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雨飾山(日本百名山45座登頂) [都市デザイン]

雨飾山に挑戦する。前日は白馬にあるペンションにて宿泊。素泊まりである。ペンションの部屋は大変お粗末であって、お湯もボイラーを焚かないと出なかった。とはいえ、まあ車内で寝るよりはましかぐらいの気分で宿泊しているので、多くは要求しない。その割には、宿泊代は高かったが。4時にはペンションを出る。白馬のセブンイレブンで、朝食のサンドイッチと珈琲、そして昼ご飯のお握りを2つ、さらには水を2リットルほど買う。
 そこから雨飾山のキャンプ場へと向かう。キャンプ場に着いたのは5時30分ぐらい。駐車場は満車だが、皆、路肩に止めている。路肩も幅広く、路駐に都合のいいスペースもあり、そこに止める。いろいろと準備に手間を取り、登山口を出発したのは6時ちょうど。天気は曇りである。10分ほどは快適な平坦な道を行くが、すぐに登りが始まる。登山道は、ぬかるんだ泥であまり歩いていて楽しくはない。ここの下りはきついだろうな、と思ったが、それは下り時に現実となる。30分ぐらいで3合目。ここらへんのブナ林はなかなか美しく、紅葉時はさぞかし綺麗だろうにと思う。50分ほどでブナ平に着く。ブナ平周辺のブナの木々は、心をこう落ち着かせる効果がある。
 7時15分ぐらいに雨飾山の尾根筋が見える。この登山で初めて展望が開けた。なかなか、いいじゃないか。しかし、ここからは荒菅沢には下らなくてはならない。この登りたいのに下るというのが、個人的には損をした気分になってしょうがない。荒菅沢には7時25分到着。ここまではコースタイムよりちょっと早いぐらい。荒菅沢からは雨飾山は見えないが稜線は見え、また布団菱とよばれる岩峰が屹立しているのが展望できる。これは、なかなかの光景だ。
 荒菅沢からは急登。ヒモと階段が頻繁に出てくる。道もぬかるんでいる泥で、雨だったらまず上り下りは無理じゃないかと思わせる。デジャブ現象だと思ったら、後方羊蹄山の登山道と似ている。どちらも好きじゃないが、こちらの方がさらに急登である。ただ、後方羊蹄山と違って、こちらの方が距離はずっと短い。また、登るにつれて視界は開け、妙高連山が後ろに見える。ただ、樹林帯を抜けると、いきなりロック・クライミングかというような岩場にでる。ストックをリュックにしまい、ここはもう手を使って這い上がるしかない。日本の登山って、本当、技術面ではハードだよなあ、と思う。それだけ国土が急峻で山だらけということなのかもしれない。こういうことを知れたのも百名山にチャレンジしたからだ。
 岩を這い上がるようにして、笹平に到着したのは8時45分。ほぼコースタイム通りである。笹平からは美しい山容の雨飾山を見ることができる。しかし、笹平で雨飾山を確認するとすぐ、霧が山を覆い始める。せっかくの美しい姿も観られないと価値がない。
 笹平からは笹の中を山頂目指して尾根道を歩いて行く。しばらくは平坦な道で両側に展望が開け、快適な気分になる。特に日本海側の展望が雄大で爽快だ。さて、山頂へ行くには最後のきつい登りが控えている。ここも、ほぼロック・クライミングのような感じだ。とはいえ、山頂はまだ霧の中。ここを上がっても何も展望は得られないだろう、ということで、ちょっと広くなっているスペースにてお湯を沸かして食事を取ることにする。ガスバーナーを持ってきたのは久し振りだ。定番のカップヌードルを持ってきたのだが、味噌味だったせいか、全然、美味しくなかった。登山で食べるものはほぼすべて美味しく、特にカップヌードルは格別に美味しいと思っていたので、これは大いに裏切られた気分だ。ただ、ドリップ式の珈琲を飲めたのはよかった。
 登山口からは想像、できないほどここはもう寒く、ウィンドブレーカー、長袖のフリースなどを着込む。手は特に寒く、手袋なしでは作業ができないくらいだ。ここで結局、一時間弱時間を潰す。ようやく霧が晴れつつあるので、最後の岩壁にチャレンジする。結構、人が多く、狭い道をすれ違うのに気を遣う。とはいえ、それほどの困難はなく、無事、10時過ぎに登頂する。残念ながら絶景は楽しめなかったが、それでも多少は周辺の地形などを楽しむことができる。まったく見えないのと、ちょこっとでも見えるのはエライ違いだから、急いで登頂しなかったことは正解だろう。また、山頂にはスペースがあまりないので、そういう意味でも岩壁の前に休憩を取ったのは正解だったかもしれない。
 山頂は結構、寒いのと手袋の下でも手がかじかみ始めたので、早速下山を開始する。笹平に到着したのは10時40分。そして、荒菅沢まで岩をよじ降り、ぬかるみの急斜面をゆっくり歩いていく。荒菅沢に到着したのは11時45分。コースタイムとほぼ同じか、ちょっと遅れているぐらい。
 結構、今回は膝も大丈夫かなと思っていたのだが、そう思った途端、2回ほど泥に足を取られて滑って尻餅を打った。一度は、膝を変に捻ってしまい、大事には至らなかったが、ヒヤッとした。この泥のぬかるみ道、登りも嫌だが、下りは本当に嫌だ。結局、足はまあまあガクガクの状況で登山口まで辿り着く。到着時間は1時30分。これはコースタイムよりも45分も長く、175%も余計にかかっている。下りが苦手であることが今回の登山でも判明し、ちょっとこの点は鍛えなくてはならないなと思わせられた。
 その後、温泉に浸かろうと小谷温泉に行くのだが、あいにく雨飾荘はコロナで外来客の入浴は禁止。これは、どうしようかと思ったら、何と小谷村の村営の露天風呂がすぐそばにあることを発見。この露天風呂、ブナの森の中の大変、気持ちよい温泉で、非常に得した気分。雨飾山の登山の結構、これがハイライトだったりして。また、昼ご飯は、やはり小谷村の山間にある「蛍」という蕎麦屋で食べたが、これもちょっと新鮮な体験であった。雨飾山の登山、泥のぬかるみ道はいただけないが、山容の美しさ、そこからの展望、そして登山後のお風呂と食事は、大きな魅力である。

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<雨飾山キャンプ場前の駐車場>

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<登山道は最初は、こんな感じ>

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<しかし、10分もするともう泥のぬかるみ道の急登が始まる>

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<ブナ平のブナはいい感じ>

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<ブナの森を抜けると荒菅沢の沢に出てくる。こっから下り>

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<荒菅沢>

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<荒菅沢からも急登。そして、このぬかるみの泥道>

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<泥道抜けると今度は岩登り>

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<相当急峻です。ストックは無意味。両手を使って登ろう>

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<笹平から展望する雨飾山>

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<尾根から日本海を展望する>

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<オヤマリンドウ>

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<山頂は曇っているので、その手前で食事。久し振りにお湯を使って調理>

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<ようやく雲が晴れる>

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<山頂>

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