SSブログ

スタンリー・キューブリック『バリー・リンドン』 [映画批評]

ジョージ3世の治世の時代(18世紀半ば)のイギリス(およびその周辺諸国)を舞台に活躍した一人のアイルランド人の波瀾万丈の物語である。詐欺師であるのに侠気があり、好色であるのに一途でもあり、非情であるのに優しくもあり、組織に誠実であるのに平気で裏切れる、といったそのアンビバレントな主人公の性格ゆえに、次の展望が見えにくく、観る者はどんどんと映画の世界に引きずり込まれてしまう。3時間以上の映画であるにも関わらず、終わった時は、まだまだ先を観たいとさえ思わせるのは、この映画に無駄な描写がほとんどないからであろう。そして、バリー・リンドンは本当、冷淡なろくでなしであるにも関わらず、どこが憎めないところもこの映画の魅力の一つであろう。主人公の人生はまさに盛者必衰の理をあらはす、を地で行っているようなところがあるが、人生の転機において、決闘が重要な役割を担っているところが興味深い。まさに決闘において、人生のルーレットが回される。。スタンリー・キューブリックの映画監督としての才能の凄まじさを改めて思い知らされる映画である。そして、ジョン・オルコットの映像美の素晴らしさ、音楽、衣装デザイン等、この映画を傑作にするための要素がすべて高いレベルで結晶している。映画の素晴らしさを再確認させてくれる作品である。


バリーリンドン ブルーレイディスク [レンタル落ち]

バリーリンドン ブルーレイディスク [レンタル落ち]

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2011/07/20
  • メディア: Blu-ray




バリー・リンドン [DVD]

バリー・リンドン [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2006/12/08
  • メディア: DVD



nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0