SSブログ

トランプ大統領がしたことは内乱の扇動である。 [トランプのアメリカ]

「これまでで最も公正な選挙」といわれる2020年の大統領選であるが、トランプは700万票以上の差をつけられたにも係わらず、選挙違反があったと主張し続けてきた。そもそも、選挙当日前からそのような苦情を言っていたので、選挙前から負けた時の布石を打っていたともいえよう。
 トランプは二週間後の1月20日にバイデン氏の大統領就任式があるにも係わらず、選挙結果が発表された11月から2ヶ月間ずっと大統領選を反故にしろ、と主張してきてトランプ支持者達をたきつけてきた。CNNのニュースでは、大統領選を反故にするためにトランプが得た寄付金が60億円。その1億円しか、実際の裁判とかには使っていないようだ。大借金を抱えるトランプは大統領を辞める直前にお金を集めるために、このような偽の「選挙違反」運動をすることには合理的な理由がある。それがたとえ、アメリカの民主主義を大いに傷つけ、昨日の暴徒の議事堂乱入、狼藉を招いたとしても、彼のそろばん勘定的にはプラスであるからだ。
 それにしても、これだけ根拠がないのに選挙違反を主張するトランプを信用するトランプ支持者達の状況理解力の無さには呆れるしかない。先日、ナシュビルの都心でトラックを爆破させて自死したトランプ支持者の犯人は、民主党の国会議員は人間ではなくて「トカゲ人間」であると本気で信じていたそうだが、もうここまでくるとキチガイの領域である。とはいえ、6日の連邦国会議事堂の違法侵入、占拠は間違いなく法律違反であり大犯罪である。トランプに焚きつけられたにしても、実際、行動を起こしたら犯罪だ。一緒に泥棒をしよう(トランプは当日、連邦国会議事堂まで自分も歩くと言っておいて、結局歩かなかった)と言われても、泥棒したら犯罪というのと同じだ。まあ、こんな国民が4割ぐらいいる国があれだけの軍事力を有していることは人類の危機だなと思うのだが、それに関してはもう諦めるしかない。距離を置いて付き合うしかないかなと思わせられる。
 分からないのは、トランプのこのでっち上げを支持して、選挙人投票の結果にこの期に及んで異議を唱える共和党の国会議員である。具体的にはミズーリ州のJosh Hawley、テキサス州のTed Cruz、アラバマ州のTommy Tuberville、ミシッシピ州のHyde Smith。カンサス州のRoger Marshall、ルイジアナ州のJohn Kennedyである。
 連邦国会議事堂への乱入事件で、一人の死亡者を出しても、このトランプのでっち上げを支持するのは、トランプよりもむしろ悪質な共犯者である。こういう奴らがいるから、トランプがのし上がるのだ。まあ、私は日本人なので、そこまでアメリカのことにムキにならなくても、所詮対岸の火事なのでいいのではないかと思ったりもするが、民主主義ではない社会がいかに理不尽で息苦しく、人間の創造性とかにマイナスになることを考えると、強く許せない気持ちになるのだ。トランプを今すぐ罷免すべきだと、MSNBCのChris Hayesが言っていたが私もまさにそうすべきだと思う。これはアメリカだけではなく、ある意味で民主主義、そして人類の危機である。


nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感