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『未来の年表』 [書評]

産経新聞の記者による日本の人口減少を分析し、かつ処方箋をしたためた新書。分析の部分はまあ読めたが、処方箋はただの思いつき的妄想にしか過ぎない。しかも、その思いつきに大した創造性もなく、読むのが苦痛になったので一度読むのを中断した。新書であるのにだ。それぐらい、無責任でいい加減な処方箋を書いている。特にCCRCとか知の巨人村といった大学絡みの話は、私自身が大学教授であるが、まったく荒唐無稽というか、なんか人の気持ちとか分からない人なんじゃないかな、と思う。さらに、その論の構築もまったく説得力がない。この人、政府の委員とかを務めているみたいだけど、それは逆に政府の知恵の無さを露呈していると思われる。正直、産経新聞のジャーナリストって、こんなもんなのか?と疑問を持たされる。さらに、これは講談社現代新書から出版されているのだが、講談社もこんなレベルが低かったのかと驚く。でも40万部近く売れたから経営的にはいいのかもしれないな。まあ、この程度のジャーナリストが受けるような国には確かに未来はないな。若者にメッセージという巻末の言葉があるが、私が若者だったら、この本を読んだら日本を脱出することを考えますね。若者が日本と心中すると思ったら大間違いである
タグ:未来の年表
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