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ガルミッシュ・パルテンキルヘンのスキー事情(ゲレンデ面:ツークシュピッツェ) [地球探訪記]

ガルミッシュ・パルテンキルヘン周辺には二つのゲレンデがある。ガルミッシュパルテンキルヘン・クラシックとツークシュピッツェである。このブログではツークシュピッツェのゲレンデの特徴を簡単に記したい。
 ツークシュピッツェのスキー場だが、まずゲレンデへのアクセスが難しいことが特徴として挙げられる。直行ルートは登山鉄道のみ。もう一つはロープウェイでツークシュピッツェまで行き、そこからまたロープウェイを乗り継いでゲレンデ(ツークシュピッツェ・プラッツ)へ行くという方法である。登山鉄道はガルミッシュパルテンキルヘンの中央駅そばから走っている。ほぼ1時間15分ぐらいの工程だ。この登山鉄道だが1930年につくられたという代物だが、途中からずっとトンネルの中を走って行く。黒部ダムのトロリーバスのような感じだが、おそらく斜度はこちらの方が厳しい。なんせ、700メートルから2600メートルまであがってしまうのだから。
 そう、ツークシュピッツェのスキー場の標高は2600メートルととても高い。日本のスキー場も木曽駒ヶ岳の千畳敷は2800メートルという高さだが、ゲレンデの規模がまったく違う。その次に日本で高いのは志賀高原の横手山の2300メートルだが、ここに比べてもゲレンデの広さは大きい。そして、横手山は森林限界を越えていないが、ここは越えているのでもう周りは白銀の世界である。そのため雪質は素晴らしい。すぐ近くにあるガルミッシュパルテンキルヘン・クラシックとはまったく別の国のように違う。
 ただし、リフト等は少なく、リフトは6人乗りが2つ、そしてTバーが4つだが、私が行った日で稼働していたのは2つのみであった。コースは13あったが、走行可能は11。ただ、これらのコースの総距離は20キロメートル。中級は13キロメートル、初級は7キロメートルということだが、個人的にはここの中級コースとガルミッシュパルテンキルヘン・クラシックの上級コースとの差をほとんど感じなかった。
 あと、何より素晴らしいのはこのスキー場からの展望である。ドイツ最高峰のツークシュピッツェ山(2962メートル)のお膝元ではあるが、それだけでなくシュネーフェルナーコプフ(2840メートル)、ヴェッターヴァンデック(2698メートル)、アルプスピッツェ(2628メートル)、オステールフェルデーコプフ(2050メートル)という見事な山容の山々に囲まれ、さらにそれらの背景にはオーストリア・アルプスの山々が展望できる。その景観はまさに「神々の遊ぶ天上」というような形容がふさわしいような絶景である。
 リフトの数、そして上級者用コースがないことなどから今ひとつのスキー場というイメージをもたれる方もいるかもしれないが、なかなか見事で素晴らしいスキー・ゲレンデであるとの印象を抱いた。

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【ツークシュピッツェのスキーゲレンデには登山鉄道でアクセスする】

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【ゲレンデからはドイツ最高峰のツークシュピッツェ山を間近に観ることができる】

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【ゲレンデを守るようにそびえ立つシュネーフェルナーコプフ】

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【ゲレンデで最も低いところにあるTバーの乗り口】
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