記事によれば、正当であるそうだ。
 というのも、憲法修正1条は「政府による検閲」において適用されるものであって、民間企業に関しては適用されないからだそうだ。
 トランプが扇動した内乱を支持したハウリー共和党議員が、出版予定であった本を出版社が中止したことを、同議員は憲法修正1条に反すると抗議したそうだが、これは当然、出版社の権利としてある。というか、こんなことは説明されなくてもよく分かることだ。私なんて、出版してもすぐ出版社が廃刊にする。今度、ギャグで廃刊にすると言われたら「言論の自由に反する」と抗議しようかな。いや、抗議したら二度と出版させてもらえなくなるから止めよう。
 冗談はさておき、言論の自由というのは、政府によって検閲を受けないということであって、民間企業(ツイッターも含まれる)が「どんな発言をも許さなくてはならない」というでは全くないらしい。

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ポスト連邦国会議事堂の乱入事件のアメリカを展望する [トランプのアメリカ]

1月6日のトランプ支持者達の連邦国会議事堂の乱入事件は、アメリカの歴史に汚点を残すことになった。それは、国家転覆を謀った内乱であるし、その事後処理によっては内戦にまでも展開しかねない状況にある。そういう意味では、まだ予断を許さないし、トランプを一刻も早く解任させ、迅速なる対応を取るべきであると思われる。トランプをよく知る心理学者の姪であるメアリー・トランプは、即刻解任すべきであると主張している(彼女の予測はほとんど当たるので、真剣に捉えるべきだと思う)。
 というのも、非常に不吉なデータがあるからだ。それは、今回の乱入事件を共和党員の45%が支持をしているという世論調査結果である。この内戦を引き起こしかねない内乱をほぼ半数の共和党員が支持しているということは、これからもこのような内乱が頻発する可能性があることを示唆している。今回の事件では5人が死亡している。そのうちの1人は警官である。極めて合法的な選挙制度、そしてそれを支持する裁判制度を否定するだけでなく、納得できないことは暴力沙汰でも押し通そうとする人達が、これだけアメリカに多くいるというのは驚くしかない。
 アメリカという国が内部から瓦解していく日を自分が生きている間に知ることになるとはとても想像できなかった。まだ、立て直すことは可能だ。しかし、この内乱を起きる前ではなく、起きた後でも支持している人が、これだけいるというのはもう茫然自失するしかない。彼らは一体全体、何をしたいのだろうか。アメリカという国を壊したいのか?民主主義を放棄したいのか?「怒り」という感情に理性や知性が支配されるという人間、ここまで脆くなるのか。ここまで馬鹿なのか。他国ではあるが、同じ人間としてつくづく悲しくなる。そして、それを支持する日本人がいるということは、さらに暗澹たる気持ちにさせられる。

https://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-election-2020/republicans-congress-capitol-support-trump-b1783807.html

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トランプを支持していた右翼系マスコミの立ち位置 [トランプのアメリカ]

トランプをずっと支持していたルパーク・マードック氏が率いるウォール・ストリート・ジャーナルが内乱の後、「辞めろ(resign)」と一面で報道した。これまで、トランプを頑なに支持していたWSJであるが、さすがに連邦国会議事堂の乱入はフォローできなかったのか。リンゼー・グラムやミッチ・マッコナネルといった多くの共和党議員も掌を返したようにトランプ批判をした。流石にあの事件の後はフォローはできないな、とは思ったが、その後、リンゼー・グラムは空港でトランプ支持者達から罵声を浴びた。グラムは冷静に受け止めていたが、まあ、このような支持者達にこれまで政治的な力を得るために「魂を悪魔に打っていた」のだなというとが分かる。
https://edition.cnn.com/videos/politics/2021/01/08/lindsey-graham-airport-trump-supporters-vpx.cnn
 まあ、グラムを批判していた支持者達もトランプに「連邦国会議事堂に乱入した奴らは国賊で、厳しく法で罰されなくてはならない」と言い放たれている。トランプも状況が不味いと彼らを平気で見捨てる。そのように考えると、グラムを批判するよりトランプを批判しろよな、と思う。トランプ支持者の本当の裏切り者はトランプである。
 次の動画は、連邦国会議事堂の乱入の翌日のトランプの発言である。BBCのものだが0:54ぐらいから、24時間でその発言の温度差を比較して報道している。自分があれだけ扇動したにもかかわらず、当日は乱入後は「愛している」と言ったのに、翌日は「あんたらは、アメリカ人ではない」し、「厳しく法律で罰されるべきである」とまで言っている。
https://www.youtube.com/watch?v=O6Ib927InXY
 酷い話である。
 さて、トランプでさえ背を向けられたトランプ支持者は哀れだが、そのトランプも前述したようにウォール・ストリート・ジャーナル誌にも見捨てられた。同じようにルパーク・マードック氏が率いるフォックス・ニュースはどうなのか。同ニュースもずっとトランプを支持してきて、ジャーナリスト的な立場から事実を報道しようとしてきた人々は(Shepard SmithやMegan Kelly等)退社させてきた、いわばトランプ・テレビのようなネットワークであった。さすがにこの厳然たる事実は「フェイク・ニュース」に置き換えられないだろうと思っていたら、なんとこれらの乱入者の多くは実はトランプ支持者ではなくて、それを偽装しているAntifaであると報道した。「そう来るか!」と、むしろその嘘の創造性に感心した。しかも、フロリダ州選出の共和党議員のMatt Gaetz とかが、そのデタラメを吹聴し始めている。
https://www.orlandoweekly.com/Blogs/archives/2021/01/07/florida-rep-matt-gaetz-goes-all-in-on-false-conspiracies-blaming-antifa-for-capitol-attack-on-house-floor
 いやいや、もし、Antifaが偽装して入れるぐらいなら、ロシアの工作員が入ってるよね。いや、実際、入っているかもしれないが。そちらの可能性を心配した方がよっぽどましだ。
 いや、しかし、これで万事休すだろうと思ったトランプ支持の右翼系ジャーナリズム。なかなか手強い。まさに、ああ言えばこう言うで、こういう人達がいると社会はまっすぐ進まないだろう。人類の滅亡もそれほど遠いことではないかもしれない。


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トランプ扇動の内乱から、人種差別国家のアメリカの暗黒部分が浮き出している [トランプのアメリカ]

昨日のブログで、議事堂の警備員でドアを開けて乱入者を内部に手引きしたり、セルフィーで乱入者とのツーショットを撮影したものがいたことを紹介したが、さらに驚くのは多くの乱入者が現行犯で捕まることもなく、のうのうと抜け出せたことである。現時点で乱入者の逮捕は進んでいるが、夏に起きたBLMのプロテストに比べても6分の1のゆったりとしたペースで進んでいるということである。多くの報道番組で指摘していたことは、これら乱入者が有色人種であったら、即刻射殺されていただろうということだ。「白人特権」(White Priviledge)という言葉がニュース番組で連呼されていた。
 もちろん、この乱入者の中にはヒスパニックの人達も見かけたし(テレビ番組を通じてたが)、もしかしたらアフリカ系アメリカ人やアジア人もいたかもしれない。とはいえ、全体でみればほとんどが白人であった。
 あと、Lawrence O’Donnelの番組で、これら乱入者の中には「6MWE」のTシャツやアウシュビッツのTシャツを着ているものがいることを指摘していた。(https://www.youtube.com/watch?v=iXH7qQI25T0参照)
こういう人達と喜んで連邦議事堂に謀反を起こすために乱入する有色人種の気がしれないが、怖ろしい事実は、こういう人種差別的な人達には、アメリカという社会が極めて寛容であるということが、今回の暴動で明るみに出たことである。
そして、もっと驚くのは百田尚樹とか右翼系の人達はこのような状況になっても、トランプを支持していることだ。まあ、このような人達は根源的に民主主義が嫌いなんだな、ということがよく分かる。確かにエリート主義者にとっては、みんな同じという民主主義とかは望ましくないんだな。例え、彼らが支持するトランプが自分も被差別される有色人種であっても気にならないのだな、ということがよく分かった。確かにスペインがインカ帝国に侵入した時にも、スペイン側を手助けしたインカ人がいたからな。結局、これらインカ人も虐殺されたけど。
 現在、アメリカではトランプを罷免するか憲法修正25条で追放するかの議論の最中である。あと13日で辞めることになるので、二週間弱をやり過ごせばという意見もあるようだが、トランプ大統領は原爆のボタンを持っているし、また、今回の乱入者の中にもロシアの工作員とかが実は入っていた可能性だってある。防衛上のリスクを考えるとそれは計り知れないダメージを与える。起きたことはどうにもならないが、この13日間ほどアメリカが脆弱な時もないのではないか。トランプが何か起こす可能性もあるが、敵国がアメリカを攻撃した時に、今のトランプ政権では何も対応できない。そのリスクを考えると、一日いや一時間でも早く、トランプを大統領の座から引きずり落とすべきであろう。
 ということを書いていて、つくづくアメリカ人でなくてよかったなと思う。

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トランプ支持者達に連邦国会議事堂に手引きをした人達がいた [トランプのアメリカ]

1月6日、トランプ支持者達が連邦国会議事堂に乱入し、議事を中止させ、議員を避難させる事件を起こした。なんで、こんなに簡単に議事堂に乱入することができたのか。私が入ろうとしたら絶対止められるであろう。というか、日本の国会議事堂でも難しいかと思う。それを、なんであれだけの大量の乱入者が入れたのか。よく考えれば不思議であるが、しっかりと連邦国会議事堂のガードで手引きをして、ドアを開けた奴がいたことがわかった。MNSBCのモーニング・ジョーでそのことが報道されています。ホストのジョー・スカーボロが怒りまくっているが、確かにこれは酷い。
https://www.youtube.com/watch?v=O7Sx9ispDD8
 まさに、トランプ支持者達の謀反だな、これは。トランプ大統領を支持してきた共和党議員達の責任も大きい。そして、このようなまさにバットマンのジョーカーのような危険人物を持ち上げた橋下徹のような日本の政治家にも本当に気をつけなくてはいけない。彼は分かったような言い方をするが、相当、危ないな、ということを改めて認識する。

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トランプ大統領がしたことは内乱の扇動である。 [トランプのアメリカ]

「これまでで最も公正な選挙」といわれる2020年の大統領選であるが、トランプは700万票以上の差をつけられたにも係わらず、選挙違反があったと主張し続けてきた。そもそも、選挙当日前からそのような苦情を言っていたので、選挙前から負けた時の布石を打っていたともいえよう。
 トランプは二週間後の1月20日にバイデン氏の大統領就任式があるにも係わらず、選挙結果が発表された11月から2ヶ月間ずっと大統領選を反故にしろ、と主張してきてトランプ支持者達をたきつけてきた。CNNのニュースでは、大統領選を反故にするためにトランプが得た寄付金が60億円。その1億円しか、実際の裁判とかには使っていないようだ。大借金を抱えるトランプは大統領を辞める直前にお金を集めるために、このような偽の「選挙違反」運動をすることには合理的な理由がある。それがたとえ、アメリカの民主主義を大いに傷つけ、昨日の暴徒の議事堂乱入、狼藉を招いたとしても、彼のそろばん勘定的にはプラスであるからだ。
 それにしても、これだけ根拠がないのに選挙違反を主張するトランプを信用するトランプ支持者達の状況理解力の無さには呆れるしかない。先日、ナシュビルの都心でトラックを爆破させて自死したトランプ支持者の犯人は、民主党の国会議員は人間ではなくて「トカゲ人間」であると本気で信じていたそうだが、もうここまでくるとキチガイの領域である。とはいえ、6日の連邦国会議事堂の違法侵入、占拠は間違いなく法律違反であり大犯罪である。トランプに焚きつけられたにしても、実際、行動を起こしたら犯罪だ。一緒に泥棒をしよう(トランプは当日、連邦国会議事堂まで自分も歩くと言っておいて、結局歩かなかった)と言われても、泥棒したら犯罪というのと同じだ。まあ、こんな国民が4割ぐらいいる国があれだけの軍事力を有していることは人類の危機だなと思うのだが、それに関してはもう諦めるしかない。距離を置いて付き合うしかないかなと思わせられる。
 分からないのは、トランプのこのでっち上げを支持して、選挙人投票の結果にこの期に及んで異議を唱える共和党の国会議員である。具体的にはミズーリ州のJosh Hawley、テキサス州のTed Cruz、アラバマ州のTommy Tuberville、ミシッシピ州のHyde Smith。カンサス州のRoger Marshall、ルイジアナ州のJohn Kennedyである。
 連邦国会議事堂への乱入事件で、一人の死亡者を出しても、このトランプのでっち上げを支持するのは、トランプよりもむしろ悪質な共犯者である。こういう奴らがいるから、トランプがのし上がるのだ。まあ、私は日本人なので、そこまでアメリカのことにムキにならなくても、所詮対岸の火事なのでいいのではないかと思ったりもするが、民主主義ではない社会がいかに理不尽で息苦しく、人間の創造性とかにマイナスになることを考えると、強く許せない気持ちになるのだ。トランプを今すぐ罷免すべきだと、MSNBCのChris Hayesが言っていたが私もまさにそうすべきだと思う。これはアメリカだけではなく、ある意味で民主主義、そして人類の危機である。


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トランプ支持者の主張する「自由」とは、単なる自己中心的な我が儘のことである [トランプのアメリカ]

明けましておめでとうございます。さて、最近はなかなかブログの更新もできずに申し訳ありません。別にコロナに罹った訳でもなく、元気なのですが、トランプ大統領と彼の支持者達の民主主義を破壊しようとしている行動が気を滅入らせており、ちょっとした鬱というかアパシー状態になっていることはあるかもしれません。それじゃあ日本はどうなのか、と日本の政治に目を向けるとウィルス拡大政策であったGo To トラベル政策の成果もあり、コロナウィルスの感染がどんどんと広がるばかりです。まあ、当然の帰結ですが、それにしても年末年始の書き入れ時にこのような状況になってしまった飲食業界、観光業界の人達のことを考えると本当に暗鬱な気分になります。あと、大晦日まではお節料理の準備でブログを書く余裕がなかったということもあります。
 さて、ちょっとここで書きたいことは「自由」に関してです。これは、元旦の東京新聞の北丸雄二さんの「本音のコラム」に触発されたからです。北丸さんは民主主義の軸足を「平等」に置くのか、それとも「自由」に置くのかで政治はずいぶん変わる、ということをトランプ政権のアメリカの分断を引き合いに論じていました。そして、「マスクをしろ」と政府が口出しするのは「自由」を侵害する社会主義だと嫌悪する人々がトランプを支持していて、あたかもトランプはこのような「自由」を守る人達の立場で動いているといった解釈をされかねない文章を書いています。私は北丸さんのコラムには結構、信頼を置いていますが、ちょっとアメリカの状況はもしかしたら正しく把握されていないかもな、との印象を持ちました。
 というのは、この「マスクをしろ」という政府の口出しを「自由」の侵害であると主張している人達は、一方で「堕胎を禁止しろ」とも主張します。最高裁でバレット女史を陪審判事として政権交代時にごり押しで押し込んだのも、彼女が堕胎禁止論者であるからです。つまり、他人の「堕胎をする自由」は奪うような考えの人達であるということです。自分の自由は侵害されることには強烈に反対しますが、他人が堕胎をする自由を拘束したり、他人が銃のない生活環境で安心して過ごしたりする自由などには強硬に反対します。つまり、非常に自分勝手な「自由」であり、我が儘な小学生の「自由」に過ぎないということです。
 そして、もう一つ、トランプは共和党が大反対をすることが分かっているのに、コロナの支援金を600ドルから2000ドルに上げろと主張しています。これは、「自由」より「平等」を強く意識しているという・・・というのは嘘で、単に衆愚政治のアメとして使おうとしているだけでしょうが・・・決して、「自由」という指標に重きをトランプが置いていないことは明らかでしょう。というか、移民のアメリカ人や有色人種の「自由」を奪うような政策を平気で推し進めているし、それらを支持している人達の「自由」は、広く社会的な意味での「自由」ではなく、自分が人に何かを強制されたくないという、極めて非社会的な自己中心的な「自由」、つまり、それは「自由」というようなものではなく単なる「我が儘」であり、それは「平等」とのバランスで考えるべき「自由」では決してないということは、しっかりと理解していた方がよいかと思います。
 年明け早々、このようなことを書いてしまい、申し訳ありませんが、アメリカでは年明けにトランプが仕掛ける相当な混乱が生じるというのが私の予測です。株も相当、暴落するような国内的混乱がアメリカで生じ、その余波は日本にも及ぶのではないかと考えています。そして、その影響を受ける日本の首相がガースー(英語ではおならですね)であることは、もう考えたくもない悲劇かなと思います。シートベルトを着けておいた方がいいでしょう。

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野矢茂樹『大人のための国語ゼミ』 [書評]

『論理トレーニング』の著者である野矢茂樹氏の著書。『論理トレーニング』はゼミ生の卒論指導の副読本で使っているのだが、大学一年生の基礎演習の教科書として使えるかなと思い、読んでみた。結論、これは相当、教科書として優れていると思う。国語をなぜ学ぶのか、国語を鍛えることの必要性などが、じわじわと分かってくる。最後の難波博孝氏との対談で著者は「でも真面目に、国語教育が変わることで、日本が変わりうると思っているんです」と述べる。そして、「人間が成熟してくるということの大きな側面は言葉が成熟するということです。言葉が未熟だったら、人間も未熟なままです」とも述べる。
 言語が人格を形成する、というのはその通りだと思う。私はいい加減なバイリンガルであるが日本語の人格と英語の人格は異なる。そして、英語の人格の方が浅はかであるが、ちょっと人がいい。とはいえ、トランプ支持者よりは、日本語での思考力がしっかりしているのでいろいろと考えることは出来る。したがって、トランプのいい加減なロジックは見抜けることができる(いや、私の拙い英語脳でも分かるかとは思うが・・・)。
 トランプは言語力が極めて低いが、これはむしろ、トランプ支持者との円滑で表層的なコミュニケーションを可能としている。アメリカの民度の低さは英語力(国語力)の低さにあるのだなあ、というようなことをこの本を読んでつくづく思ったりもした。


増補版 大人のための国語ゼミ (単行本)

増補版 大人のための国語ゼミ (単行本)

  • 作者: 野矢 茂樹
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2018/10/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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『大阪アースダイバー』 [都市デザイン]

東京地域を対象とした「アースダイバー」の大阪編。東京編も相当、面白かったが、この「大阪アースダイバー」の方が著者である中沢新一の分析力が研ぎ澄まされているとの読後感を覚える。大阪という都市は関東ものからするとなかなか分からないが、本書では大阪という地域を解析するうえでの貴重な切り口を提供してもらった気がする。エピローグで著者が書いているように「東京のセンスで大阪を見ようとすると、いろいろなものを見誤る」と捉えられる。そして、東京において成長によって生じた様々な齟齬を大阪では解消するような知恵を有しているとも思われる。ただ、肝心の大阪が東京的な眼鏡をしてしまって、迷走しているのは気になるが。


大阪アースダイバー

大阪アースダイバー

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/06/28
  • メディア: Kindle版



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『今井町 甦る自治都市』 [書評]

奈良県橿原市にある今井町。全建物数約1500棟のうち、約500棟が伝統的建造物であり、これは全国で最も多い地区である。この今井町の住民が、どのように町並み保全に至るか、その経緯を関係者への取材等を通じて明らかにした力作。素晴らしいルポルタージュである。
 本の最後の方で、東大名誉教授である渡辺定夫氏が、「今井町は当然、世界遺産」と述べたのが印象に残っている。そもそも国が重要伝統的建造物群保存地区制度を策定したのも、今井町の保全が前提となっていたそうだ。しかし、自治都市としての長い伝統を持つ今井町の住民は上からの押しつけ的な制度に抵抗し、それが1993年に選定されるまで、制度ができてから18年も経っている。当然、第一号として指定されるべき条件を満たしていたにもかかわらず、いろいろと紆余曲折があった。それは、人々が生活する空間をいかに保全するかの難しさを物語っていると同時に、住民の意向というのが、まちづくり、都市計画において極めて重要であることをも示唆している。
 このような本がしっかりと世の中に出たことは、今井町の記録としての価値だけでなく、まちづくりや都市計画の難しさを理解するうえでも極めて価値があることだと考えられる。そして、この住民とそれを取り巻く人々との葛藤の積み重ねがあるからこそ、今井町の現在の姿の有り難みがさらに実感できる。そして、その遠回りとも思えるようなプロセスを経たからこそ、今井町は博物館ではなく、今でも歴史都市として現役の姿を維持しているのだ。


今井町 甦る自治都市―町並み保存とまちづくり

今井町 甦る自治都市―町並み保存とまちづくり

  • 作者: 八甫谷 邦明
  • 出版社/メーカー: 今井町町並み保存会
  • 発売日: 2020/12/03
  • メディア: 単行本



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菅総理の嘘(1) [菅政権]

菅総理が25日午前の衆院予算委員会集中審議で、政府の観光需要喚起策、GoToトラベル事業について立憲民主党の枝野氏の質問に次のように回答した。
「GoToトラベル事業の利用者4000万人のうち陽性者は180人にすぎない」
 さて、私はこの首相の回答を聞いて、この人はまったく信用できないペテン師なんだなということがよく分かった。彼の嘘がどこだか分かるであろうか?いや、すぐ分かるようなことなので敢えて書く必要はないでしょうが、逆に分かりやすいので敢えて書かせてもらう。
 それは、GoToトラベル事業の利用者の全員に検査をして、その結果、陽性者が180人でれば彼の言っていることは正しいが、そんな検査はしていない。実際、私もGoToトラベル事業を利用したが、そんな検査はしていない。まあ、私は発症していないのでおそらく陽性ではないだろうが、コロナの症状を出さない陽性者もいることを考えると、本当、よく平気でこんな無責任なことを言えるな、と逆に感心する。
 ちなみに日本のコロナウィルス感染者数は11月25日時点で135400。死亡者数は2000である。日本の人口は1億2000万人ぐらいであるから、感染者の割合は0.11%ぐらいだ。これに比して、菅さんの数字に依れば、GoToトラベル事業の利用者の感染者の割合は0.00045%となり、全国民と比べても200分の1の割合の低さとなる。つまり、GoToトラベル事業を利用した方が、200倍コロナに感染しなくなるということになる。
 GoToトラベル事業の利用者が11月時点で4000万人という全国民の三分の一に到達したというのは正直、驚きの数字で、その信憑性も極めて疑わしいが、菅さんはとても一国の総理大臣とは思えないぐらい適当に嘘を言い放つ人であることはよく分かった。こんな嘘は学級委員長でも許されない。
 ちなみに、このブログのタイトルは(1)と数字をつけたが、これは今後も菅首相は国民を馬鹿にした嘘をつくだろうと予測したからである。


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塔ノ岳に登る(丹沢山未踏) [日本百名山]

そろそろ今年の登山シーズンも終わりである。ということで頑張って丹沢山にチャレンジすることにした。11月22日ということで日の出も遅いし、日の入りも早い。歩ける時間が短いということで相当、厳しい行程になるが、ガイドブックには「健脚の人なら日帰りも可能」と書いている。健脚ではないが、頑張ってチャレンジをすることにした。ただ、日の入りの時間を考えて、16時までには戻ってくることを胆に銘じる。
 当日、起きたのは4時。ちょっと遅い。急いで支度をし、珈琲をつくり、おにぎりをつくって家を出る。家を出たのは5時過ぎ。これは、7時発かなと半ば諦めていたのだが、なんと菩提峠の駐車場には6時についた。そして念のためのヒル対策をして、登山を開始したのが6時15分。家を出たのが遅い割には、思ったより随分と早く出発できた。というか、丹沢、近すぎないか。こんなに近いのか、丹沢。
 ちなみに丹沢に来るのは人生2度目。一度目は大学時代に彼女とドライブで縦断しただけだ。それ以来というか、歩きでは人生初めてである。丹沢にこんな近くに住んでいたのに。

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<菩提峠の駐車場>

 菩提峠からの登山口はよく分からず、違うところに行こうとしたのだが、他の登山者が違うルートをとっていたので間違いに気づいた。本当、登山は出だしが肝心だ。さて、菩提峠から二ノ塔までは、スギ林の急坂を歩いて行く。メインルートではないので、結構、道が分かりにくい。小一時間ぐらい歩くと、ようやく二ノ塔尾根のルートとぶつかる。ここからは尾根道で展望が広がって気持ちがよい。というか、結果的に富士山をしっかりと見られたのはこの尾根道からであった。とは、ここを歩いている時には夢にも思わなかった。これは、塔ノ岳からの富士山の展望は素晴らしいものがあると期待に胸を膨らませて高度を上げていく。

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<菩提峠の駐車場から二ノ塔への登山口は結構、分かりにくい>

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<登山道からは秦野市街地と相模湾を展望することができる>

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<菩提峠から二ノ塔までは結構の急坂である。ロープもあったりする>

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<曙で東雲がやわらかく輝きはじめていく>

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<太陽が昇ってくると、小田原市街地の方が朝日で美しく照り出される>

 二ノ塔に着いて、ちょっと歩くと三ノ塔。三ノ塔からは、はるか下の方に鳥尾山荘が見える。三ノ塔から鳥尾山荘までは鎖場のある急な坂を下りる。なんで登っているのに下るのか。その理不尽さに納得できないものを感じつつも、他にルートもないので涙ながらに降りていく。しかも鎖場のあるところは崖である。崖を降りるのだ。鳥尾山荘に着いたのは既に8時。4時に下山することを考えると、9時30分までに塔ノ岳に着ければ丹沢山にチャレンジできるし、そうでなければ戻ろうと考えている。そして、11時までに塔ノ岳に到着できなければ、そのまま帰路につこうとも考えていたので、この鳥尾山荘までに2時間かかったのは結構、微妙な感じである。

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<木道がしっかりと整備されており、そういう点からは歩きやすい>

 登山道自体は、随分と細い尾根を歩くところもあるが、木道も設置されていたりして全般的には歩きやすい。全般的に乾いており、泥のぬかるみ道を歩かない登山はちょっと嬉しい。また、尾根道であるので左手には小田原や秦野の市街地、そしてその先の相模湾、大島などが展望でき、右手には丹沢の山塊、来た道を振り返れば相模原市や町田市の市街地が展望でき、景観的には素晴らしい。流石、尾根道であると感心する。ただ、紅葉には間に合わず、ほとんど枯木の中を歩いて行く。

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<富士山は表尾根の途中まではその勇姿を現していたが、塔ノ岳からは見ることはできなかった>

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<けっこう厳しい鎖場もある>

 そして、新大日を経て木の又小屋に着いたのが9時30分。丹沢山にチャレンジするためには、塔ノ岳に9時30分には到着しなくてはいけなかったことを考えると、ここで丹沢行は断念。と同時に、太股がピキピキ痙攣し始める。これは、太股が攣る前兆である。ということで、ここで休む。ちょっと休んだぐらいでは、復活しないので、ゆっくりだましだまし塔ノ岳に向かっていく。塔ノ岳の山頂に登頂したのは10時ちょっと過ぎ。4時間というのは、ほぼコースタイム通り。ただ、コースタイム通りのペースで歩いたこと、特に序盤でハイペースになったことが後半のバテに繋がってしまったと思われる。

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<塔ノ岳の山頂は広く、ちょっとした広場的な空間となっている>

 さて、期待した塔ノ岳からの富士山であったが、雲が出てきて見えずじまい。そのうち晴れるかなと昼ご飯を用意し始めたら、どんどん天気は悪化する一方だ。というか、塔ノ岳周辺も相模湾からの黒い雲に覆われ始めた。駐車場を出発した時は、流石に雨は降らないだろうと思っていたのだが、本当、山はなめられない。

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<10時の塔ノ岳の光景。東を展望>

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<11時ちょっと前にほぼ同じ光景を撮影。1時間でこれだけ天気が悪化した>

 天気も崩れそうになったので、もういそいそと下山することにした。出発したのは11時。一時間の間でまさに天国から地獄のような天気の変化である。丹沢のような標高が低く、市街地のすぐそばにある山でもこんなに天候の変化が激しいとは驚きだ。雲は山のちょっと上をすごいスピードで南から北へと移動している。これは、雨も降るかなと思ったが、幸い、雨になることはなかった。行きは雄大な展望が開けていたのに、帰りは雲の切れ目から市街地が展望できるような状況である。この表尾根の辛いのは下山時も登りがあることだ。特に、鳥尾山荘から三ノ塔は壁のような急坂を登らせられる。鎖場もあるし。
 三ノ塔に到着したのは13時20分。二ノ塔を過ぎたあたりから膝にもきはじめる。なかなかの厳しさだ。ゆっくりとジグザグに降りていくが、途中、あまりの急坂でジグザグに歩くこともできないような状態になる。丹沢山に登れなかったにもかかわらず、這々の体で菩提峠の駐車場に戻ってくる。14時30分ちょっと前。1時間の休憩時間を入れて、8時間30分の登山であった。走行距離も12キロぐらいなので、ちょっとした百名山なみのハードな登山であった。

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<行きとはまったく違って暗雲が空を覆っている>

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<たまに雲の切れ目から展望できる市街地が美しい>

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<11月下旬であったが駐車場そばでリンドウが咲いていた>

 次回は、表尾根を歩いていた時にみつけた戸沢山荘に駐車をして、できればみやま山荘に一泊するようなルートで丹沢山にチャレンジしたいと思う。これまでまったく縁がないに等しかった丹沢であるが、次回訪れるのは、結構、すぐ先であるような気がする。



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トランプのコロナ対策の不思議 [トランプのアメリカ]

トランプはコロナの危険性を知っていたが、それを「普通の風邪と同じだ」と人々に言って対策を怠った。後にジャーナリスト、ウッドワードとの取材でその危険性を知っていたと発言した録音テープが公開されたが、その時は「人々がパニックすることを恐れていたからだ」と言い訳をした。トランプがコロナにほとんど無策であったのは、自らだけでなくホワイトハウスの多くのスタッフ、そして家族もコロナに感染したことでも明らかである。
 さて、先日の大統領選は接戦であった。いや、トータルでみると400万票の差がついたバイデンの圧勝であったのだが、エレクトル・カレッジでのペンシルベニア州、ウィスコンシン州、アリゾナ州、ジョージア州はまさに薄氷の勝利であったことを考えると、どちらに勝利が転んでもおかしくない選挙であったと考えられる。
 コロナウィルスがトランプの敗戦要因だと指摘する声が多い。私も確かにそれはそう思う。ただ、本来的にはコロナウィルスはトランプ政権に対する神風のような追い風であった。トランプ自身が「ワー・プレジデント(War President)」と自覚していたように、国難の時、国民の大統領支持は鰻登りとなる。いわば、選挙の年にこのようなパンデミックが起こった時、中間層はトランプ支持に回ったであろう。それも、しっかりと対応しなくても、一生懸命、対応しているフリをするぐらいで支持をしてくれたであろう。
 トランプは「人々がパニックすることを恐れている」とコロナウィルスの危険性を伝えなかった言い訳を言ったが、日々、人々がパニックし、冷静な判断ができなくなるようなフェイク・ニュースを送りまくっているのはトランプである。選挙で有利になると分かっていたら、コロナの恐ろしさを吹聴すればよかったのである。まあ、それで経済は困窮に至ったかもしれないが、結果的に遅かれ早かれ経済は困窮するのである。むしろ、自分の責任ではないのだから、経済のことを気にしないでコロナ退治に努めればよかったのである。そうすれば、相当支持は高まったであろう。
 トランプはコロナウィルス感染拡大という千載一遇のチャンスを逃して、自分の落選だけでなく、アメリカ人の多くの命を犠牲にしたのである。

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池上俊一『森と山と川でたどるドイツ史』 [書評]

西洋中世史を専門とする東京大学大学院総合文化研究科教授の『○○でたどる○○史』のドイツ版。他には『パスタでたどるイタリア史』、『王様でたどるイギリス史』、『お菓子でたどるフランス史』、『情熱でたどるスペイン史』などを著されている。ある切り口で、ある国の歴史を語る、というのはなかなか興味深い試みであり、それなりの重みのある読後感はあった。ただ、この難しいところは、その切り口が分析対象をしっかりと照射するのに適しているかどうか、ということだ。本書も『森と山と川でたどる』ことができるドイツと、そうでないドイツがある。著者はそのような限界を分かっているのであろうが、その切り口を切ったナイフで、切れないドイツも切ろうとすることがたまにある。『森と山と川でたどる』ことができるドイツ史だけを浮き彫りにすればいいのであろうが、まあ、思わずその怖ろしいほどの教養的知識をちょっと出したくなってしまうところがあるのだろう。読んで無駄ではないが、この本が示すドイツ史は、ドイツ史全体のほんの一部分であることを強く自覚して読むといいのではないだろうか。


森と山と川でたどるドイツ史 (岩波ジュニア新書)

森と山と川でたどるドイツ史 (岩波ジュニア新書)

  • 作者: 池上 俊一
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2015/11/21
  • メディア: 新書



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トランプの凄さ [トランプのアメリカ]

トランプが再選せずに、本当に安堵している。民主主義をリードしてきた国の民主主義が崩壊したら、日本のようにお仕着せの民主主義国家が民主主義を放棄することも考えられたので、ひとまず安心している。
 さて、しかし、このトランプという大ペテン師を観察して、彼の長所というか強みのようなものも発見した。それは圧倒的な体力である。大統領選の終盤、一日で5回ものラリーをこなした。しかも、5都市においてである。その移動距離も半端なものではないが、ラリーもスタンドアップ・コメディアンのようなものなので、相当の体力を使うであろう。私などは90分の講義をするだけでヘトヘトになるが、それを一日5回も、しかも京都、東京、札幌、台北、ソウル(おそらく移動距離的にはそんな感じであろう)などでこなしたら一日で死んでしまう。あの年齢で本当、大したものだ。ファストフードばっかり食べているのに、何であんなに体力を維持できているのだろう。トランプは、まったくもって唾棄すべき最低な人間だなと軽蔑しているが、この超人的な体力には感服するし、頭が下がる。
 


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トランプの弁護士ジュリアニーがフォア・シーズンという植木屋で記者会見 [トランプのアメリカ]

トランプが「私の(弁護団の)陣営がフィラデルフィアのフォア・シーズンで記者会見をする」とツイートした。てっきり、フォア・シーズン・ホテルかと思ったら、フォア・シーズンはフォア・シーズンでもランドスケーピング会社のフォア・シーズンであった。正確にはフォア・シーズン・ランドスケープという名前の会社である。ランドスケーピング会社とはいわば植木屋である。植木屋で会見なんて、前代未聞だ。これは、トランプ陣営がホテルを予約しようとして間違えて、植木屋を予約してしまったということだ。そして、実際、ジュリアーニ弁護団が植木屋の前で記者会見をして、「この大統領選挙は不正だ!」と大見得を切っていた。
会場費は節約できたかもしれないが、まあ、ホテルと植木屋を間違えるようなスタッフしかいなかったトランプ大統領。アメリカの国力がなければ国が滅びていたかもしれないな。アメリカの同盟国のほとんどはバイデンが選ばれたことで喜んでいる。パリとかロンドンとかは花火を打ち上げたりして、もう大晦日のような状態である。一方、ロシアや中国とかは面白くないようだ。そりゃ、そうだろう。トランプが大統領を続けたらアメリカはどんどん内部崩壊していくからな。さて、それでは日本は?ホテルと植木屋を間違えるくらいだから、北海道はロシアの領土とか言いかねなかったという危険性をあまり自覚していなかったような気がするんだけど。
まあ、この四年間という清水トンネルのように長いトンネルをようやく抜けてよかった。思えば、この四年間、いつもアメリカのマスコミを毎日3時間も観ているような生活を続けていたが、ようやくそれも終わりそうだ。人生を取り戻さないと。

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カルロ・ロヴェッリ『時間は存在しない』 [書評]

イタリア人の理論物理学者の「時間」論。時間という極めて難解なテーマに対して、一般的な読者にも分かるような丁寧な文章で分析・解釈が為されている。「時間とは人間が生み出すものだ」という論点は、最初は相当戸惑うが、読み進むにつれ、極めて優れた考察であることが理解できてくる。ある意味ではコペルニクス的転換ともいえる時間の解釈であるが、説得力があり、生きることの貴さを改めて理解させてくれるような本である。ここ数年、読んだ本の中でも最も個人的に価値を見いだした本でもある。
私は、圧倒的にいわゆる「文系」的な科目が入試的には得意だったにもかかわらず、間違って「理系」に進んでしまったのは、こういうことに強い関心があったからだな、ということも思い出させた。大学に入ったら、疲れてすべてそういうことも忘れてしまったけど、高校時代には関心があったことを思い出した。


時間は存在しない

時間は存在しない

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2019/08/30
  • メディア: Kindle版



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トランプそしてトランプ・サポーターがなぜ問題であるのか [トランプのアメリカ]

アメリカの大統領選の結果が拮抗しており、固唾を呑んで状況を見守っている人も多いかと思う。かくいう私もまさにその一人である。日本人の中にはトランプが再選でもいいのでは、とかトランプの方がバイデンより御しやすいなどの発言をする専門家などもいたりするので、私は呆然としたりしているのだが、なぜ、トランプそしてトランプ・サポーターが問題であるのか。激戦州が選挙結果を中間発表してからの動きで明瞭に説明できるので、ここでそれを整理してみたい。
 トランプとバイデンの現在(2020.11.06 11:00AM)の状況をまず整理する。激戦州というか、まだ結果が出ていないのは6州。ネバダ州、アリゾナ州、ジョージア州、ノース・カロライナ州、アラスカ州、ペンシルベニア州である。このうち、アラスカ州の3票はまず間違いなくトランプに行くと思われる。アリゾナ州とネバダ州は、バイデンがリードしている。そして、ジョージア州、ペンシルベニア州はトランプがリードしているが郵送結果が明らかになるにつれバイデンが猛追している。ノース・カロライナ州もトランプがリードしているが、これは上記の二州ほど差は縮まっておらず、トランプが勝つような予測がなされている。
 さて、ここでトランプとトランプ・サポーターが何を主張しているのか、というとペンシルベニア州の票を数えるのを即刻止めろ、と言っている。トランプ・サポーターは投票所でデモ活動をしている。郵送投票に不正行為がある、というのがその根拠である。郵政投票が問題になったことは、これまでまったくない。確かに百パーセント正確ではないが、投票結果を変えるような影響を及ぼしたことは一度もない。まあ、それでもそのような主張は、まったくもって不適切とは言えないかもしれない。ただ、まったくもって不適切なのは、そのような主張をした同じ舌で、アリゾナ州やネバダ州は投票を続けろ!と主張していることである。つまり、自分が勝っているところはすぐ中止にし、自分が負けているところは最期までしっかりと投票をしろ!と主張しているのだ。
 自分が勝つためには、ルールも自分が思うように変えてしまえ、ということを厚顔無恥にも言えるところこそが、トランプそしてトランプ・サポーターの真髄である。野球でいえば、勝っていたら3回表で試合を中止して勝利を宣言するようなものである。一方で負けていれば9回裏まで執拗に試合を続ける。トランプはゴルフでも勝つためには手段を選ばず、平気でゴルフボールを見えないように蹴っ飛ばしたり、ポケットから新しいボールを出すぐらいのことをしていたそうだが、ゴルフだけでなくビジネスでも政治でも、そういうことをやり通す。そして、例え大統領になってもそれを直そうとも隠そうともしない、というところがトランプの真骨頂である。こんな人間とどうやって、まともな国際協定を結べると思っているのだろうか。
 日本は第二次世界大戦前にヒットラー率いるナチスと同盟を組んで、世界の大顰蹙を買った。そのダメージはまだ癒えていない。こういう失敗から学ばないで、トランプに尻尾を振っていたら、ろくでもない目に遭うことを自覚した方がいい。

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トランプが増長するアメリカでのアジア人差別 [トランプのアメリカ]

トランプが大統領になってから、人種差別が過激になっているが、今年になってからトランプがコロナ・ウィルスを「ウーハン・ウィルス」、「チャイナ・ウィルス」と連呼したこともあって、東アジア人が標的となる頻度が高まっています。CNNのプロデューサーであるアマラ・ウォーカーは、先日、ニューオリンズにて一時間で3回ほどその被害にあったことをCNNの番組内で告発しました。

https://www.youtube.com/watch?v=MFHzasHIncs

日本人の中にはトランプ大統領が再選した方が日本にとってプラスであるとか、橋下徹のようにトランプの政治は素晴らしいと褒めそやす人もいます。しかし、トランプを支持する人達にとっては、我々日本人はまさに被差別対象であり、搾取するような対象であります。まともに貿易などで対等に交渉するような相手でもありませんし、そもそもトランプは対等な交渉をビジネスマン時代でもほとんどやってきていません。そういう人とは日常的にも関わらないことが一番です。
共和党のストラテジストであったリック・ウィルソンが著した本「Everything Trump Touches Dies (トランプが触るものは全て死ぬ)」のタイトルのように、トランプとは距離を置いておくのが一番です。しかも、二期目の大統領はもうやりたい放題の状態になるので、一期目とは異なり、トランプの真の恐ろしさ、デタラメさがさらに顕在化され、世界は混乱に陥るでしょう。リック・ウィルソンは、共和党はもはや存在しないといいます。それは「寄生虫が本体を食い尽くしたようなものだ」と表していますが、二期目は共和党ではなく、下手をしたらアメリカ、民主主義というシステムになるかもしれません。そして、トランプの恐ろしさが分からない同盟国である日本も、そうとう危ない状況に陥るでしょう。そもそも被差別対象であるように見られていることは自覚しておかないと大変なことになるでしょう。

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トランプが大統領になった方が日本は有利、と主張する経済学者は何を考えているのか? [トランプのアメリカ]

週間現代の連載で「ドクターZは知っている」というものがある。私はこの著者が信用できなく、あまり読まない。「ドクターZは知らないな」と思っているのだ。さて、しかし、たまに間違って読んでしまうことがある。今回も読んでみたら、「トランプが大統領に再選した方が日本は有利」と主張をしていた。
 確かにトランプが大統領になったら、アメリカ合衆国の国際的地位は相当悪化する。世界一の軍事力を持った北朝鮮なみの国になるであろう。そういう意味で、恐ろしく危ない国が地球上に出現することになるが、それでもアメリカの国力が下がれば日本は有利という主張なのかなと思ったら、どうもそうではないらしく、中国とかに強く出るので日本に有利というのがその主張の根拠のようだ。
 トランプは圧倒的に自国主義なので、中国だけでなく日本にだって強く出る。米国軍の日本での駐留費は全額、請求してくるようなことは平気でする。まったく使いものにならない北朝鮮のミサイルの迎撃装置などを高額で買わせるようなことをする。さらに、ロシアが北海道に侵略しても、もはや米軍がそこで戦うようなことはしないであろう。ウクライナのクリミアに侵攻したことでロシアが主要国首脳会議から外されたことに不平を述べているのはトランプだけである。ここでなぜ、ロシアに強く出ないのかと思われるかもしれないが、ロシアはいろいろとアメリカでの選挙にまつわる偽情報を流して、トランプに有利になるような情報操作をしてくれているからだ。あと、トランプはプーチンのような強面の独裁者には弱い。逆に菅とかには強いだろう。経済面でも圧倒的に日本が不利な貿易協定を結ばせるであろう。
トランプを支持している人達は、日本に対して好感などはまったくもっていない。そもそも、他国になど関心はないし、それはトランプも同様である。日本という国がこの地球上からなくなっても、それを悲しいとも思わないであろう。そんな国からは、トランプの詐欺ビジネスの犠牲者と同様に、取れるだけ取ってやるというスタンスで臨んでくるであろう。
そして、悲しいかな。トランプが天下の詐欺師であるという本質を分からなければ、これは搾取されるだけ搾取されるだけでなく、トランプと手を組んだ阿呆な国ということで国際的地位も大きく下落するであろう。下手をしたら第二次世界大戦でヒットラーと手を組んだのと同じような轍を踏むことになりかねない。
今回の選挙は、アメリカ合衆国という国において民主主義が維持できるかどうかの瀬戸際である。そういう危機感を抱いている人達がアメリカには多くいる。もし、このような事態がアメリカ以外の国で起きたら、ちょっと前であれば軍事介入もしたであろう、大変な事態である。まともな選挙もできるかどうか、怪しい。選挙会場にトランプ支持者の右翼が銃を持って、選挙に来た人を威嚇している映像(例えば、ミシガン州の首都ランシング)をみると、その異常さが理解できる。
こういう状況を踏まえても、ドクターZはトランプが再選した方が有利であると考えているのであれば、彼こそ民主主義の敵である。

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Go to Travelの地域振興券は天下の愚策 [サステイナブルな問題]

今、ホテルに泊まると地域振興券がもらえる。私はこれまでいわき市、水上市、そして岡崎市でもらった。1000円相当の金券で、宿泊当日と翌日に使うことができる。使える場所は限定されているが、宿泊施設がある県と隣接した県において使える。無節操に人の税金をばらまきやがって、と怒っている私であるが、くれてやる一方なのは癪なので、しっかりともらっている。正直者が馬鹿を見る社会は嫌いなのだ。
 さて、しかし、この地域振興券、ほとんど使えない。いわき市でも岡崎市でも、どこで使えますか?とホテルで聞くと、「コンビニエンス・ストアで使えます」と回答する。コンビニでもの買うのに使って何が地域振興か!とも思うが、怒ってばかりでは損をするばかりなので、しょうがないのでコンビニでマスクや歯ブラシとか日常品をとりあえず購入した。水上市では、隣接する新潟県で「柿の種」を買えたので、多少は地域経済に貢献できたかもしれない。しかし、岡崎市ではコンビニ以外だと、チェーン居酒屋で使えるみたいですよ、とのこと。僕が困ったような顔をしていると名古屋駅でのキオスクでも使えるとのこと。ということで、名古屋駅のキオスクで使うことにした。ただ、名古屋駅はキオスクだけでなく、多くの店でも使えることが分かった。ただ、私はあまり名古屋駅に滞在する時間もなかったので、しょうがないので駅弁を買った。急いで買おうとしたので、間違えてJR東海パッセンジャーズの駅弁を買おうとしてしまったのだが、直前に気づいて松浦商店のものにした。松浦商店、絶品とはいえないがしっかりとした駅弁をつくっている。
 まあ、しかしなあ、地域振興券では消費者としてはそれほど必要があるものを買っている訳でもないので、効用がそれほど高まる訳でもないし、地元にも寄与できている訳でもない。供給側も、結局、煩わしい事務作業を処理できるチェーン店などの企業が主流で、本当に援助が必要な援助にはなっていない。
 飢えているダチョウに、2メートルぐらいの高さに食料を与えるようなもので、チェーン店などの大企業のように「背が高ければ」食料に届くが、そうでないと届かない。チェーン店などの大企業はイオンやマクドナルドのケースをみれば分かるが、地域経済をむしろ破壊する。破壊する側に税金を与えるとは、公共政策としても180度間違えているのではないか。
 こういう馬鹿なアイデアを霞ヶ関の官僚が考えているとしたら、霞ヶ関のエリート官僚の知能も地に落ちたものだと書こうとして、そんな訳はないなということに気づき、これはやはり政治家のアイデアであろうと判断する。

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シビック・プライドについてザッと考察する [都市デザイン]

自分がそのコミュニティに所属していることを「誇れる」ことがシビック・プライドであろう。それは、コミュニティへの愛着心、忠誠心へと繋がる。そのようなシビック・プライドを市民に抱いてもらう自治体運営は望ましいが、それを政策として実践させようとすると難しい。
 また、逆にそこに所属していることを「恥」と思わせたりすると、それはシビック・シェームとなる。そのような自治体運営をしていると、隙あらばそこから脱出したいという気持ちを住民(特に若者)に抱かせる。
 私の人生はノマドみたいなもので、豊島区、目黒区、ロスアンジェルス郊外のモンテベロ、サウスパサデナ、杉並区、サンフランシスコ郊外のアルバニー、バークレイ、ドイツのデュッセルドルフにて生活していた。目黒区でも3回引っ越しをしているし、杉並区でも2回引っ越しをしている。現在は京都で働くので、ほぼ週日は京都で暮らしている。
 これらのうち、一番長く住んでいたのは豊島区で生まれてから9歳になるまでと、さらに17歳から29歳ぐらいまでいた。合計すると21年だ。しかし、豊島区に対してのシビック・プライドはまったくない。愛着はゼロではないが、南池袋公園の整備など、マーケティング的な観点からコンセプトを導いたような表層的なプロジェクトを自慢する区政などにはむしろ嫌悪感を抱いている。本当に区のイメージをよくしたいなら、千川上水の暗渠をやめて、親水空間を整備するぐらいのことをして欲しい。
 それでは、どこが一番シビック・プライド的なものを感じるかというとバークレイであろう。ここは、自分が住むところを選んだというのもあるが、バークレイという都市が強烈なアイデンティティを発信していて、それが自分のそれと共振する自分がちょっと誇らしいというのがあるからだろう。というか、私自身の個性はバークレイに育まれている面が強い。ビフォア・バークレイとアフター・バークレイとでは、私の個性は相当、違う。
 もちろん、豊島区も私の個性に何かしら影響を与えていると思われるが、その影響を自分が好きでない、というのはあるかもしれない。豊島区で好きな場所を挙げろ、と言われると真剣に困る。苦し紛れに「サンシャインの水族館」を挙げるかな。それと、鬼子母神の界隈、とげ抜き地蔵へのアプローチ道路、学習院大学そばの目白通りぐらい。自分の住んでいた東長崎界隈で、ちょっと子供心に惹かれる場所は練馬区や板橋区、中野区、新宿区にあった。増田元岩手県知事に「消滅都市」として指摘されたときは、そんなことは起きえないと思ったが、別に消滅して寂しいと思うことは、住んだこともない新宿区や世田谷区ほどもない。シビック・プライドのようなものはないし、むしろ隠したい過去のようなものだ。
 バークレイにシビック・プライドを抱くのに対して、ロスアンジェルスの二都市には面白い感情を抱いている。これらは親の都合で住むことになったのだが、モンテベロ市はまったく思い入れがないが、サウス・パサデナ市にはある。これはモンテベロに住んでいた時の方が小さかったが、サウス・パサデナ市には中学時代にもいたので街を自分で相当、探検できたというのと、サウス・パサデナ市はロスアンジェルスでは極めて珍しく高速道路の建設に一貫した反対運動を続けていて、今でもそれを止めているというところに感心しているからだ。ロスアンジェルスの郊外都市としては珍しく、アーバン・ビレッジが形成されており、商店街もあるし、トラムも走っている。この都市で育ったことをまさに誇りとするところがあり、豊島区とは正反対の愛着を持っている。一方でモンテベロは、なんか金がないのに郊外住宅を求めた人達が住むようなところで、裏山はごみ捨て場だったし、いいイメージはないし、愛着もない。また、当時は日本人が珍しかったので、差別的扱いを受けていたということもある。アメリカ人を根本的に信頼できないのは、この時の経験があるような気もする。
 豊島区、杉並区、目黒区だと目黒区に一番、愛着を持っているかもしれないが、じゃあ、シビック・プライドを有しているかと問われると、どうかな。ただ、今、京都と東京とで二重生活をしていると、自分の日本人のアイデンティティ的なものは圧倒的に東京人であるということに気づかされる。というか、他の都市じゃあ受け入れてくれないであろう。良くも悪くも、東京人というアイデンティティから自分は逃れられない。
ただ、ここで東京人というが、私の東京人というのは、豊島区、杉並区、目黒区といった山手線のターミナルでいうと池袋、新宿、渋谷に限定されるような東京人である。東京23区の山手地区の環状7号線生活文化しか経験していない。東京という巨大都市のほんの一部分としか共鳴できないようなアイデンティティである。そのような自分が東京という都市にシビック・プライドを持つはずはない。ただ、何かノスタルジーというか哀愁のようなものは感じる。
あとデュッセルドルフは1年しか住んでいないが、ちょっと思い入れはある。これは、数多ある都市から自分が選んでそこに住んだというのがあるからだろう。シビック・プライドという点では「シビック」の方が怪しいので、有していないが、付き合ってなくてもデートをしたことのある女性ぐらいの親近感というか、思いは有している。
これら住んでいたところ以外に、シビック・プライド的な感情を有しているところとしては下北沢と港区がある。前者は、下北沢の道路反対運動でいろいろと私も活動させてもらったり、イベントにも参加さえてもらったり、さらに私が頻繁に飲みに行ったりするので多くの人的ネットワークがあるということが理由として挙げられる。港区はマスタープラン策定委員会の副委員長をしたり、短期間ではあったがカフェを経営させてもらったり、イベントには多く参加させてもらったことがあるからだ。ようするに街の運営とかに参画させてもらうことができた。このように、自分が街づくり的なことに関与すると愛着、そしてその関係性を誇りたいという気持ちになったりもする。
さて、もう勝手に徒然にシビック・プライドについて思ったところを書き殴ったが、ポイントを整理すると次のようになるだろう。
1) シビック・プライドを有するのは、自分のアイデンティティと共鳴するところが自分にとっても肯定的、誇れるような場合である。
2) 自分が能動的に都市を住むところとして選んだ時は、シビック・プライドが醸成しやすい
3) シビック・プライドを政策的に推進させるためには、市民達に能動的にそのまちづくりに関わらせるような仕掛けをすることが重要であろう。そういう点では、豊田市のトヨシバはうまくできているかなと思うのと同時に、豊島区の南池袋公園は全然、ダメだなと思う(空間設計は素晴らしいのだが)。 
  
 

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『コロナ後の世界を生きる』村上陽一郎編 [書評]

パンデミックと言えば村上陽一郎。その彼が編修した、24名のオピニオン・リーダーによるコロナ後の世界をどう生き抜くかの指針。ただ、その内容には随分と温度差があり、これは傾聴に値すると姿勢を正して読むような文(藤原辰史や石井美保)もあれば、まるで酔っ払いの戯れ言かというような文(藻谷浩介)もある。玉石混交である。急いで出版することを優先したのか、本としてのコンセプトが見えてこない。読む必要性がまったくない文もあるが、読むに値する文もあるので、それを人に勧めるか否かは難しいところだが、律儀に全文読むのでなく、適当に関心のあるテーマをつまみ食いするのがいいと思われる。とはいえ、私のように買った本はすべて読まないと気が済まない人もいるだろうから、難しいところだ。正直、藻谷浩介の文章は読むに値しなく時間の無駄であった。彼の文が前半にあったら、最後まで読めなかったかもしれない。売れっ子はこんないい加減な文章を岩波新書に書けるのだな。ちょっとだけ羨ましい気持ちにもなる。


コロナ後の世界を生きる――私たちの提言 (岩波新書 (新赤版 1840))

コロナ後の世界を生きる――私たちの提言 (岩波新書 (新赤版 1840))

  • 作者: 村上 陽一郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2020/07/22
  • メディア: 新書



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巻機山(日本百名山46座登頂) [日本百名山]

大学の講義が始まると講義や校務に追われて忙しい。結果、秋に百名山にチャレンジすることがなかなか適わなくなる。そんなことでは不味いと思い、尾瀬の燧ヶ岳にチャレンジしようとしたのだが、ゴートゥーで前泊するような宿がまったくない。それでは谷川岳にしようと水上にある安宿を予約した。予約した後、しかし、ロープウェイの始発は何時かな、とネットで調べたら、なんとロープウェイは運行中止になっていた。何それ!と思ったが、当日予約なのでキャンセルしても全額払わなくてはならない。それなら近場の苗場山に行くかと思ったが、天気予報では苗場山は雪。ということで、それではと巻機山にチャレンジすることにした。
 宿を4時前に出て、途中、コンビニエンス・ストアに寄って巻機山の登山口の駐車場に着いたのが5時15分ぐらい。まだ空は暗いが、既に駐車場は結構、混んでいる。いろいろと身支度を調え、出発したのは5時50分。駐車場が多く、登山口を探すのにちょっと迷った。第四駐車場のところに登山口はあった。
 既に空は明るくなりつつあり、山はまさに燃えるような色をしている。素晴らしい紅葉だ。
登山口を進むとすぐに沢コースと尾根コースの分岐点になる。沢コースは最近の大雨で崩落が激しく、登りはともかく下りは禁じられている。当然、尾根コースをとる。しばらくは緩やかな登りであるが、泥のぬかるみ道なので滑りやすい。なんか、日本の登山は泥道か礫を歩かされるかのどっちかだな。どちらにしろ、あまり快適ではない。ただ、巻機山の麓に広がるブナ林は素晴らしい。幹が太くなく、スマートなプロポーションをしているブナの木だ。
 私の登山の弱点は下りに弱いということである。この下りに弱いというのは、元気な登り時に膝を痛めてしまうからなので、今回はゆっくりとマイペースで登っていくこととした。マラソンで最初に飛ばして後半、ガクッとくるような登り方をするのが問題であるのだ。ということで、抜かれてもじっと我慢をして一歩一歩、噛みしめるように登っていく。結果、この日は下りも膝にこないで下山をすることができたので、これからもこの登り方を守っていきたいと思う。
 さて、歩いて二時間ぐらい経つと徐々に展望が開け、驚くような美しい紅葉に彩られた山が登山口の両側に展開する。そして、ほぼ2時間15分後(8時05分)に6合目に到着する。ほぼコースタイム通りである(『日本百名山-山あるきガイド』(JTBパブリッシング))。6合目は展望台になっており、見事な紅葉と六日町、さらには遠く日本海までも望むことができる。ここで軽くおにぎりを食べて休憩。
 そこからはクマザサに覆われた中、泥の急斜面が続く。泥がまるでダーク・チョコレートのようだ。登山靴は泥だらけである。ここを我慢して歩いて行くと、八合目に出る。八合目からはしっかりと木で階段がつくられており、非常に歩きやすい。天気は快晴で、素晴らしい紅く燃えるような紅葉の山々を見ながら歩いて行く登山は、気持ちも晴れる。忙しい中、無理して時間をつくって登山に来てよかったとつくづく思う。
 階段を登り切って左に歩いて行くとニセ巻機山に到着する。向かいには巻機山本峰と、その左に堂々とした山容の割引岳を見ることができる。時間は9時10分。この行程でもコースタイムより早い。多くの登山客に抜かれて歩いていた割には、ペースは決して悪くない。そこから5分ほど下ると巻機山避難小屋に着く。ここではトイレがあり、私も用を足す。そこからはまた登りになる。織姫の池と呼ばれる池塘に映える空と山を見ながら、稜線へと足を運ぶ。ここは御機屋といわれて、ちょっと平らになっている。ここは巻機山山頂の看板が立っている。実際の山頂は、もっと右にあるのだが、植生保全のために立ち入りができない。そのための措置である。とりあえず、ここで記念撮影をする。
 当初は、ここで食事でもして引き返すことも考えたのだが、既に多くの登山客がここで食事を取っていた。時間は10時ちょっと前。下山はコースタイムより、遙かに時間がかかる傾向にある私だが、流石に登りの4時間よりかかることはないだろうと思い切って三角点があり展望のよい牛ヶ岳まで足を延ばし、そこで昼ご飯を食べることにした。牛カ岳に行く途中には本峰もある。本峰は平らで、あまり感動を覚えない。それより、この牛カ岳への尾根道は左に日本海の素晴らしい展望、目の前に越後三山、さらには右には平ヶ岳、燧ヶ岳、日光白根山、さらに後ろには谷川連峰、苗場山などを見ることができ、歩いていて本当に気持ちがよい。牛カ岳の近くにいくと奥只見湖も見える。
牛カ岳は尾根の先端という感じの場所で、そこから先は急坂となっている。何人かの人がいたが、空きスペースを探してお湯を沸かそうと思ったらなんと鍋を忘れた。本当、先日、買ったばかりなのに情けない。カップヌードルのビッグサイズをそのまま持ち帰る羽目になった。
牛カ岳は11時頃に発つ。下山の目標時間は4時間30分である。下りが何より弱点の私は、登りと同じように休みつつ、降りていくことを今日は自らに課すこととした。11時30分頃に御機屋を通過し、12時頃にはニセ巻機山を通過。8合目から6合目にかけては、途中、凄まじい泥濘の急坂を注意して下りていき、6合目には13時頃に到着。ニセ巻機山から6合目の下山はコースタイムの45分よりもかかっている。しかし、焦りは禁物だ。焦ると膝に来て、結果、余計時間がかかることになるからだ。先月の雨飾山では、まさに下山でコースタイムの1.5倍もかかることになってしまったが、これは膝が痛くなったからだ。
6合目を過ぎたあたりから、あれだけ晴天だったのに雲が出てきた。本当、山の天気はよく分からない。人にどんどん追い越されるが、何しろ泥に足を取られて滑らないことを念頭に下山する。とはいえ、一度は滑って尻餅をついてしまった。この滑るのは足の筋肉が持ちこたえることが出来なくなっているからだ。しかし、雨飾山よりはずっと足のコンディションはよい。三合目を越えると平らになったので、ちょっとペースを速めた。登山口に到着したのは14時40分。これもコースタイムの90分よりは時間がかかったが、10分程度であり、これは私的には相当の頑張りで、自分でもちょっと驚いた。やればできるじゃないか、という感じである。合計8時間50分の登山となり、いつもは体力を100%以上、使い切っている場合が多く、もう這々の体となっているのだが、今回は多少、余裕がある。将来に繋がる登山であったかなと思う。
私は、百名山にチャレンジはしているが、ほとんど苦行なので滅多に同じ山にもう一度登りたいとは思わない。苦行じゃなくて簡単な山はそれほど魅力がないので、やはりもう一度チャレンジしたいとは思わない。しかし、この巻機山は違った。もう一度、機会があれば登りたいと思わせた。こんなに気分よく、さらに達成感をも兼ねて登山をできたのは初めてかもしれない。

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(5時前であるが駐車場には多くの車が既に駐車していた)

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(登山口からすぐに分岐点がある)

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(泥のぬかるみ道の急坂が続く)

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(6合目の展望台)

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(6合目から8合目までの泥濘んだ急坂)

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(8合目からは階段が続いて歩きやすい)

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(ニセ巻機山)

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(ニセ巻機山から割引岳を望む)

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(避難小屋)

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(織姫の池)

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(御機屋と呼ばれる稜線に開けた場所。巻機山山頂の看板が立っている)

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(御機屋から牛カ岳へと向かう)

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(牛カ岳)

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(牛カ岳周辺の山々は真っ赤に燃えていた)

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(まるで空中散歩をしているかのような尾根道)

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(笹の緑と紅葉の赤とのコントラストが美しい)

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(御機屋からニセ巻機山を望む)

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(ニセ巻機山から八合目へと下りていく)

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(ちょうど7合目周辺からの紅葉は見事であった)
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紅葉に関する考察 [サステイナブルな問題]

日本は四季がはっきりとしていて、この季節感が日本人の自然の捉え方や死生観などに影響を与えていることは間違いないであろう。そして、その季節の移ろいの大イベントは桜の開花であるかと思う。ただ、私は桜より紅葉の方が好きだ。乱舞するような色彩のグラデーションは桜より、さらに目を楽しませてくれる。
 アメリカの画家、ジョージア・オキーフはニューヨーク州の避暑地であるレイク・ジョージに住んでいたが、その後、旦那の不倫を機にニューメキシコ州のゴースト・ランチへと引っ越しをする。その時の理由が「レイク・ジョージに比べるとゴースト・ランチのランドスケープの色彩がはるかに多彩である」と説明した。自然の色が、我々の色彩センスを豊かにする。レイク・ジョージが12色の色鉛筆セットであれば、ゴースト・ランチは48色のそれである。画家にとっては、自然の色彩が豊かであるということが、その才能のインスピレーションに必要だったのであろう。
 日本の紅葉時の色彩の豊かさもまさに48色の色鉛筆セットのようである。この色彩の豊かな空間に暮らしていることは、ある意味、たいへんな贅沢である。日本政府は、山を紅葉が美しいブナ林からせっせと植林政策のもとスギ林に変えてしまったが、紅葉時のスギ林の色彩は貧相である。生物多様性だけでなく、色彩の多様性をも失ったのが、日本政府の戦後の森林政策であった。
 とはいえ、日本にはまだそれらの政策から漏れたブナ林などの落葉広葉樹林の豊かな森があり、この時期に我々の心を豊かにするような色彩のダンスをみせてくれる。


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小谷温泉の村営の露天風呂で公共性を理解しない日本の若者に嘆く [サステイナブルな問題]

小谷温泉に小谷村が経営している露天風呂がある。ブナ林の中にある見事な露天風呂で、温泉はもう絶妙だ。ブナの葉が演出する木漏れ日が目に優しく、幸せな気分になる。脱衣所もちょっと開放的ではあるが、清潔であり、気持ちよい入浴体験ができる。トイレはなんとウォシュレットだ。結構、お金がかかっている。ふるさと創世交付金でも使ったのであろうか。
 さて、この施設は投げ銭制度である。私はちょうど財布の中にあった200円を投入した。こんなによい温泉であれば、ちょっとケチだったかもしれない。私が温泉を出て、服を着ている時、白人の若者と日本人の若者とが脱衣所にやってきた。会話から、地元で一緒に働いているような関係のようだ。さて、白人の若者は投げ銭で500円を入れた。流石だ。このようなプロジェクトにお金がかかり、その便益を享受したものがその対価を支払うことを理解しているとみた。500円はちょっと多いかなと思ったが、この温泉に隣接する雨飾荘は600円なので、そういう意味では妥当かもしれない。私も500円は払え、といえば払ったであろう。さて、その白人を尻目に日本人の若者は一円も支払わないで入った。
 なぜ、彼が一円も払わないのかいろいろと事情はあるだろう。たまたま、手元にお金がなかっただけかもしれない。しかし、これは憶測ではあるが、彼は払うことの意味が分かっていないのだと思う。白人の知りあいが払うのを見ても、まったく動揺さえみせず、私がちょっと何だこいつは?的な目で見たとき、挑発的な顔で見返してきたからだ。
 これは典型的な共有地の悲劇の事例かと思う。正直者が馬鹿を見る、という奴だ。しかし、この日本人の若者のようなものばかりになると、この温泉はおそらく成立しなくなるであろう。少なくとも維持には、この村の税金が使われる訳であるから、成立したとしても他のところにシワ寄せが行く。そういうことを理解しての確信犯であるならまだいいが、おそらくこの日本人の若者はそういうことも分かっていないのだと思われる。じゃあ、お金を取るシステムをつくればいいじゃないか、と思われるかもしれないが、お金を取るシステムをつくることにも、またそれを維持管理するにもお金がかかるのだ。こういう正直者に依拠するようなシステムをつくった場合、我々は、そのシステムを利用する際には正直者であるべきである。人を見たら泥棒と思え、という前提では本当、社会を運営するのにお金がかかるのだ。
 日本はそういう点では、他国よりは優れているはずであるが、小谷村の公営露天風呂でみた光景は真逆であった。情けない。
 

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