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プーチンはなぜ、トランプ大統領の時にウクライナに侵攻しなかったのか? [グローバルな問題]

プーチンのウクライナ侵攻が熾烈を極めている。落とし所が見えないまま、侵略戦争を展開しているプーチン。ウクライナ人だけでなく、国際世論からも猛反発を喰らい、プーチンも相当、追い詰められている。さて、このような厳しい反ロシア体制が組めているのは、アメリカの大統領がバイデンだからである。これが、トランプだったら、NATOに協力しなかったであろうし、むしろアメリカでのウクライナ侵攻正当化のレトリックをフォックス・ニュースなどで発信していたであろう。アメリカを味方にした状態であれば、プーチン、ウクライナ侵攻ももっとスムーズに、それこそ空爆などしないで遂行できたかもしれない。

それでは、なぜトランプ大統領の時にウクライナに侵攻しなかったのか。これに関して、MSNBCのクリス・ヘイズが相当、わかりやすく解説している。

https://www.youtube.com/watch?v=CJ-M0bDsmvg

トランプ政権がロシアだけでなく、ウクライナとも深く関わっていたことに対しては何か違和感を覚えていた。トランプの選挙参謀であったポール・マナフォートは、2010年にウクライナにおいてプーチンの子飼いのヤナコビッチ大統領を選挙で勝利させるために働き、大金を得た。しかし、2013年にヨーロッパの貿易協定を締結することを拒んだために、大規模なデモが起き、ヤナコビッチは大統領を辞任し、ロシアに逃走する。これに怒ったプーチンは2014年にクリミアに侵攻する。これは土地収奪という点では、第二次世界大戦後最大のものであった。次にプーチンが行ったのは、2015年にシリアのアサド大統領の選挙を確保するために、軍隊をシリアに送ったことである。ロシア軍が自国を出たのは、この時がはじめてであったそうだ。そして、2015年にトランプが大統領に出馬することが決まった後、その選挙参謀を無料で引き受けたのがポール・マナフォートである。そして、トランプはその選挙中に、ウクライナの軍事支援を減らしていくことを公約する。これは、もちろんプーチンへの忠誠心を示すパフォーマンスである。そして、ミューラー報告書に明らかにされたように、プーチンは2016年の大統領選に介入し、トランプを大統領にすることに成功する。

つまり、トランプが大統領として再選されたのであれば、プーチンは自分の手を汚さなくてもウクライナ政権が親ロシアのものに置き換わるだろうと読んでいたのだ。トランプが再選できなかったので、はじめて自分で動かざるを得なくなったのである。

トランプや共和党の政治家は、トランプが大統領であれば、このような事態は絶対、起きなかったという。それは、事実であろう。なぜなら、プーチンではなくトランプがプーチンの子分として、その仕事を行ったからである。トランプがウクライナの大統領に「バイデンのスキャンダルをでっちあげないと、軍事支援をしないぞ」と恐喝したのか、当時はまったく不思議に思っていたのだが、徐々にそれらを結びつける糸が見えてきた。トランプそして、トランプ支持者はプーチンの手先として、大いに糾弾されることが必要であろう。こいつらは、間違いなくウクライナ人の敵であり、平和を願う人類の敵である。

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