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上高地は日本のヨセミテ・ヴァレーだ [地球探訪記]

上高地を訪れる。上高地はなんか行ったことがあるような気がしているが、さて、じゃあいつ行ったのかというと記憶が朧気だ。もしかしたら、物心がついてからは行ったことがないかもしれない。私の名前は「けいろう」という極めてけったいな名前であるが、これは、私がまだ胎内にいるころ、医者が私は男子ではなくて女子であると言ったために、両親は女の子の名前ばかりを考えていたからである。そして、考えた名前が、この上高地を流れる梓川からとった「あずさ」であった。そしたら蓋を開けたら、男子だったので、もう適当に両親の名前の一字をとってつけたのが、私の名前の由来である。
 ということで、極めて私的な話で恐縮ではあるが、私は勝手に梓川に親しみを持っていた。そして、上高地も脳内で勝手にイメージがつくられていたのである。これは、もしかしたら上高地のガイドブックなどを見てつくりだされたものかもしれない。ということを、今回、上高地に来て気づいた。というのも、帝国ホテルなどが、自分が描いたものとギャップがあるからだ。そして、上高地から見上げる穂高連峰の景観も私の記憶(と思っていたもの)とは違う。もしかしたら、上高地を訪れたのは実は私は初めてなのかもしれない。
 上高地を来て真っ先に思ったのは、ここは日本のヨセミテ・ヴァレーだな、ということである。梓川はメーセド川で、谷を急峻な山々で囲まれているという構図はまさにヨセミテ・ヴァレーを彷彿させる。ヨセミテは、ヨセミテ・フォールズを初めとして豪快ないくつもの滝が谷を彩っているが、上高地はそういうところはない。ただ、屹立する穂高連峰や焼岳などの豪壮な姿は、ヨセミテ・ヴァレーとはまた違った魅力を放っている。驚くほど素晴らしいところである。
 さて、しかし、またまた個人的な話であるが、ヨセミテ・ヴァレーには私はおそらく通算で15回ぐらいは行っている。それに比して、上高地はもしかしたら初めてか、物心がつく前に親に連れられてきたことがあるぐらいである。ロスアンジェルスとサンフランシスコに住んでいたことがあるので、ちょっと旅行に行くか、という時に筆頭で上がるのはヨセミテ・ヴァレーだ。しかし、東京じゃあ、ちょっと上高地に行くか、というようにはならないような気がする。ううむ、勿体ないことをしていたな。こんなに東京に長く生活していたのに何をしていたのだ、と反省すると同時に、まあ、それでも訪れてよかったなと改めて思ったりもする。
 日本の自然がつくりだす、ある意味、驚嘆すべき景観美は全国にあるが、この上高地はその筆頭なのではないだろうか。という、多くの日本人がおそらく常識と知っているようなことを実感した。
 先月、北海道に行き、同宿した北海道の地元の人に「本州の人達は、北海道の自然が豊かなことに感動する」と言われた。確かに大雪山や知床、利尻岳の自然は素晴らしいし、豊かではあるが、その豪壮さという点では、とても北アルプスには及ばないな、ということを思わされた。。

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<梓川と穂高連峰>

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<上高地帝国ホテル。なんか私の脳内記憶とはズレがあった>
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