エドモンド・ベーコン著『Design of Cities』 [書評]
おそらく30年近く積ん読をしていた名著、エドモンド・ベーコンの『Design of Cities』をようやく読むことができた。大した文字数もなかったのだが、今まで手を付けるを億劫がっていた。サバティカルをもらい、ようやく読むことができた。アテネからブラジリアまでに及ぶ都市の形状がつくられていった背景の考えについて、見事に解説されている。そして、その解説において、ポール・クレーの空間の動きの考えを応用させている。都市空間を解読する力を養うには絶好の本であろう。
この本が発表されたのは1967年。ジェイン・ジェイコブスの痛烈な都市計画批判の著『Death of American Great Cities』が発表されたのは1962年。強烈な批判に晒され、意気消沈をしていた都市計画関係者に、その仕事の肯定的な可能性を提示することを、本書は見事、果たしている。マスタープランの最終的な形ではなく、それをつくるためのプロセス、そして、その将来像は柔軟に変容できることが重要であると述べている。最後の付け足しのブラジリア批判は、1ページにも満たないものだが、その欠陥を見事にまとめている。
本書は、ポスト・ジェイコブスの都市計画のあり方を都市計画側から提示した。こういう名著を30年間も積ん読していたことを反省しつつ、ようやく読めたことでホッとしている。
この本が発表されたのは1967年。ジェイン・ジェイコブスの痛烈な都市計画批判の著『Death of American Great Cities』が発表されたのは1962年。強烈な批判に晒され、意気消沈をしていた都市計画関係者に、その仕事の肯定的な可能性を提示することを、本書は見事、果たしている。マスタープランの最終的な形ではなく、それをつくるためのプロセス、そして、その将来像は柔軟に変容できることが重要であると述べている。最後の付け足しのブラジリア批判は、1ページにも満たないものだが、その欠陥を見事にまとめている。
本書は、ポスト・ジェイコブスの都市計画のあり方を都市計画側から提示した。こういう名著を30年間も積ん読していたことを反省しつつ、ようやく読めたことでホッとしている。
2024-08-28 00:00
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