SSブログ

トランプを支持していた右翼系マスコミの立ち位置 [トランプのアメリカ]

トランプをずっと支持していたルパーク・マードック氏が率いるウォール・ストリート・ジャーナルが内乱の後、「辞めろ(resign)」と一面で報道した。これまで、トランプを頑なに支持していたWSJであるが、さすがに連邦国会議事堂の乱入はフォローできなかったのか。リンゼー・グラムやミッチ・マッコナネルといった多くの共和党議員も掌を返したようにトランプ批判をした。流石にあの事件の後はフォローはできないな、とは思ったが、その後、リンゼー・グラムは空港でトランプ支持者達から罵声を浴びた。グラムは冷静に受け止めていたが、まあ、このような支持者達にこれまで政治的な力を得るために「魂を悪魔に打っていた」のだなというとが分かる。
https://edition.cnn.com/videos/politics/2021/01/08/lindsey-graham-airport-trump-supporters-vpx.cnn
 まあ、グラムを批判していた支持者達もトランプに「連邦国会議事堂に乱入した奴らは国賊で、厳しく法で罰されなくてはならない」と言い放たれている。トランプも状況が不味いと彼らを平気で見捨てる。そのように考えると、グラムを批判するよりトランプを批判しろよな、と思う。トランプ支持者の本当の裏切り者はトランプである。
 次の動画は、連邦国会議事堂の乱入の翌日のトランプの発言である。BBCのものだが0:54ぐらいから、24時間でその発言の温度差を比較して報道している。自分があれだけ扇動したにもかかわらず、当日は乱入後は「愛している」と言ったのに、翌日は「あんたらは、アメリカ人ではない」し、「厳しく法律で罰されるべきである」とまで言っている。
https://www.youtube.com/watch?v=O6Ib927InXY
 酷い話である。
 さて、トランプでさえ背を向けられたトランプ支持者は哀れだが、そのトランプも前述したようにウォール・ストリート・ジャーナル誌にも見捨てられた。同じようにルパーク・マードック氏が率いるフォックス・ニュースはどうなのか。同ニュースもずっとトランプを支持してきて、ジャーナリスト的な立場から事実を報道しようとしてきた人々は(Shepard SmithやMegan Kelly等)退社させてきた、いわばトランプ・テレビのようなネットワークであった。さすがにこの厳然たる事実は「フェイク・ニュース」に置き換えられないだろうと思っていたら、なんとこれらの乱入者の多くは実はトランプ支持者ではなくて、それを偽装しているAntifaであると報道した。「そう来るか!」と、むしろその嘘の創造性に感心した。しかも、フロリダ州選出の共和党議員のMatt Gaetz とかが、そのデタラメを吹聴し始めている。
https://www.orlandoweekly.com/Blogs/archives/2021/01/07/florida-rep-matt-gaetz-goes-all-in-on-false-conspiracies-blaming-antifa-for-capitol-attack-on-house-floor
 いやいや、もし、Antifaが偽装して入れるぐらいなら、ロシアの工作員が入ってるよね。いや、実際、入っているかもしれないが。そちらの可能性を心配した方がよっぽどましだ。
 いや、しかし、これで万事休すだろうと思ったトランプ支持の右翼系ジャーナリズム。なかなか手強い。まさに、ああ言えばこう言うで、こういう人達がいると社会はまっすぐ進まないだろう。人類の滅亡もそれほど遠いことではないかもしれない。


nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0