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下北沢のジャズ喫茶「マサコ」の凄さ [都市デザイン]

下北沢でNHKの取材を受けることになったのだが、早く来すぎたのでジャズ喫茶「マサコ」で時間潰しをした。下北沢にはまさにレジェンドと呼ばれるような特別な店が多いが、「マサコ」はまさにそのようなお店の一つである。開業したのは1953年。ようやく、戦後の混乱が収まりつつあるような時であった。初代オーナーの奥田政子は、銀座でダンサーをやっていたのだが、ジャズ好きが高じて下北沢でジャズ喫茶を開くことにしたのだ。その後、ここに高校生ながら通っていた福島信吉が、共同経営者となり、初代オーナーが60歳でなくなった後、オーナーとなる。しかし、地上げにあって2009年に惜しまれて閉店する。
 その「マサコ」が復活した。以前の「マサコ」とは場所は違うが、北口の雑居ビルの二階に2020年5月に、常連客その後スタッフをしていたmoe氏によって開業したのである。ということで、そこで時間潰しをしていた。16時30分が約束時間だったのだが、結果的に取材スタッフが現れたのは17時を回っていた。しかし、それがよかった。というのは、「マサコ」が流していたレコードが凄まじかったからだ。それは、ディストーションによって歪んだ音のギターがただ一本だけでひたすら弾くものだったのだが、こんなギターがあるのか!というような凄まじい演奏だったからだ。こんなギタリストがこの世にいるのか、ぐらいの衝撃を受けた。ジミヘン並みの凄さであるが、ジミヘンとの違いはこれまで聞いたことがなかったことである。そこで、moe氏に聞くと「高柳昌行」。もしかしたら有名なギタリストなのかもしれないが、私は知らなかった。早速、アマゾンでCDを購入した。
 いやはや、ジャズ喫茶「マサコ」のおかげで、私は一つ賢くなったというか、アホから一歩だけ前進した。こういうことは、学校ではなかなか教えてくれない。そういう情報や知識を持っている友人を持っていない奴でも下北沢の「マサコ」のようなお店に来ると、ちょっとだけ賢くなれる。これが、ジャズ喫茶「マサコ」のようなお店の凄さであり、そういう店が多くあるのが下北沢という街の魅力である。ということを改めて知る。
 この日のNHKの取材は「下北沢という街の魅力」についてのコメントを話したのだが、「マサコ」で刺激を受けた私は、まあまあ上手いコメントができたのではないか、と勝手に思っている。

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