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韓国の合計特殊出生率0.7の衝撃 [グローバルな問題]

東京都市大学のイム先生の講演会に参加する。なんと、韓国の合計特殊出生率は0.7であるらしい。これは、現在のウクライナより低いぐらいである。驚きだ。日本の合計特殊出生率も随分と低いが、この深刻さは比較にならない。そもそも2001年からは1.4を上回ることはない。ソウルに注目すると、さらに低く、2022年には0.59になっている。これは、世界でも最低水準であろう。
 なぜ、低いのか。雇用の不安定、教育費の負担、助成の仕事と家庭の両立困難、個人的価値観の変化、住宅費の高騰、などが要因と考えられる。イム先生の研究からは、ソウルにおいては「教育費・養育費の高さ」が大きな要因であることが考察される。これに加えて「住宅価格が高い」ことも加わる。つまり、経済的な問題で負担を抱えることが子供を産まない大きな理由であると考えられる。
 韓国政府も手を拱いている訳ではない。育児給付金をそれまでの4倍の額を提供するようにしたりしている。この成果が出るのか、出ないのか。これは、今後、明らかになるだろう。
 さて、しかし、それにしても合計特殊出生率0.7は大変な事態である。少子化問題の人類の最先端に韓国は立っている。とはいえ、マクロでみれば人類は増えすぎている。それの調整を考えなくてはいけないので、人口が減っていることは好ましい事態として捉えられるが、ミクロ、すなわち国レベルで考えるといろいろと問題が生じる。今、合計特殊出生率0.7の凄さを知るために非常に簡単な計算をしてみる。男性と女性の人口が同じと考え、平均寿命が80歳、女性が平均30歳で子供を0.7人産むと仮定すると、ある年に生まれた100の人口は、この人達が死亡した100年後には80ちょっとの数字になり、さらにその子どもたちがほぼ亡くなった130年後には20ぐらいになってしまう。孫達が亡くなる時の150年後ぐらいには6ぐらいで、これは150年で人口が94%ほど減少してしまうということだ。100万人の人口だったら150年後に6万人、1億人だったら600万人ということだ。もちろん、150年間、こんなに合計特殊出生率が一貫して低いということは考えられないが、年金制度は大幅な改革が必要であることは間違いないだろう。
 いやいや、日本の少子高齢化などが吹っ飛ぶような状況に改めて愕然とした。

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