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アメリカに移住した中学時代の友人がトランプ支持者であった [トランプのアメリカ]

アメリカに住んでいる中学時代(目黒区立の中学)の友人から夜の9時に電話がある。「今、ベルリン?」「いや、都立大学」「え!今、三軒茶屋で飲んでいるんだけど」「分かった、今、いく」。
ということで日本にちょっとの間、戻っている友人が飲んでいた三軒茶屋の店に行く。友人と奥さん、そしてもう一人、中学の同窓生がいた。しばらく、彼と飲んでいて、なんと彼がトランプ支持者だということが判明した。初めて、生身のトランプ支持者と話をした。ちなみに彼は日本人だけどアメリカ国籍を持っていて、選挙も出来る。当然、トランプに票を入れたよう。
驚いたあ!いろいろと話をして、完全に洗脳されていることが判明した。こちらの考えのベースとなるニュースや新聞などの情報はすべてフェイク・ニュースで、反トランプ派からすると「騙されている」のは、こちら側だそうだ。じゃあ、どこで情報を得ているのか、というと、いろいろと調べている、と回答して「お前は何も分かっていない」と哀れむような表情でこっちをみてくる。したがって、2021年の連邦国議会議会堂の襲撃事件も、ほとんどピクニックのような事件であった、と本当に信じているようなのだ。警備員が死んでいるが、それは、事件と関係のない心臓発作であって、本当に死んだのは襲撃側の女性一人である、と確信的に私に言うのである。堕胎禁止、というのをよく支持できるねと問うと、これはやはり立場が悪いようで、これはニュートラルだ、と返してきた。ただ、リベラルが乱交をしまくって、妊娠して堕胎するのはよくない、という主張をしてきた。いや、銃規制に反対していて、乱交がいいとはまったく思わないけど、それを規制しようという考えにはちょっとついていけない。
基本、自分の考えは正しく、自分が信じたい情報こそが真実であり、自分に不都合な情報はフェイク・ニュースで片付ける、という傾向があることが分かった。
しかし、ここで論理的に話をしていたら、数少ない中学時代の友人と絶縁状態になることが明らかだったので、ある程度、流す。彼も流石に、それは分かってくれたようだけど、これまでも多くの友人と縁が切れてしまったようだ。なんで、そこまでして肩入れするのか分からないけど、これは寂しいことである。私も、ただ、同じような友情を保つことは、彼が改心するまでは不可能であるな、と思う。
ちなみに、この友人は上智大学を卒業した後、日本の商社に入り、その後、会社を辞め、アメリカの会社に勤める。ホンジュラスとかに病院をつくるような仕事をしており、50代でもう引退生活を送っている事業的には大成功者である。日本にも不動産を所有しており、その不動産の賃貸料とかも相当の額かと推察される。とはいえ、企業の経営者ではないし、流石にそこまでの富裕層ではないので、トランプを経営的観点から支持するメリットはない。したがって、何が彼をトランプ支持にさせたのかは若干、不明ではあるのだが、彼は三人兄弟の末の弟であった。そして、彼自身も優秀ではあったのだが、上のお兄さんに比べると大きく劣っていた。そういうこともあって、根底に何かエリートに対して劣等感を有していたのかもしれない。そのエリートを根底からやっつけてくれる、というイメージをトランプは有している。多様性、包摂力、環境問題・・・何を格好、つけているんだ、というような気持ちをトランプは上手く汲んだのかもしれない。しかし、彼はアメリカ国籍を有してはいるけど移民一世なんだよね。しかも、有色人種である。トランプ・サイドからすれば敵であるにも関わらず、そっち側に乗っかるというのは、悪いけど、ナチスを支持したユダヤ人のようにしか見えない。トランピズムが極端に振れると、日本に戻るしかない状況になるかもしれない、というのに想像が及ばないのだろうか。
おそらく、トランプの最大の罪は、こういう人々の分裂をアメリカ中につくってしまったことじゃないのだろうか。内部対立の中からは創造的なものは生まれない。わざわざ飲みに出向かなかった方がよかったかもしれない。個人的には相当、後味が悪い一日であった。悪いけど、下北沢には絶対、一緒に飲みに連れて行けないな。というか、飲みに行くことは、彼が改心するまではないでしょう。下手したら、殴り合いにさえなりかねない。下手、友達だから。

タグ:MAGA トランプ
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