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感染研の出勤者8割削減の指示から見えてくること [サステイナブルな問題]

今日(5月6日)の東京新聞では、極めて興味深い記事が二つあった。一つは、「新型コロナウイルスの感染拡大防止に重要な役割を担う国立感染症研究所(感染研)に対して、直轄する厚生労働省が国の方針に沿って、出勤者を8割削減するよう指示していたこと」(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020050602000118.html)である。安部さんの強い要望らしいが、今こそ「感染研」の出番であるし、国家がコロナウィルス対策のために組織の全力を発揮してもらいたいのに、なぜ?。っていうか、今、機能しなくていつ機能するの?。国民からすれば、これまでつぎ込んだ税金を回収する(感染研の立場からすれば還元する)、絶好のチャンスじゃないのではないだろうか。
 いや、出勤者の8割削減に拘るなら、病院でコロナウィルスの最前線で命を張っている医者と看護師にも要望を出すべきだろう。
 というような状況であるにも関わらず、一方、茨城県にある東海第二原発の再稼働のための工事は進められているそうだ。従業員を含む周りの中止してくれ、という声に対して、原電は「工事は安全最優先で進めている」と応じず、大井川和彦知事も「工事に着手した人はずっと県内にいる。大きな脅威にはならない」と退けている(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020050602000117.html)。
 なんで感染研が出勤者8割削減で、東海大原発の工事は中止にならないんだろう。
 私は基本、日本のテレビはみないのでニュース番組で何が報道されているのかはよく分かっていない。ただ、海外(ほとんどアメリカ)のニュース番組は毎日2時間ぐらい見るので(最近はオンライン講義の準備に追われて1時間ぐらいに削減されているのだが)、コロナウィルス関連のニュースはそちらから入手している。アメリカのコロナウィルス対策もデタラメだが、アメリカのニュース番組はそのデタラメさを他国と比較して指摘しているので、他国の対策にも詳しくなっている。そのような目でみると、日本のコロナ対策はズタボロだなと思っていたのだが、どうしてそうなっているのかが、「感染研」の出勤者8割削減に安倍首相が拘るということで、ちょっと見えてきた。
 それは安倍首相をはじめとした麻生さんとかの自民党の二世・三世国会議員は、国難に対してリーダーシップを発揮してそれを克服しようとか、国民を守ろうとか、そういう意識が皆無であるからだ、ということである。コロナウィルスの蔓延を国民から守ろう、とか、その経済的ダメージを極力なくそうとかいう意識がないのである。問題意識がなければ、しっかりとした対応ができる訳がない。いや、そういう意識を彼らが持っていると思う方が、よほどお人好しなのかもしれないが、そうであっても流石に真面目に日々、仕事などをして暮らしている人が可愛そうだ。出来ないのであれば、せめて地方分権化して、地方に勝手に対処させるようにするべきである。
 というようなことが、今日の東京新聞の二つの記事から透かし見えた。


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