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『スター誕生』 [映画批評]

グラミー賞でのレディ・ガガのパフォーマンスが素晴らしかったというので気になったので『スター誕生』を観た。てっきり、あまり美貌に恵まれないが才能に溢れた女性が、その才能に気づいたイケメンの売れっ子ミュージシャンの支援のもとにスターになるまでの軌跡を描くストーリーかと思っていたら、映画前半で簡単にスターになってしまって、残り後半は、売れっ子ミュージシャンがアル中でいろいろと人間関係を破綻させていく、というストーリーになってしまった。それはそれで、いろいろと考えさせられたが、もう少し、スターになるまで波瀾万丈のプロセスがあった方が楽しめたのにな、と思う。あと、もう一つ残念だったのは、曲が今一つであることだ。バーバラ・ストライザンドの『スター誕生』からは『Evergreen』という何世代にも歌い継がれるような凄まじいメロディが生まれたが、残念ながらレディ・ガガの『スター誕生』ではそのような曲はつくられなかった。とはいえ、現時点において『スター誕生』をリメイクするなら、キャスティングはレディ・ガガしかあり得ないと思わせる演技ではあったと思う。レディ・ガガの魅力は十二分に銀幕に表出されていた。それだけに、強烈な才能を再確認させてくれるような曲をつくってもらえたらとさぞかし素晴らしかったのにと思わせる。

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