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トランプは自分が嘘をついていることを理解しているのか [トランプのアメリカ]

トランプは自分が嘘をついていることを自覚しているのか。トランプは選挙に不正があったと主張している。しかし、そのような証拠はまったく出ていない。トランプ陣営は各地で選挙不正の法廷闘争を繰り返しているが、ほぼ全敗だ。証拠がなければ、不正を咎めることはできない。万引きしていない人に「こいつが犯人だ」と主張しても、証拠がまったくなければ有罪にすることはできない。あまりにも当たり前のことだ。というか、証拠がないのに「こいつが犯人だ」と主張する非常識さ、デタラメさには愕然としてしまう。
 しかし、トランプは新宗教団体の教祖のように人を惑わす力があるのと、そのようにすぐ人に惑わされるような思考力が弱い人達が多いこともあり、アメリカ人の一定割合の人々から信じられている。そして、トランプがデタラメを言っていることが分かっていても、その政治基盤を利用したいクルーズ議員などが、それらを支持している。トランピズムをここまで拡大させた張本人達だ。そして、フォックス・ニュースなどのフェイク・ニュース番組がその噂を広げるプラットフォームとして機能している。こいつらもとんでもない。
 さて、しかし、トランプのあまりの一貫した「選挙不正」の発言に、これはもしかしたら、本当にトランプは「選挙不正」があったと思っているのではないか、とも考えるようになっている。これだけ、証拠もないのに「犯人だ!」と嘘を言い張ることは出来るのだろうか、という疑問が首をもたげたからである。
 と書きつつ、2020年の夏頃に高名なジャーナリストであるボブ・ウッドワードとの取材で、トランプは、コロナウィルスは非常に感染力が高くて危険なウィルスだと述べていたことが暴露されたことを思い出した。国民に対しては「コロナウイルスはすぐ消える」とか言っていたのに、実態としては、そのウィルスが相当、危ないことを知っていたのである。
 まあ、そのようなエピソードを踏まえれば、当然、今回の選挙に不正がなかったという事実は知っているのであろう。それでは、弾劾訴追まで受けてまだトランプが戦う理由は何なのであろうか。最初は、お金のためであると解釈されていたが、現時点ではドイツ銀行をはじめとした金融機関、多くの企業、ゴルフのPGA、ニューヨーク市などが皆、トランプと縁を切ると判断した。結果、経済的にはマイナスとなっている。もう少し、早く、トランプ・ブランドを維持する形で撤退すればよかったのに、彼は何に固執しているのだろうか。トランプに合理的な説明を求めるむなしさは理解するが、それにしても、浦沢直樹の「20世紀少年」を映画化したような状況はまさに驚天動地である。
 

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