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ブルックリンの再開発ラッシュが凄い [グローバルな問題]

学会がブルックリンにあるので、ブルックリンのダウンタウンのホテルに泊まっているのだが、周りは再開発ラッシュで槌音が鳴り止まないような状況である。ニューヨークというと、多くの日本人がマンハッタンだけをイメージしているのではないかと思われる。空港はマンハッタンにはないが、空港に着くとほとんど直行してマンハッタンに行くような気がする。しかし、ニューヨーク市の人口862万人(2017年)のうち、マンハッタンが占めるのは2割にも満たない166.5万人だけである。そして、人口が一番多いのはブルックリンで265万人である(ちなみに二番目はクイーンズの236万人)。ブルックリンが市として独立したら、ロスアンジェルス、シカゴに次ぐ大都市になる。ちなみに、クイーンズはそれに次いで、四番目に人口規模が大きいヒューストンを上回る。驚きの数字だ。ちなみに面積も183km2あり、クイーンズの281km2よりは小さいがマンハッタンの59km2よりも3倍も大きい(ちなみに東京23区は627 km2で、これはニューヨーク市全体の784km2より小さいが人口はちょっと上回っている)。
 しかし、経済規模(GDP)はマンハッタンの10分の1ぐらいしかなく、人口当たりのGDPでは37.8万ドルに対して、2.4万ドルにしか過ぎない。というか、マンハッタンの一人当たりのGDPは日本円で4000万円ぐらいということか。多すぎないか。人口密度は、マンハッタンとブルックリンでは一ヘクタールあたり278人と146人と半分ぐらいの差がある。というか、マンハッタンの人口密度は東京よりも高い。東京23区で一番、人口密度が高いのは増田寛也が「消滅都市」にランキングした豊島区(いやはや、人口密度が日本で最も高い自治体が消滅都市というのは、本当に出鱈目な予測であると思うが、それに慌てた豊島区の馬鹿さ加減は改めて呆れるばかりである)で230人ということを考えると、マンハッタンの人口密度は凄まじいものがある。ブルックリンの人口密度は大阪市の淀川区、旭区、東京23区でいえば江戸川区ぐらいだ。
 そのような状況であるから、マンハッタンに住めない人達がどどっとブルックリンに住もうとしているようで、ブルックリンのダウンタウンやイースト川沿いはビル開発ラッシュで凄いことになっている。バブル期の東京の臨海部を彷彿させるような開発ラッシュだ。アメリカの経済状況は今、すこぶる数字的にはいいようだが、それを実感させるブルックリンのダウンタウンの建設ラッシュである。
 

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